中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’18 玄達釣行 ~1回目

2018-06-30 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■とうとう開幕■

 年に約二ヶ月間だけの、ボクの玄達瀬でのチャレンジが始まった。
 今年は解禁二日目に145cmがゲットされるなど、いきなりスタートダッシュが始まったと思われたが、すぐに失速。中には全く潮が動かないなど、いつもの玄達瀬では考えられないような日もあったようだ。例年なら、この瀬に向かう船の中で数隻大ヤマを当てる船があって、次いでボチボチ釣果の船、悪くとも1本程度の船があって、釣果がピラミッド状に展開するのだが、日ムラ、場所ムラ、船ムラが多く、当てる船が極少なく存在する以外は、ヒラマサボーズやそれに近い状況が続いている。

 今回乗船したのは玄達瀬への案内では、ボクが一番の信頼を置く、晴海丸さん。いつもの福井新港から約一時間の航海で現地入りした。

■出だしは上々■

 前年の教訓を踏まえ、年毎に仕様を変えているボクのタックル類だが、少し前の記述どおり、今年はハリスは14号(6m×2本バリ)を、道糸10号に組み合わせての攻めだ。

●ロッド&リール他は継続使用、ハリスのみ14号!●


 船長の合図と共に実釣がスタート。潮流は玄達基準で標準的な流速であり、それは期待が持てるモノだった。

●100mあたり、5分15秒ほど●

 発泡ウキの8番+7番で投入を開始したが、数投目に道糸が走るもハリハズレが起こった。どうやら、底潮はあまり動いていないようで、中層が速い三枚潮の徴候があった。そのためその次の流しではアタリのあった120mの手前=110mで仕掛けの送りを20秒間止めてみた。するとその流しでもハリハズレが起こったため、作戦を変更する事にした。
 取り出したのは、前回に記した「試してみたい事」の中にあった、沈め探り釣りで用いられる、大型のグレ釣り用のウキだった。コレを使う理由はこうだ。底層まで沈めた後に、その流れに乗せるため糸の送りをセーブして流したいのだが、10号という太い道糸が速い中層の潮流に引っ張られてしまわないよう、大型水中帆としての役割を担わせたかったからだ。

●使用したキザクラ社の全層ウキ●

 110mで一旦20秒の停止を行うのは同様だが、そこから先は竿先から出た糸が“張らず緩まず”の状態になるよう、リールのメカニカルブレーキを絞ってみると、120mを過ぎた頃にラインが走ってすぐに答えが出た。

●今年の玄達瀬での初曲がり●

 やり取りの途中で、中型のマダイとすぐに判断できたが、考えが的中した事による安堵感は大きかった。

●60cmほどのマダイ●

 しばらく間があったものの、次いでのアタリはモヤモヤッとリールのラインを引き出す状態であったが、アワセを入れると「ドスンツ!」とした感覚があったため、少しぬか喜びをしたが、途中でただ重いだけの抵抗感に変わった。それもそのはず、60cm級のマダイがダブルで掛かっていたのだ。

●軽い思わせぶりのマダイ達●

 結果はともかく玄達瀬では「マダイが騒ぐ中に、じれたヒラマサが突っ込んでくる」というパターンがあるため、まさにドンピシャだと思われたのだが…。


■潮流の変化■

 「リーチもかかった事だし、あと数投でドカンッ!と…。」と皮算用をしていたのだが、その間もなく、中層の流速が更に上がって仕掛が入らなくなったうえ、角度も変わってサシエサが残るようになった。そして、それを機にポイント修正を行う事になった。
 新たに攻め直してみると、とある事に気付いた。横で竿を出す兄の仕掛が流れてゆくラインは船尾方向から左に10度ほどの角度が付いているのに対して、ボクの流すラインは更に左の40度ほどの角度が付いて流れてたのだ。
 これは、この時点で潮受けウキゴムと2Bのガン玉を打っていた兄の仕掛は速い中層の下部に入っていたのだと思うが、対するボクの更に大きな水中帆(上述のウキ)と大きなオモリ(4B×2個)を装着した仕掛は底潮に入っていたのだと思う。
 「底潮に入らなければ喰わないだろう。」と、当初は思っていたが、予想に反して先にアタリが出たのは兄の方だった。しかも引き寄せた際に水中で見える姿はメーターオーバー?。
 しかしながら、かなり太ってそう見えただけで、それには及ばないサイズだった。

