中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

'24 玄達瀬釣行 ~3回目

2024-07-27 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■急潮流が緩む■

 釣行日の前日までは上潮が急潮流となり、底潮があまり動かないという、厄介な潮況だったので、各船が苦労していた。それこそヒラマサボーズの船も結構あったようなので、心配が尽きない状況だった。それに加え、前日の予報になかった梅雨前線の南下で強風が吹き、これ以上吹けば中止となりそうな気配の中、いつもの1.5倍の時間をかけて玄達瀬へと向かった。勿論、乗船したのはいつもの晴海丸さんだ。

 船長の状況判断では、前線はそんなに発達せず、「直下を抜ければ風波は収まるだろう。」という事だったが、その通り、現着すると全く問題のない状況になっていた。

 早速、近辺の傾向から船長が導き出したポイントで魚探を掛けるのだが、何故かほとんど反応がないので、アチコチを徘徊するハメになった。だが、ようやく見つけ出した反応箇所で流すも数回流してアタリはゼロ。アンカーを上げて再確認すると足早に魚群が抜けているという、何ともし難い状況が午前10時前まで続いた。潮は釣り易い流速だったのだが…。

 

●100mあたり4分弱●

 数度の移動の後、船長曰く、「現時点ではあまり濃くない魚影しか魚探に写らないが、この潮なら実績がある。」という、ポイントに入った。そこでは更に潮が緩んで、100mあたり5分程度まで落ちていた。

 

■底潮を掴む■

 この日は最初の一投から、只今実験中の「オードラゴン✕8の3号+12号のリーダー✕15m+ハリス12号✕6m」を使ったセッティングのみであれこれと探っていた。

●今日もオードラゴンX8●

 10時を過ぎようとした頃、クッション水中(潮受けウキゴム)を通しただけの状態で送り出しはリーダー分+15m(計30m)として、80mで30秒の止めを入れていたのだが、100mの少し手前で急速逆転が始まった。

●待望の初ヒット●

 引き具合からして、80cm台だろうと判断して、半ば強引に締め上げながら寄せてくると、その通りのサイズが登場した。

●85cm●

 フロロカーボンラインの8号で組んだタックルを使用していた釣友もアタリを捉えたが、そちらはマダイという結果だった。

 この時私は左舷、釣友は右舷の釣座に入っていた。仕掛の入る角度を確認すると、最初の30mほどはどちらの仕掛も船尾方向から見て右側に15度程度で流れて行くのは変わりないのだが、ボクの仕掛は馴染み始めると、糸フケを解消しつつ上層の流れを切りながら船尾方向から見ると逆の左方向へ15度ほどの角度を付けて入って行き、そのままの角度でライン全体が中層以下の流れに入って行く。対して通常のフロロカーボン・ライン仕掛では上層の影響を受けて船尾右方向にかなり引っ張られた後に中層以下の流れに入るため、100m程度流した時点では左右の位置はかなり違いがあったようだ。

 その後、サシエサの盗られ具合で発泡ウキ7番を入れたり、送り出しを15mだけにしたりと細かに調整しながら75cm級の中マサ~50cm級のチビマサを連発させたが、通常セッティングの釣友は外道がポツリという状況だった。

 そして、オマツリ防止に釣友と釣座を入れ替わったが、この時点で時合は過ぎたように思えたのだが…。

 

■待ちに待ったBIG ONE!■

 アタリが途絶えてしばらく経つと、盗られていたサシエサが残るようになった。「オヤッ?これは…」という気配の中、これまでエサ盗り対策に装着していた発泡ウキ7番を取り外して送り出しを30mに戻し、「100m出したら50秒間の停止を入れてやろう。」と考えていたのだが、85m付近で「それまでよりはやや速く」だが、それでいてアタリ感の少ない動きでスプールが回転し始めた。

 「もしかするとアタリかも?。」と思っていた矢先、後ろで見ていた船長の「それアタッてるよ。」との言葉を受けて反射的にアワセを入れると「ズドンッ!」とロッド全体が絞り込まれていった。

 「そこそこ大き目のサイズ!」と認識し、オードラゴン✕8の48lbと12号のリーダー&ハリスを信じて渾身のポンピングで引き寄せにかかったが、ファーストランが終わって以降は多少の抵抗はあったものの、思いの外、素直に足下の水深50mほどまでやって来た。

