中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’24秋のクエ釣り ~その5

2024-09-28 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 これで今期5回目。前々回に生涯目標の30kgオーバーを釣ってしまったので、「あしたのジョーの最終回」のごとく、髪が真っ白になって燃え尽きるかと思ったが、なんのその。「今日はそこそこサイズでイイや。」と思いつつ、いつもの日本海41さんに乗船すべく、舞鶴東へと向かった。

 出船して1時間と少しが経って今回も第1エリアに立ち寄ったものの、潮流が南から差していて完全フカセ釣りで入っていた他船との位置関係からポイントに入り辛く、早々と断念し、第2エリアへと向かった。そこでは200号のオモリでバランスが取れる程度の潮流が西から差していた。

 今回は、この釣りが初めての釣友を伴っていたので、レクチャーを開始。そんな矢先に右隣の釣友がすぐに前アタリをキャッチした。しかし、食い逃げでゲットならずだった。

 「残念だったね。」なんて会話をしていると、今度はボクのロッドが「ゴンッ!」と、ゆすられた。
 「前アタリか?」と思い、右手でロッドのリアグリップを掴んだ瞬間、そのまま「ドカンッ!」とロッドが根元付近からヒン曲がっていった。

 「デカイかも?」と、思いつつ、左手でフォアグリップを掴んだのだが、左横方向に走っていたらしく、キツく締めていたハズのクランプの中でロッドがグニッと回転していた。変な方向に力がかかっていたクランプをやっとの思いで外しても、今度はリールのハンドルが右斜め下に向いて変な体勢となってしまった。

 クエを掛けたら今回は電動リールのスロットルに絶対に触れずにおこうと思っていたのだが、ハンドルを掴み損なったので、一縷の望みを持ってスロットルを入れてみたのだが…。予想通りにボクの甘えは受け付けてもらえず、「ギュイーン、ガガッ」という音と共に巻き上げが停止してしまった。

 そのままモタモタしていると根ズレでヤラれてしまうので、ラインは出さないままに、必死の思いでロッドを立てつつ、タメを作って、相手の頭をこちらに向けさせ、兎にも角にもファーストランを耐え凌ぐことに成功した。
 なんとか体勢を立て直して、以後は船の上下動を利用しながら手巻きで反撃してゆくと、相手は徐々にオトナシクなっていった。
 同時にこちらも落ち着きを取り戻してテンションを一定に保つことを心がけながら徐々に手巻きのままで距離を詰めてゆく。
 すると、ボ~ッと白い影が浮上し、その姿に本命の30kg近いサイズだと確信した。
 そして自らハリスを手繰った後に、船長の持つギャフが入って船上に引きずり上げられた。

 前回ほどではないのは解っていたが、それでも結構なサイズで、滑車に装着したハカリで計測すると、27.8kg(+0.4kg程度のブレ有り)。体高は高く、横幅はやや引き締まった、釣った本人とは真逆の筋肉質風のクエで、歴代2位の記録となった。

●揺れてブレるが…●

 
●嬉しい今期3本目●

●スケール計測で125cm●

 次いで左隣の釣友のロッドが絞り込まれたのだが、そろそろリーダーが見えようかというところでスッポ抜け。そこそこサイズだっただけに悔やまれたが、開始早々から3回連続のアタリだったので、「今日はどないなってんね~ん!。」との思いで船上は期待に満ち溢れていたのだが…。

 しかし、「クエ釣りあるある」だが、後にも先にもこれっきり。それからの4時間はアオリイカすら激シブの、「なんにも無~い」で納竿時間がやってきた。

 どうにも出来過ぎの9月が過ぎようとしているが、この先どうなることやら…。後が怖い。

■使用タックル■

 ロッド=ゴクスペ・制覇スタンディングSP180・200-400号
 リール=シマノ・フォースマスター6000(110mmパワーハンドル付)
 ライン(PE)=ロンフォート・オッズポート12号
 リーダー=バリバス・オーシャンレコード320LB(90号)
 ハリス=バリバス・オーシャンレコード300LB(80号)
 チモト補強=よつあみ・ダイポリ(旧ダイニーマ)ノットⅡ 40号
 ハリ=がまかつ・管付クエ(モロコ) 40号
 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

’24秋のクエ釣り ~その4と、リールの話

2024-09-21 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他

  2週間で3回のクエ釣り釣行を敢行したが、ウマい話は続くハズもなく、3回目はそれらしきアタリが2回あったものの、頭だけ残されたエサが帰ってくるのみだった。記すべき内容は、ほぼないので、今回は道具ネタを。ということで、現在使用中のリールについて少し解説を。