●96cmの太マサ●


■どうにも合わない■

 「さぁ、ジアイだ!。」とこちらも意気込んだが、そこから先は忘れた頃にマダイがアタる程度に陥った。そして再びの移動…。
 3時を過ぎた頃だったが、またもや兄にアタリがあったものの、10号の道糸が飛んでしまった。
 その状況から、「底潮に入れないほうが、イイのかも?。」と思い、兄と同じ角度で流れるよう、調整を開始した。まずはリールのフリー回転を確認した。すると、ボクの方がスムーズなので、メカニカルブレーキの絞りを調整してみた。だが、コレだけではウマくいかなかった。次いで、水中帆を同じサイズの潮受けウキゴムに交換してガン玉の重さや配置も同じにしてみた。しかし、コレでもダメだった。ここから先は、ありとあらゆる手段を使って調整を行ったが、ついに同じ角度と層へと仕掛を入れることが出来ず、その間に兄がマダイをもう一枚ゲットした時点でこの日の釣りが終わった。


■今年はキビシイかも?■

 残念ながらと言うか、ヘボなのか?、ボクはヒラマサを持たずに終わったが、「ハリス14号でも喰う(兄も同じ太さ)」ということと、「底潮に入れるには“沈め探り釣り”も有効」という事の二点の収穫はあった。
 ただ、当日とその前後の状況から推測すると、今年の玄達瀬は魚影の濃さから来るフトコロの広さがあまり感じられず、我々釣り人は単に発泡ウキのサイズを変えてタナをとる戦法だけではアタリを得る機会が減ってしまうように思えた。更に言えば、ヒラマサは居心地の良い層からオキアミエサ欲しさに大きく浮上してこないように思え、高精度で、その居心地の良い層に仕掛を合わせないと結果が出辛いように思えた。振り返れば、数年前からボクが通う日本海の完全フカセ場全般でこの兆しがあったが、ここに来てそれが、よりシビアになっているように思う。
 コレは何も自分に釣れなかった言い訳ではなく、当日、横に見える他船ではジアイが1時間発生していたにもかかわらず、一人だけにアタリが集中し、他者はゼロの状況だった。同様の話は他にも多く事例があり、的ハズレの話ではないはずだ。これからチャレンジする人は、その事をわきまえて心して取り組まなくてはならないと思う。
 
●ボクはヒラマサ・ボーズで、二人で1本がやっと…●
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只今研究中 ~その2

2018-06-23 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 玄達瀬の釣りがとうとう解禁した。もう既に145cm(24kg)という、完全フカセでは最高記録級が出ている。ボク自身は明日、24日が初出になっているので、期待しているのだが、そのレポートは来週に。今回はまだ脳内ネタで我慢を…。
 ~その1から

■沈め探りパターン■

 さて、前回は既に試して結果を得た釣法だが、今回はこれから試そうと思っている釣法に触れてゆく。

 前回の上段で記した「ウキの負荷より重いガン玉をハリスに打って強制的に沈める方法」だが、これを磯釣りでは「沈め探り釣り」と言うが、これを使って船釣りで実釣した事はまだ無い。だが、準備はしている。

 磯釣りで、この釣法を使う状況は、上潮にウキを乗せてしまうと、「潮が速い」、「二枚潮になっている」、「風が強い」等の理由で、沈み行くマキエサが流れる方向とズレてしまう場合だが、賢い良型グレはマキエサの中から外れたサシエサは警戒してあまり喰ってこないので、マキエサとサシエサの落ちるスピードと方向を合わせなくてはならないからだ。
 アタるポイントが磯釣りとは違ってかなり遠く、撒いたエサをそこまで厳密に合わさなくても、と言うか合わせられなくても喰ってくる船釣りとは次元が違うが、それでも二枚潮時には底潮に仕掛を馴染ませた方が喰いが良くなる事が多い。
 二枚潮対策は実際に、船釣りでも少し前に紹介した水中ウキや潮受ウキゴムを使った方法で対策している人もいるし、かく言うボクもそうしてきたが、そこ止まりだった。
 沈め探り釣りをする場合の基本は「潮が速く、複雑になればなるほど」、「道糸が太ければ太いほど」大きなウキが必須とされるるので、それに倣うと、道糸が磯釣りよりも断然太くなる船釣りではかなり大型のウキが必要になり、それを何とか釣具店で探し出して現場に持ち込んでいる。