 だが、そこから執拗に締め込みが始まった。

●足下での攻防●

 特に底を切ろうとするあたりから中々浮かず、そこでの攻防数が多いのは大型の証なので、ドキドキ・ワクワクの中、慎重かつ大胆に更に引き寄せていった。手応えから「105cmクラスだろう」と高を括っていたのだが、チラッと見えた姿を確認するとビックリ。目測で110cmを軽く超えていたのだ。

 しかし、ここで問題発生。船の直下を泳いでいた5~6匹のウスバハギがラインの動きに興味を見せ始めたのだ。特にリーダーとの継ぎ目にあるPRノット部に興味があるらしく、そこ目掛けて寄ってくるのだ。かじられては簡単に切れてしまうので、ロッドを振りながら水切り音を立てる事で避ける事に成功。ようやくハリスを手繰る船長に交代出来たのだが、安心は出来なかった。ここでまたもや光るサルカンに興味を示したウスバハギが寄ってきたのだ。危機一髪の中、上からマキエサを撒いたりしながら興味を逸らしてやり、無事にゲット。終盤は別の意味でハラハラさせられてしまった。

 

●久しぶりのデカマサ●

 無事取り込んだ後は計測に入った。

●120cmジャスト●

 

●11.4kg●

●ついでに縦構図●

 釣り人生で2本目の120cmクラス、2019年の123cmに続く歴代2位のヒラマサだが、酔いしれている暇はなかった。新タックル構成に自信が持てるようになって「来ても獲れる。」との思いが沸々と湧いて来る中、続いての大型を狙っていったが、チビマサやメジロ、マダイをゲットするも、次第に失速し、遂にはサシエサが残る事も多くなっていった。

 

■更に緩む■

 潮が更に緩んでアタリが途絶えると、この日最後の移動になった。そこでは上層と下層に角度差のない「緩いが一本調子の潮」に変わっていたため、釣友もようやくコンスタントにアタリを捉え始めたが、それらはほとんど外道ばかりだった。ただし、こちらも同じペースでアタリが出ていたので、外道とはいえ、ラインによる差がつく事はなかった。

 そして、最終局面に入ってもヒラマサの姿を見る事なく、この日の釣りが終わった。

●この日、私一人分の釣果(他にチビマサが少々)●

 

■オードラゴン・レポート①■

 上述したように、3号という細さは比重1.20という浮力の差を差し引いても、底潮に入り易く、その後も外れ難かった。前回はブッ飛びで、今回は中速潮流~緩潮流だったが、流速が変わったいずれの条件でもその優位さは不変だった。当日後半に、通常のフロロカーボンライン・タックルにもアタリが出だしたタイミングあったが、それに釣り負ける事も無かった。という事は普通の潮流なら同等で、2枚潮等、タフになればなるほど優位さが発揮されるという事になる。

 思い起こせば、グレ釣りを始め、渓流釣り、フライやルアーでも、上層の流れや風の抵抗でサシエサや毛針、ルアーがおかしな動きをして魚に警戒される事がないよう、ライン・メンディングという操作を行うが、それには道糸(ライン)が細い方が断然有利になる。ましてや、より流す距離が長い完全フカセ釣りならば、この理屈が当てはまるのは当然だろう。

 そして肝心要の強度だが、120cmゲット時も割と強気のやり取りでありながら不安は一切なく、今回はフルスプール時ではなく、ラインを100mを出した時点でのドラグチェッカー計測で6kg(ライン強度の約1/3)のドラグ設定だったが、かなり余裕があった。

 また、使用したリールはシーボーグ500MJ-ATだったが、これまでのフロロカーボン・ラインの6~7号だと、4kg以下の設定で大型を掛けると、出てゆく側では出過ぎたかと思えば引っ掛かり、巻き取る側では数ノッチ締めただけで巻き切れが発生していたのに、6kgまで上げた設定ではドラグのオイシイところに差し掛かるのか、トラブルが起きる気配を殆ど感じなかった事も嬉しい誤算だった。ただし、前回のシマノ製リールとはレベルワインドのストローク・スピードが違うので、ラインの食い込みによるスプール詰まりが、やや発生し易かった点が気になった。