■迷えるリール選び■

 クエ釣りでは、ボクは昨年前半まで、海外製の手巻きレバー・ドラグ・リールを使用していたが、これには少し問題があった。ある一定以上のドラグ値を掛けると、仕掛けの落下速度が落ち、巻き上げがかなり重くなるのだ。シマノさんのホームページでも「レバーをフリーの状態にした際にスプールフリーが保てる状態でのMAXドラグ力」と記しているように、これはレバー・ドラグ方式の宿命なのだろう。

 これがスタードラグ搭載モデルになると基本的にいくら締めても巻き上げに支障が出ない構造になっている。その中でシマノ・オシアジガー4000が候補に挙がったが、電動リールに目を遣ると、大本命がある事に気付かされた。

 

■電動リールという選択■

 ボク自身はロッドは魚が掛かれば手に持っていたいが、リールに関しては「電動でも手巻きでも本人が楽しけりゃ、それでイイんじゃないの派」なので、電動リール内で候補に上がったのが、現在使用しているシマノのフォースマスター6000だった。

 このリールの最大ドラグ値は30kgで、オシアジガーの18kgを大きく上回り、実釣では必要ないほど強力になっている。それを支えるボディは実績のある旧ビーストマスター6000譲りなので、強度的に安心の領域にある。しかも嬉しいことに今主流のレバー・ドラグ・リールよりもかなり割安であり、実勢販売価格が60000円台前半なのは驚かされるばかりだった。クエ釣りに対応できそうな手巻きの中では最安の部類に入るオシアジガー4000の実勢価格に対して、僅か9,000円の投資でモーターが付いてくるという、嬉しい価格設定だと個人的には思えたので、購入に至った次第だ。

 ただし、それ相当に強力なモーターが採用されているものの、大型クエが相手では巻き勝つことはできない。聞くところによると、上位モデルのビーストマスターMD6000であれば、滅多に巻上げは止まらず、ブラシレスモーター搭載の旧ビーストマスター6000でもあまり止まらないということだから、投資額による差が確実にあるのは仕方がない。

 であるから、36.42kgを釣った際のレポートで記したように、高負荷がかかる場面では対策が必要になるのだ。

 

■弱点をカバーする■

 電動リールを使わない人にとっては「スロットルを入れて後はリール任せで全自動…。」と思えるのかも知れないが、クエ釣りであれ、完全フカセであれ、大型魚とのバトルでは、そもそもの巻き上げ能力が足らなかったり、ドラグの設定値や特性で巻き上げが停止する場面がよくある。そういった状態に陥ると「手でラインを掴んで引き抜く」等、釣人側の工夫が必須になる機種が多いのが現実だ。

 特にクエ釣りでは電動巻き上げが止まれば、すぐに手巻きに移行しないと即ヤラレてしまうが、電動リールのハンドルは、本来はフィニッシュ時に使用することが前提なので、短くてあまり力がかからない。その対策としてボクはフォースマスター6000のハンドルをミゾハンというメーカーの110mm・ステンレス製ロングハンドルに換装することで手巻時の巻上げをパワーアップさせている。

 この投資額は¥12,000程度(ハンドルノブ代金込み)であり、効果を考えれば妥当な線になると思う。因みにロングハンドルはシマノ製品の中~大型両軸リール用と共通であるが、2スピード・ギヤ搭載で構造が違うタリカやティアグラ用は合わないから注意が必要だ。尚、一部に存在する安価なアルミ製は曲がり易いので、ステンレス製の中から選んだ方が安心だ。

●フォースマスター6000+ロングハンドル●

 

■スタイルそれぞれ■

 ボクとしては、エサの上げ下げ等で無駄な体力は使わず、いざ大型が掛かれば手巻きで対抗し、ポンピングをしたくない場面では針ハズレ防止のためにモーターを定速で巻き取るのが狙いだったが、このリールとロングハンドルの組み合わせはそれにドンピシャで応えてくれた。

 「山の頂上は一つだが、そこに至るルートは沢山ある。」それが釣りだと思う。

 シンプルに手巻きでドンと構えるのが好きな釣人もいるだろう。だが、楽しみ方は人それぞれにあり、こういった「タックルの弱点を補うよう、工夫して使いこなす」、「いざという時は、真正面から魚と対峙する」というやり方は、ボクの釣りにおける楽しみの一つになっているし、実際に現場や記事で同意見の釣人の存在も確認している。