●大型の本流釣り用ウキ●

 考えてみれば、中~下層の潮に馴染ませた後、ズレないようにするには潮受部を大きくするのは合理的な話なので、後は「試すのみ」だが、まだその機会は巡ってこない。


■更なる太ハリスへ■

 玄達瀬ではボクの場合、道糸10号、ハリス12号を標準としているが、これまたいつか記したように、それでも手に負えずバラしてしまう事がある。ならば、もっと太くすれば良いだが、マキエサが流れる筋に仕掛を入れるには道糸が細いほうが有利なので、それに関してはこれ以上太くしたくない。よってバランスをとるためにハリスは12号としていたが、結びの強度を上げる事で今シーズンは14号ハリスの導入を予定している。

●使う予定の14号ハリス仕掛●

 しかし、更なるハリスの号数アップが出来るよう、道糸の素材についても変更を画策中だ。

 完全フカセ釣りでは、フロロカーボン製の道糸が必須となっているが、それが何故かは海水比重である1.02よりも重い1.78だからだ。(因みにナイロンは1.14前後)
 「細くても強い」のが魅力的のPEラインが使えないのは、比重が0.97で、単体では絶対に沈まないからだが、最近ではニーズが多様化しているのか、PE=ポリエチレンにもっと比重の重いポリエステル等の素材を編みこんだ高比重PEなるものが一部で発売されている。
 この高比重PE製の中で探してみると、ほとんどがアジ釣り用の極細タイプだったが、サンライン社のキャストアウェイというのが、ラインナップが4号までまであって「使えそうか?」と、一瞬思ったが、比重が1.05でナイロンよりも軽かった。
 その後もかなりの時間を費やして捜し求めた結果、アメリカの、スパイダーワイヤーのラインナップにある「ウルトラキャスト・フロロブレイド」というのが、フロロカーボンには及ばないものの、ナイロンよりも重い1.33で合格点が与えられた。
 ただしこれ、号数展開の中に約5.5号があって、見つけた際には「オッ!」と浮き足立ったが、日本国内ではブラック・バス釣り用がメインで、125ヤード(110m強)巻きしかなく、全く量が足りない。アメリカでは330ヤードまきがあるらしいのだが、現状では①=「125ヤードを3セットを繋ぐ」もしくは②=「下巻きをフロロ、中間をこのライン、リーダー部をフロロの3段構え」という、2パターンのいずれかで使用するしかない。
 だが、①では継ぎ目の強度劣化が心配で、②ではリールのカウンターが正常作動しない事が心配だ。
 古くから、磯のクエやGT狙いで有名な、よつあみ社のシーハンターというラインがある。これは比重が1.40で、この系統のラインとしては一番重く、号数にも5号があり、しかも50m連結なので理想に近いが、メーカーの説明ではPEラインよりも強度が落ちるとあるのに、細号数はデータが未発表なのだ。しかも吸水劣化の起こるナイロンとの混紡であるうえ、50mあたり¥1500と、高価なので、二の足を踏んでいる。

 もしも?が許されるのなら、PEラインと同等の強度と耐久性を持った高比重ラインを継ぎ目無しで300mリールに巻き、リーダー部にフロロカーボンの14~16号を6~10mとった状態で玄達瀬に持ち込んでみたいのだが…。
 これが実現可能なら、ハリスは16号とし、果たして巨マサがそのハリスでも喰ってくるかを見届けたいと思っている。


 そんな・こんなをオフシーズンに妄想し「いつかは試してやろう」考えてきたが、明日からはとうとう本番だ。今年こそ夢の130cmオーバーに出会えるか?。ボクのチャレンジが始まる
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只今研究中 ~その1

2018-06-16 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 本気で釣りを始めてから35年以上になり、その長い?歴史の中で思いつきを元に実践した釣法は多々あり、失敗も結構あった。それまで真剣に取り組んできた磯のグレ釣りから完全フカセヒラマサ狙いに転向してから7年以上が経ったが、この釣りでもブログで紹介した事以外に様々なアプローチを行っている。その中から「試している事・試したい事」について、今回から2回に分けて記してゆく。