「フロロカーボンライン10号で攻めた場合と同程度の強度感覚でありながら、3号という細さによる馴染みと水切りの良さを享受できる。」という、これまでとは違った次元で完全フカセ釣りが展開出来るようになる上、糸フケと伸びの少なさから小アタリを捉えられるし、アワセもシャープに決まる。これらは全て対ヒラマサ戦でのアドバンテージになるだろう。まだ使用回数が2回目なので手放しで喜んで良いのか判らないが、今後も継続使用し、追ってレポートを記したいと思っている。

今回の使用タックル

ロッド:ダイワ・ゴウイン落とし込みMMH-248・R、リール:シーボーグ500MJ-AT、ライン:よつあみ(X BRAID)オードラゴン✕8・3号(300m)、リーダー:シーガーFXR船12号(15m)、ハリス:シーガーFXR船12号(6m・2本バリ)、ハリ:オーナー・メジカツオ14号、サルカン:NTスイベル 2リングBBパワー・サイズ2

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2024年版 沈む(高比重)PEラインの話

2024-07-20 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他

 今年一回目のブログで記した、よつあみの「オードラゴン✕8」の3号(300m)が、ようやく6月末に販売された。

■新旧比較■

 古い記事で確認してもらうと解るのだが、沈むPEライン=オードラゴンは以前から販売されていたが、それは4本撚りであり、今回の8本撚りとは、かなり様子が違う。

●新発売のオードラゴン✕8●

 「従来のオードラゴンとは何が違うのか?」だが、旧タイプ(以後「✕4」と記す)は比重が1.40。今回の新タイプ(以後「✕8」と記す)は、1.20で、✕8の方が軽い。完全フカセではメインで使われている、フロロカーボンは1.79前後と言われ、ナイロンは1.15前後と言われているから、✕8はナイロンに近く、✕4はフロロカーボンに近くなる。因みに普通のPEは0.97で、水に浮いてしまうので、完全フカセでの使用は厳しい。

●旧タイプのオードラゴン✕4●

 3号同士だと強度は✕4の40lb(18kg)に対して✕8では2割アップして、48lb(21.6kg)になるが、標準的なPEライン3号の強度55lb(24.97kg)よりは、低い数値になっている。

 しかし✕4は毛羽立ちやすく、そこからの綻びが原因なのか、アジ釣り等、細糸使用時のインプレ記事を見ると、「破断し易い」との評価がよく目に入って来るから、実用強度は違っているように思う。

 記事にも記したよう、ボクも4年以上前に✕4を導入したが、継続使用中にこの毛羽立ち~綻びによる強度低下が起こらないかと気になっていた。だが今回の✕8は、この毛羽立ち具合がかなり改善されている。触れるとツルッとしていて、通常の軽比重PEラインよりも張りや腰があり、新品時の手触りは柔らかめのフロロカーボンに近い印象だった。

 尚、「✕8・3号・300m」の販売価格は¥4700程度なので、フロロカーボン・ラインの6~7号と同等だ。

 

■✕8の活用法■

 ✕8・3号の強度=48lbは、フロロカーボンラインの14号程度の強度に相当する。この✕8・3号をリールに巻いた場合、数値的には、フロロカーボン・ハリスは14号まで使えるワケだが、PEライン共通の弱点として、「根ズレに弱い」「サルカン等に直接結ぶと結節強度が落ちる」という点が挙げられるので、注意が必要だ。

 その対策はリーダー(先糸)を装着する事だが、ジギング等と同様にフロロカーボンのリーダーを介してサルカンに連結すると、弱点はかなり改善される。同時に最初に送り出しを行う部分がフロロカーボンラインになるので、それが重しになって、沈み具合が改善されるのもメリットの一つになる。

 但し、PEラインとフロロカーボンラインの結節は「PRノット」や「SFノット」他といった、100%に近い強度が出る方法で結ばなくてはならず、電車結び等は以ての外になる。

 ✕8の導入にあったっては、色々と構想を描いていたが、ようやく入手出来たのが、ちょうど玄達瀬への釣行シーズンだったので、装着するハリス&リーダーを12号とした。勿論ハリスは、いつもの6mの2本バリを選択した。リーダーの長さは、ジギングの場合は3~5mが標準なのだが、それよりももっと長い15mとした。その狙いは、上述のフロロカーボンの高比重による馴染みの良さと根ズレ対策に加えて、伸びの少ないPEラインの特性を補うための、ショック吸収性を考慮したからだ。