 また、このリールと後はロッド選びを工夫すれば、総額を¥100,000を少し超えたあたりで収めることが可能になる。因みにボクの場合はリール=約¥61,000(ポイント差し引き後の実質価格)+ロッド¥13,200(中古品)+ハンドル¥9,950(送料込み)+ハンドルノブ¥1,990(送料込み)で、合計¥86140しか(?)かかっていない。尚、ハンドルノブについては純正の形状で可とするのなら、その装着も可能なので更にコストが下がる。

 尚、今回はボクの候補には挙がらなかったが、ダイワ製品なら、シーパワー800も同価格帯(数千円up)であり、ロングハンドルも手に入るので、同等のコストで導入可能なことも付け加えておく。

 とかくお金が掛かるとされ、上を見ればキリがなく「ロッド&リールで¥300,000オーバー!」と言われるクエ釣りタックルだが、本人の工夫次第で、かなりコストを下げられる。それでも他の釣りからすると、まだまだ高額投資なのかも知れないが、高い敷居がかなり下がってくれるのは朗報だと思う。それでクエ釣りのチャレンジャーが増えてくれれば幸いだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

’24秋のクエ釣り ~その3

2024-09-14 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 秋のクエ釣り。前回の10kgゲットに気を良くして、その3日後に今年3回目のチャレンジを敢行した。
 
■ついに始動■

 今回乗船したのは、東舞鶴から出港する、日本海41さん。(https://www.nihonkai41.com/)
 経ヶ岬沖の完全フカセ釣りによるヒラマサ狙いでは、ボクが絶大なる信頼をおいている船長が操船している船だが、実はクエ釣りにも精通している。近年の経ヶ岬沖周辺で夏~中秋の夜釣りで主に狙っているポイントにおいては、本来はパイオニアであるのだが、これまでは仕立船での案内のみだったので、ホームページの釣果欄に載る機会が少かっただけだ。なので、裏メニュー(?)の実績は十分過ぎるほどにあるのだ。

 そしてその日本海41さんが、この秋から「乗合船でのクエ釣り」の募集を開始したことを受け、早速予約を入れ、乗船機会を得た。尚、募集人員はMAX6人までなので、確率が高くなる上、使用タックルやアプローチも、それぞれにお任せし、電動リール使用もOKということで、敷居が高くならないよう、配慮していることも嬉しい限りだ。
 
■ビギナーズラック■

 まずは様子見に入ってみたポイントでは西からの潮流がやや速めに差していたため、数投したものの、船長判断で移動を開始した。そして約20分ほどでセカンドポイントに到着した。先のポイントでは300号以上のオモリが必要だったが、こちらでは200号で仕掛けを落ち着かせることができたので、かなり釣り易い状況だった。

 実釣再開後、しばらくは何も起こらず、夕闇以降にライトが入っても浮上するハズのアオリイカの姿は無く、楽しみにしていた副業の方も釣果は望み薄の状況だった。
 しかし、同船していたクエ釣り初挑戦の釣友の刺しエサだけが、時折、何者かにに頭だけにされて返ってくることが不思議に思えていたのだが…。

 やがてアオリイカが姿を現したので、この釣りも初めてだった釣友に「レクチャーを。」と考えつつ、ふと船首方向に目を遣った。
 すると、手に持つロッドが既にヒン曲がっていたのだ。引き具合からしておそらく本命であり、その実、19kgのクエをゲットした。
 「おめでとう!」、「でも何だか羨ましい。」という、複雑な思いが浮かびつつ、同時に「特例日以外は、一日に何本も出るような魚ではないなぁ。」、「今日は、もう終わりかな?。」なんて思いが駆け巡っていた。

 以後はエサのチェックを繰り返しつつ、見える数を増したアオリイカを狙ってみたのだが、こちらの方もポツポツ程度でパッとしないままに時間だけが過ぎていった。

 時間は経過し、9時半頃だったろうか、相変わらず一人だけ刺しエサを盗られ続けていた釣友のロッドが、またもや海面に突き刺さっていった。そして今度は20kgにサイズアップ。まさに「どないなっとんね~ん。」の展開だった。
 