■磯の本流釣り■

 ブッ飛び潮が流れて、「完全フカセでは釣りにならない。」となるシーンがたまにある。こんな場合、船釣りの常識から考えると、「天秤ズボ釣りに変えようか?。」と、つい思ってしまいがちだが、これをずっと疑問に思っていた。それは、振り返れば、「過去にもっと速い潮の中で釣りをした事」がボクの経験にあるからだ。

 磯からのグレ狙い、特に離島で尾長グレを狙う際の釣法として、「本流釣り」というのがある。その経験地がボクの場合、伊豆諸島の神津島&銭洲や九州の五島列島とそこからさらに沖の男女群島等だが、中でも男女群島の中ノ瀬戸にある、帆立岩というポイントは“激流中の激流”だった。なにしろ、潮が当たる側は激流を受けて盛り上がり、潮下に向かって段差をつけて渦を巻き込みながら流れてゆくのだ。

●男女群島の激流●


 実際に時間を計ってはいないので、竿先を送った感覚から流速を推測すると、100mあたり3分もかかっていなかったと思うが、この激流を嫌って磯の潮裏に仕掛を入れてしまうとエサ盗りが多く、そこから速い本流側に近づくと口太グレが増えてくるが、本命の尾長グレは本流との際や、喰いが上向いている状態になれば本流側から仕掛を馴染ませても喰ってくるのだ。回遊時期になると、ヒラマサやキハダマグロ等の青物系も同様のポイントで喰ってくるのだが、この事実から考えを巡らせ「我々が船上で困難に陥っているほどに、ヒラマサは喰うに困っていないのでは?。」と考えるに至っていた。

 帆立岩の釣りでは道糸が4号&ハリスが5号のセッティングで、どんぐり型(円錐ウキ)の、通常サイズよりも大き目の遠投用ウキを使い、そのウキの負荷より重いガン玉を3段に分けてハリスに打って強制的に沈め、そのマイナス浮力?の増減で仕掛けの入り方を調整していた。
 また別の急流へのアプローチとして、離島の釣りではないが、例えば愛媛県下の豊後水道のように潮流がブッ飛ぶ水道筋に潜むマダイをターゲットにする際には、磯のフカセ釣りとしてはオモリ負荷の大きい1~2号負荷のウキを装着して一気に上層を突破させ、中~下層の潮に乗せて狙う事もあった。

 ここで本題だが、「この方法を船で試せないか?。」と、ずっと考えていて、ボクのタックルボックス内には常に完全フカセでは使われない、かと言って、カゴを背負わせるウキ流しでも使わないサイズのウキ類が収まっていたが、ついにそれを使用する機会が、実は昨年の玄達釣行時にあったのだ。


■磯釣りスタイルのフカセ釣り■

 その日の状況は、二枚潮気味で上潮がかなり速く、通常の発泡ウキ仕掛では攻略できず、水中ウキ(潮受ウキゴム)を入れて張りを入れる方法でもポツポツと釣果が出る程度だった。そんな中、取り出したのが、10号負荷のウキだった。しかしこれ、下写真を見てもらうと解るが、「釣具店で買うのも、現場で使うのも気恥ずかしい」代物だが、それもそのハズ海上釣堀や防波堤の飛ばしサビキ等で使われているウキだ。

●恥ずかしい?ウキたち●

 10~15号負荷としたのは、磯釣りよりも道糸が太く、タナが深くなる可能性があるためで、コレを装着してサルカンから下は完全フカセ時と同じ仕掛を使った。問題はウキ止めの位置だが、自分に「このくらいだ。」という基準が無いため、船長に「ヒラマサって、この状況だと何mくらいまで浮上するの?。」と訊ねてみた。
 すると、「上から15mくらいでしょうかね?。」という、答えが返ってきたので、サルカンから6ヒロ(9m)の位置にウキ止めを上げてみた。これで仕掛けの長さ6mが加わって、先バリまでが15mになる。
 そして第一投。マキエサは完全フカセ時と同じ要領で入れ、ウキが馴染んだ時点で糸送りを10秒ほど止めて、仕掛の張りを作り、そこから先はメカニカルブレーキを絞ってスプールの回転を制御しながら流していった。これは磯の上物釣りでは基本中の基本である「上層の流れは中~下層よりも速く、風の影響を受けるので、道糸を張りながら流す」と「重い仕掛けは特に強く張る」を実践したためだ。