 

■実釣では■

 先週の記事で記したが、7月初旬の玄達瀬釣行で実釣テストを行った。

 当日の潮況は、2分30秒を切る、所謂ブッ飛び潮が殆どの時間帯で差していた。

 当初は、自分の玄達基準では細めのフロロカーボン・ライン8号&10号ハリスのタックルと✕8装着タックルとを交互に投入していたのだが、最初にアタリが出たのがフロロカーボン・ラインの方だったため、最初の数時間はついつい、そちらを優先していた。

 時間が経つにつれて潮速が速まるという厳しい状況の中、どうにも上潮に吹き飛ばされている感が強くなったため、思い出したように✕8装着タックルに持ち替えたところ、これが見事にアタリを捉えてくれたのだ。しかし残念ながらそれは、空振りに終わったのだが…。

●リールに巻かれた✕8●

 事態が好転しないまま、急潮流でありながらも、あえて深場への移動となった。

 そこは船長曰く、「アタリが出るのは、250~300m辺りになるだろう。」という、ポイントだった。

 「ラインの細さが有利に働いて上潮を切るか、比重が軽い分だけ沈まずに吹き飛ばされるかの、どっちだろう?。」と思いつつ、✕8装着タックルの方を選択して、まずはサルカンの上に4Bのガン玉を2個装着し、送り出しを40mとってみたが、サシエサが残って帰ってきた。

 次に同じセッティングで、送り出し量を増やしていったが、ダメだった。そこで4Bを3個にして送り出しを40mに戻し、200mまで出たら20秒の停止を入れてみると、230mで遂にラインが走って、中マサをゲットした。

 その後の展開は先週の記事に譲るが、以後は✕8タックルを最後まで使い続けた。その結果は中マサが合計4本、ブリ~メジロが4本、大型マダイが2枚、イサギ&グレが少々という内容で、10号のフロロカーボン・ラインで頑張り続けた釣友との差はダブル~トリプルスコアどころではなかった。

 

■✕8の利点■

 一度きりでは全てを決めつけられないが、急潮時に3号という細さは、ハマればこれまでのフロロカーボン・ライン使用時に比べると、異次元に有利になるのは確かで、比重が軽くなる面での不利さは水切り面の有利さで相殺どころか、オツリが来るように感じられた。

 有利さは他にもあって、伸びが少ないからか、スプール上でのライン同士の食い込みによる回転の停止は殆ど無く、アタリが出るまでの間は、ほぼノータッチでOKだったのだ。

 尚、以下は想像になるが、このラインが有利に働く面がまだまだあるように思える。

 例えば、沈み過ぎないという事を逆手に取れば、緩潮時に余分な糸フケが出ず、PEラインの伸びの少なさもあって、アタリが取り易くなると思われる。

 利点はまだまだあって、リールに✕8・3号を巻いておけば、リーダーの号数を使用ハリスに合わせて変化させるだけで、白石グリ~玄達瀬まで巻き替え不要になるのは有難い。

 また、フリー回転時にイシダイ用リール並みによく回るが、フロロカーボン・ラインを巻くとトラブルが起こり易い、シマノのビースト&フォースマスター2000シリーズも、✕8なら、ライントラブルは解消されるように思えるし、足りなかった巻き糸量が確保出来るから、今後のテスト次第だが、完全フカセで復権(活躍?)するかも知れない。

 

■✕8の不安面■

 反面、不利になる点を挙げるとなれば、まずはオマツリに非常に弱い点になるだろう。何しろPEライン同士の絡みを解くのは非常に難しい。よって乗合船での4人乗船では、よほどの好条件でない限り使用は控えるべきだし、バック・ラッシュにもこれまで以上に注意が必要だ。

 セッティング面から言うと、オモリや発泡ウキの使い方に今までとは違う視点での工夫が必要になる点が挙げられる。特にオモリを大胆に使ったマイナス方向へのアプローチが必要になるだろう。

 これは実釣で得た感覚からの想像になるが、ヒラマサのサイズが1mチョイ程度であれば強度的に余裕はあるように感じるものの、ライン全体でのショック吸収性が劣るだけに「相手が120cm以上だとどうなるのか?」は未知数だ。