■まさか、まさかの…■

 残り時間も少なくなって、「もう、いくらなんでも残りは居ないだろう。」と深〜い諦めの境地に入っていた。
 この時点では「目先を変えて反応させてやろう。」と、刺しエサを活きたアオリイカに換えていたのだが、全く反応がない中、釣友の釣果が全てデッド・ベイトだったことが気になっていた。そこで再び足元に転がっていた”元冷凍“の、やや変色してフヤケたメヂカを刺した仕掛に換装して最後の賭けに出てみることにした。

 船首では、船長と釣友の会話が漏れ聞こえていて、羨ましさのあまり、ついそっちの方に気を取られていた。そんな中、ふと振り返って自分のロッドを見ると「ゴツンッ!」と竿先が揺れる様子が目に入った。

 「クエっぽい前アタリだ…。」と思い、ロッドを手持ちに変えて様子をうかがう。するともう一度「ゴツンッ!」が伝わったので、「次が来たら竿先を下げて走るまで送り込んでやろうか…。」と構え直した瞬間に「ズドンッ!」といった衝撃と共にとんでもない締め込みで相手が襲いかかってきた。

 「できるだけ手巻き」がモットーなのだが、完全フカセ釣りのクセからか、反射的に電動リールのスロットルを入れていた。だが、全く巻けず、「ジュィーン、ガガッ!」という音を伴って、すぐに巻き上げが停止した。
 そのこと自体は想定済みなので、「やはりな…」だったが、当初は必死でロッドの角度を保持するのが精一杯だった。
 だが、幸いにも設定したドラグ値が適正だったらしく、最小限しかラインを送らずにファーストランをタメ切ることに成功した。

 なんとか頭がこちらに向いてくれたようであったので、ここからは、船の揺れを利用しつつ、冷静に手巻きでの勝負に移っていった。
 ポッコリと出たボクの腹の下側にロッド・エンドに装着したTバーをピッタリと沿わせて保持させ、安定したポンピング&手巻きで、底を切るあたりまで繰り返される強烈な締め込みを凌いでいった。

 底を10mほど切ってしばらく経った頃だろうか、相手の抵抗力が失われたのが確認できた。ここからはポンピングを続けていると、ラインが緩むと広がったハリ穴からハリが外れてしまう可能性があるため、電動リールの特性を活かして低スロットルでの一定巻き上げに切り替えたが、ちょうどその頃、船長が応援に駆けつけてくれた。

 しかし、もうその時点では大した締め込みはなく、ただ重いだけになっていたので、「それ、ヒゲダイとちゃいますのん?」なんて、温かいお言葉も飛んできたのだが…。

 やがてライトの照射範囲に白い物体が入ったが、「何が出てくるか?。」と注目していた全員が、あまりの大きさに唖然としていた。その上、掛けた本人は、ボヤッと映る白い大きな塊が腹を返したエイにも見え、「まさか…」が頭をよぎる始末だった。

 そしてロッドキーパーにロッドを装着し、自身でハリスを手繰る頃には正体が判明して大興奮。後は船長と二人でWギャフ体制で引きずり上げて無事取り込みに成功した。
 しかし重過ぎて「パチリと記念撮影!」とはいかず、滑車で吊るすが、それでもかなりの重量感だった。

●手では持ち上がらない●

 滑車に装着した計測器を読み取ると、船中レコード更新が確定した。

●36.42kg!●

●実測132cm!(メジャー上乗せ計測だと138cm)●

 もうその後は、何もする気も時間もなく、納竿時間がやってきた。

●釣友と二人で75kgオーバー!●

 
■今後は…■

 聞けばこの日が乗合での、クエ釣り便の初出だったそうだ。そしてその日をボクの生涯目標達成=30kgオーバー獲得で飾れたことを嬉しく思うが、その前に的確にポイントに着けた読みと技術に「さすが船長!」と称賛しておきたい。
 まだまだクエ釣りシーズンは続くが、「これ以上、自身の記録更新は、まずないだろうな。」と思いつつ、これからはコツコツ・チビチビとクエを狙ってゆくつもりだ。
 
■使用タックル■

 ロッド=ゴクスペ・制覇スタンディングSP180・200-400号
 リール=シマノ・フォースマスター6000
 ライン(PE)=ロンフォート・オッズポート12号
 リーダー=バリバス・オーシャンレコード320LB(90号)
 ハリス=バリバス・オーシャンレコード300LB(80号)
 チモト補強=よつあみ・ダイポリ(旧ダイニーマ)ノットⅡ40号
 ハリ=がまかつ・南方強者40号
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