 この釣りではウキは見ずに竿先でアタリをとるのが基本だが、何と一投目の70m付近で竿をひったくるアタリを捉える事に成功した。そして続いての流しでも同じポイントでアタリがあり、連続ゲット。その後はエサ盗りが出てきたが、タナを上げる事でそれをかわし、数本獲る事ができた。この間、通常の完全フカセで流していた人には釣果がなかっただけに効果は絶大だった。

 但し、難点があった。当日の感覚からすると、乗船人数が増えると流れるコースが交差しそうで、高確率でオマツリが起こるような感じだった。よって以後は試す機会が無かったが、この日、こうやって二枚潮時の、一つの攻略パターンを見つけた事は大きかった。今年の玄達瀬では更に一段上の次元に持っていきたいところだが…。

 ~その2に続く
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春ヒラマサ・最終釣行

2018-06-09 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 4月半ばからの春ヒラマサ狙いも、とうとう最終日を迎えた。オキアミエサで狙う場合、サイズもやや落ち始めていた事から、「中マサが数本でも…。」と、ボクとしては控えめな皮算用をしていたのだが…。

●ベタ凪だが…●


 前日の潮止まりから動きが出てややマシになったようだが

●100mあたり、9分30秒ほど●


 底潮に動きは少なく、ヒラマサに活性を与えるような感じではなかった。

 それでも船長は修正を繰り返し、懸命に努力を続けてくれたが、自然の力には逆らえず、中~小型のマダイに数度遊んでもらっただけで幕を閉じた。

●スカスカのクーラーBOX●


 これで春季の釣行が終わったが、6回チャレンジで104cm~79cmが6本という結果だった。本人の感触では、もう少し努力をすれば、出会えた数が1~2本増えたように思えるので、及第点といったところだと思う。ただし、バラシはゼロだったので、その点では良しとすべきか?。

 今月末からは年間の最大イベントである、ボクにとってはスポーツで言うところの、選手権期間のような福井県・玄達瀬の解禁期間に入る。ここでは10ヶ月間考えてきた事に対する総決算を出さなくてはならない。「目指せ130cm!」の下、2ヶ月間のチャレンジが続く。
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ヒラマサの完全フカセ釣り 「FAQ(Q&A=よくある質問と答え)」 ~その1

2018-06-02 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 先週は釣行していないため、緊急企画として、こんなのを書いてみた。

 ボクの周りの友人には、釣りを趣向する人間は皆無で、仕立船へは、兄もしくは、乗合船に集う顔なじみと乗船するのが全てだ。残りの釣行は当然乗合船への乗船となるが、そこで居合わせた人から、質問を受ける事があるし、ボクの方からも自分の釣りに反映させるため、時折質問をする。そんなやり取りの中から出た「FAQ(Q&A=よくある質問と答え)」を今回は記してゆく。ただし、いつもの事だが「釣りには絶対は無い」ので、あくまでもボク流のアプローチから見た答えであり、上級者の方から見れば「何を言ってるの?」という部分があるかも知れないし、そもそも竿を出す地区での違いもあるので、初心者の人が「何をすれば殻が破れるのか?」程度に捉えてもらって構わない。「まぁ、そこは一つご容赦を。」


■Q=「そのウキみたいのは何ですか?」■

 A=「浮力のある発泡ウキ、もしくは水中帆のための潮受けウキゴムです。」

 ボクが完全フカセ釣りを始めた20数年前、釣り雑誌等の仕掛図には、水中の流れを受け止める帆と、浮力を調整する役目として、通称“しょうゆウキ”と言われる、弁当にしょうゆを添付する際に使われる小型ポリ容器風のウキがよく記載されていた。このウキはオモリが内蔵され、中に入った空気と、キャップから中に入れる海水の量によって浮力を調整するという、便利な物だった。当時のボクもその存在を知ってはいたが、それまでのグレ釣りでの経験から、魚の疾走による衝撃や水圧によって内部に海水が浸入して浮力が変わるので、敬遠していた。
 また、その頃は水中ウキ=マイナス負荷のウキと理解していたので、沈む方向にのみ目が行っていた。その発想が覆ったのは福井県・鷹巣沖に通うようになってからだった。初めての乗船時、船長から「発泡ウキは持ってきたのか?。」と、問われ、よく解せずに見せたのがマイナス負荷の、グレ釣り用の水中ウキだったので、「話にならん。」と、言われた事を記憶している。
 その船長に怒られながら使い方=「比重の重いフロロカーボン製の道糸に浮力体を装着して、沈み具合を調整する」という、用法を伝授してもらい、現在に至っている。

●発泡ウキの各サイズ●


 この発泡ウキは、一流ししてサシエサが盗られれば次の流しでは番手を上げる事で浮力を増し、サシエサが残れば番手を下げる事で浮力を増減らして、サシエサがギリギリ残る層を探していくため、5番~8番程度をそろえておき、8番1個で浮力が足りなければ8+5といった具合にダブル掛け、あるいはそれでも足りなければトリプル掛けといった具合に使用する。

●ダブル掛け(ウキ留めゴム&ウキ留め糸で固定)●


 この使いこなしを覚えて以降、発泡ウキ使いはボクの完全フカセ釣りにおける基本になっているが、二枚潮、あるいはそれ以上の多枚潮(?)時にイメージ通りに流せない事がある。
 例えば上潮が速く底潮が緩い場合だが、昔のボクは「上から撒いたオキアミが速い上潮に乗って遠くで効き、そこに浮上してくるヒラマサを狙う」イメージで流し、それでもある程度の釣果を得ていたが、スレたヒラマサが徐々に増えてきたのか、はたまた絶対数が減って先を争う必要がなくなったせいか、近年では上潮に乗せて遠くまで流していっても不発になることが多い傾向にある。そこで、逆にもっと手前で遅い底潮に乗せてみたところ、釣果を得る機会が増えている。
 そのためには仕掛を下層に入れた後に、道糸が上潮にとられて「つの字」になって流れないよう、道糸の出具合をセーブして流す必要があるが、単にスプール回転にブレーキを掛けただけでは仕掛が浮き上がってしまうため、それに対抗する相応の重さと水中の流れを掴む抵抗=水中帆が必要になる。そういった釣法を成立させるために、近頃のボクの釣りで使用頻度が上がっているのが、いわゆる水中ウキだ。
 水中ウキは、磯からの上物釣り(主にグレを狙う)で、風と潮の流れが違う際に使われたのが最初だと思われる。そのサイズの大~小で潮を受け止める抵抗を増減させ、マイナス負荷で沈み具合を調整するのだが、主に涙型のシルエットをした木製=黒檀製もしくはプラスチック製の物が多い。このタイプは1個あたりの単価が特に黒檀製は高価なため、各種を揃えるとなると結構な出費になり、ロストした際の痛手も大きいのがネックだ。

●磯(波止)用の水中ウキ●


 そこでボクが目をつけたのが、磯の上物釣りで“潮受ウキゴム”と呼ばれる、シリコンゴム製の器具だった。これは中通しのウキに道糸を通した後、ウキがサルカンやハリスとの結び目にズリ下がらないようにヨージで留めていた、ただのウキゴムに、水中で帆となる潮受け機能を持たせたモノだ。

●シリコンゴム製の潮受ウキゴム(キザクラ社・クッション水中LL)●


 まず、このタイプは材質的に安価であるのが有り難い。コレに鉛等のオモリを打ち込んでマイナス浮力表示されているタイプもあるが、それだと涙型と同様、タイプ別に揃える必要があるため、ボクは 浮力がゼロのタイプで、最大サイズをの物を選んでいる。
 実践の最中での、マイナス方向への浮力調整は、この下に打つガン玉の有無や大小で変えてやれば事足りるから、調整時に道糸を切って結び直す回数が減って、素早い対応が可能になるし、潮受けの抵抗をもっと増やしたくなれば複数個装着すれば良いだけの事だ。

 小さな潮受ウキゴムだが、コレ1個を装着すると、スプールのフリー回転や巻き上げの抵抗感が変わる事に気付かされるはずだ。それだけ効いているという事なので、ヒラマサの口元にサシエサを届けるために是非とも揃えていただきたいアイテムの一つだ。
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