 だが、ルアー系の大型ヒラマサ狙いではPEラインの5号(80lb・36.32kg)以上が標準ではあるものの、3号は一応、ギリギリ許容範囲だから、これまでよりロッドを粘る調子にする等の工夫で何とかなるモノと思われる。

 最低でもPEラインの3号というルアー系釣り師たちに対しては、我々完全フカセ釣り師とは次元の違ったパワータックルを使えて、やり取りでかなり優位になる点で羨ましく感じるが、フロロカーボン・ライン7号の強度は25lb(11.34kg)程度だから、たとえルアー系では最細の3号であっても、我々にとってはパワータックルに該当するので、いつものヒヤヒヤからかなり開放される点では大助かりだ。残る心配は「耐久性がどこまであるか」にかかっているだろう。

 また、✕4の際は、発売後しばらく経つとメーカーが「3号・300m巻」を廃盤にした事が使用を断念するに至った決定的な理由だけに、今後一般化されて需要が高まり、継続販売されるよう祈るばかりだ。そしてメーカーさんには、可能であれば更に太い4号辺りまでの展開や、更なる高比重タイプの発売もお願いしたいところだ。

 

■期待はこれからも‥■

 実は、前回の玄達瀬釣行では注入したオイルの選択ミスを犯して、あまり回らなくなったリールを使用していたのに、あの結果だった。ベストコンディションのリールならば、もっと効果があったかも知れない。ついては次回は更に本腰の体勢で臨むため、その期待は大きい。興味のある釣人は、今後の記事に注目して欲しい。

 

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'24 玄達瀬釣行 ~2回目

2024-07-13 12:30:00 | 船釣り・釣行記

 今回もあまり時間がないので…。

 今年2回目の玄達瀬釣行。いつもの晴海丸さんに乗って現着すると、予報通りの急潮流が差していた。

●最遅で100m辺り3分を切る状況●

 当日全体では緩んだ時間帯でも100mあたり3分を切り、最速の時間帯では2分10秒ほどになっていたが、サシエサの残り具合を確認しつつ、2B~4Bのオモリを打って調整を繰り返していると、ラインが走ってくれた。

 

●当日1本目とのやり取り●

●レギュラーサイズの70cm台後半●

 続くアタリはポツポツながらも出てくれたのだが、外道が少々という状態だった。

 仕掛が入るところを探すため、船長は様々なポイントを探ってくれたが、どこもグレやイサギといった外道ばかりで、ヒラマサの気配は感じられなかっった。

 実はこの日、新しく手に入れた沈むPEライン「オードラゴンX8・3号」のテストも兼ねていたのだが、状況の悪さから、ついつい実績のある方をメインにしていたので、放置状態になっていた。

●オードラゴンX8で組んだタックル●

 状況があまり変わらない中、打開策としてそのタックルで流してみると、ラインが走ってくれたのだが、空振りに終わった。

 そして最後の移動場所は、僚船が300mラインで食わせていたという一帯だったが、船長が丁寧に魚探をかけて良好な感度を得てのアプローチだった。

 潮速は2分30秒を切る中、やや深めのポイントという事で、「普通の仕掛では入り辛いだろう。」と判断し、先程空振りだった、沈むPEライン=よつあみ・オードラゴンX8・3号を巻いたタックルを取り出し、これで勝負を賭けてみた。

 ラインの細さを活かして水切りを良くする事が狙いだが、フロロカーボンよりも浮力がある分だけマイナス方向への調整を意識し、根ズレ対策と仕掛を重くすることを兼ねて、リーダー12号を15m取りつけ、シエサの残り具合を確認しながらサルカン際のガン玉4Bの個数を1~3個に変化させてサマイナス浮力(?)を増減させていった。

 4Bのオモリが3個になった数投目、「200mまで出たら20秒の停止を入れ、次いで240mで10m巻き戻してやろう。」と思っていたのだが、230mで遂にラインが走った。

 ●オードラゴンX8での初やりとり●

 そう大きくはないが、長く間が空いた後のそれらしき引きを堪能しつつ、無事にゲット。

●レンズの水滴で顔にボカシが…(80cm)●

 以後はサシエサの残り具合をチェックしながら、停止位置を160m~200mに変化させ、10m巻き戻す位置を停止位置プラス50mごとに変化させてゆくとアタリが連発し、中マサクラスながら、このポイントだけで4本ゲット出来た。また、その途中で130mや先の280mでもアタリを捉えてはいたのだが、残念ながらそれらは外道ばかりだった。

●手前や奥は外道ポイント●

 隣で釣友はいつものフロロカーボン・ライン10号で探っていたが、上潮に仕掛が弾き飛ばされていたらしく、稀に外道が掛かる程度で、最終段階でのマキエサのドカ撒きに浮上した「それらしき魚」が一度掛かったのみだったので、ラインの違いによる釣果差は歴然だった。

●内、5本が私の釣果●

 今回、急潮流の最中、細いラインの効果は絶大だった。当日は大マサこそ出なかったが、急潮流攻略法が増えた事は嬉しい限りだ。玄達瀬への釣行は今後も続くが、自信を持って「沈むPEライン」を使用していけるハズだ。そしてそれによるアドバンテージはかなり大きいだろう。

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'24 玄達瀬釣行 ~1回目

2024-07-06 12:30:00 | 船釣り・釣行記

 あまり時間がないので…。

 1回目の予約は荒天で飛んだしまったが、福井新港から出ている晴海丸さんに今期初乗船。挨拶を交わした後、出船1時間ほどで玄達瀬上の人となった。

●洋上の晴海丸さん●

 解禁当初の緩流状態から脱して、釣行日に近づく頃には玄達らしい潮流が差し始めたようだ。当日の潮流も問題なく対処できるレベルのモノであったので一安心。ワクワク感の中、実釣がスタートした。

 

●100mあたり3分40秒ほど●

 発泡ウキ6番を1個装着した仕掛で投入開始。「マキエサが効き始めたかな?」と思った数投目に90m付近で急速逆転が始まった。

●開始早々●

 70cmクラスながら、最初の一本が出ると気が楽になる。

●今期のレギュラーサイズ●

 続いて連続ゲット。その後も数本続いたが、サイズは伸びなかった。 幸い、出船数が少なかったので、喰いが落ちれば、小移動を行い、修正しながらではあるが順調に釣果は伸びていった。その間、仕掛のセッティングはエサの取られ具合を確認しながら発泡ウキ6番→7番→8番と上げていったが、一通り釣ったのか、朝一のジアイが過ぎて、サシエサが残るようになっていった。

 「もしかすると、手前の底部でウロついている大型が居るかも?」と思い、B.B.入サルカン2号を一つだけにしたシンプルなモノに変更すると、釣果は復活したが、サイズは変わらなかった。

●マシなサイズでギリギリ80cm●

 「もっと手前では?」と思って、4Bのオモリを打っても同じサイズ。4B✕2個+送り出しを50mにしても同じサイズばかりだったが、ヒラマサの釣果が安定しているのはボクだけだったので、「たとえ中マサでも浮いたり沈んだりしているんだな。」と、今更ながらに再確認した次第で、正午を過ぎた頃には個人の釣果は二桁に入っていた。

●他魚を含めてほとんど空振りナシ●

 15時を過ぎた頃、それまでアタッていた距離とは違う、193mでアタリを捉えたのだが、やり取りの途中で「ラインを出すまい!」と踏ん張っていたところ、そのままの距離で回り込まれた後、エダバリが根に引っ掛かってアウトになった。

 「それまでの釣果よりも、この1本が欲しかったのに…。」と、相当悔やんでいたが、「地形的に仕方がないよね。」という船長の言葉に慰められて、以後は1本バリに変更。外道が増える中、ヒラマサのアタリは終盤まで続いたが、その工夫?に応えてくれる大マサ、巨マサのアタリは無いままに、納竿の時間がやって来た。

 船上で4人がロッドを3本出して、ヒラマサの総数は35本、内15本がボクの釣果だった。そのほとんど全てが70cm台中盤、最大は釣友が釣った89cmで、それが1本のみ。ブリ族はほとんどリリースしつつ、他魚が少々というのが全体の結果だった。

●内、15本がボクの成績●

 昨年も確か「複雑な地形は1本バリで攻略」と言っていたハズなのに、ずっと金太郎飴状態で中マサばかりが続いていたので、「どうせ出ないだろう。」と、油断をしていたのがマズかった。どうにも懲りない自分に猛省を促しつつも今期の釣行はまだまだ続く。

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