’24秋のクエ釣り ~その1&2

2024-09-07 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 白イカ釣りの釣果が落ち着きつつある中、産卵が明けたクエがボツボツと動き始めたようなので、クエ釣りにシフトする船も現れ始めた。それを受けて、今年のチャレンジが始まった。
 個人的な話かも知れないが、クエ釣りに関しては、その昔に磯の遠投や宙釣りで狙う石鯛釣りで経験したことが役立っている。それは「エサのチェック」や「タナの取り直し」、「アタッてから喰わせて走らせる」といった基本動作なのだが、それらが身に付けば、キョーレツな引きと対峙するまでにやるべきことが単調で少ない。
 四六時中「あーでもない、こーでもない」と考えている、いつもの完全フカセ釣りとは違うので、言葉を悪くすれば大阪弁で言うところの「イラチ」タイプのボク的にはこういった底物系の釣りは、間が持たない部分があるのだが、夜釣りの場合だと、その横で竿出しする白イカやアオリイカが間を詰めてくれる点が助かる。
 つまりは「やるべきことをやって、ドーンと構える釣り」と「チマチマと操作し、エギやスッテの入れ替えを行って掛ける釣り」が同時に楽しめるという、ボクにとっては充実した展開になる初秋~中秋の夜釣りは、大いに楽しめるスタイルとなっているのだ。
 
 早速乗り込んだのはお盆過ぎの真夜中に出港する深夜便だった。乗船したのは兵庫県但馬海岸の柴山港から出港する、大吉丸さん。クエ釣りに関しては、日によって半夜便と深夜便の2便を出しており、「暇ができたので空きを見つけてヒョイッと乗り込む」ことが可能なので、乗船機会を増やせる上、定員は6名なので、確率が上がるのは有り難い。
 翌日に仕事が控えているというのに、「エエ歳をしてバカ丸出し」の徹夜釣行だった。だが、船上から6人がブラ下げる6本のサシエサに、「近寄らず、触らず」で、今期1回目の釣行では、クエに関しては船内全員が丸ボーズで、良型白イカが少々という結果だった。
 
 次いで、台風10号の通過(消滅?)後に、大吉丸さんへの2回目の釣行日がやってきた。そしてボクが当日乗り込んだのは、またしても深夜便だった。
 出港後、15分程度でポイント着。完全フカセにしろ、クエ釣りにしろ、柴山沖はポイントが港から近いため、実釣時間が長く取れるのが嬉しい。
 
●4代目のタックル(中古竿=¥13200なり)●
 
 早速エサのメヂカを装着して投入を開始するが、船位がズレたのでやり直し。再投入した仕掛が落ち着いたのを見計らって、白イカでも釣ってやろうとイカメタル仕掛けを落下させている最中に、いきなりクエ狙いの竿が穂先をブルンッと震わせる前アタリらしき動きをキャッチした。
 その動きをボクと同時に確認していた船長にイカメタルロッドを手渡し、クエ竿に持ち替えて、次の走りに追従させたところでアワセを入れるとズドンッとした衝撃と共にファーストランが始まった。
 後ろから「それ大きいのとちゃいますのん?」という船長の声が飛んできたので、ボクもその気になったのだが、抵抗は数秒だけ。後はすんなりと浮いてくる展開だった。
 サイズはともかく、今年の初クエ。それも早い時間の登場に一日が楽になった瞬間だった。
 
●10kg●
 
 「一度アタッた竿に集中する」というのは「クエ釣りあるある」なので、以後も期待をしたが、風向きがコロコロと変わって、ポイントを外れてしまうのか、船長がアンカーを何度か打ち直しても気配すら感じられずに時間がドンドン過ぎて行った。
 間を繋いでくれるハズの、期待?のイカ狙いも、白イカ、スルメイカ、そして途中でエギにチェンジしてのアオリイカもポツリポツリと掛かったが、大した数にならず、納竿時間がやってきた。
 
●イカはフルコンプリートだが…●
 
 目標の30kgオーバーには全く届いていないが、今年の初物をゲットしたことで、少しは展開が楽になった。去年は「釣れ過ぎ」だった柴山沖だが、今年は普通のペースに戻っているのが気になるところ。だが、ポイント数の多い地区だけにクエのストックは十分にあるだろうから、秋の深まりと共に上向いてくれるだろう。そしてその波に乗って「目標達成!」を目指してゆく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする