■1970年代の音楽■
久しぶりに音楽の話を…。
ボクが好きな音楽のジャンルは多岐にわたる。以前にも触れたことがあるが、中でも一番好きなのはリズム&ブルースやブルースといったジャンルだ。近頃、中学~高校の頃を思い出し、急に聞きたくなって日本の70年代に活躍した人達のモノを集め始めている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/e1/7dc06d025fee317d9024639eed5ff78e.jpg)
●定番の「憂歌団」や「サウス トゥ サウス」等々●
今の若い人達には想像もつかないだろうけど、ボクの思春期の頃のロック界は、それ以前の「不良が聴く音楽」というイメージからは脱却していたものの、まだミュージシャンそれぞれに反骨精神のような空気が漂っており、テレビの出演を拒否する人も多く、歌謡曲や流行歌といったテレビ番組で流される音楽とは線引きされていた。もっとも、歌詞そのものにドギツイ風刺や表現や放送禁止用語が含まれるモノもあって、したくても出来ない部分もあったのだが…。
地方色もあって、関西ではロックの真ん中「ど・ストライク」よりも、その流れの根底にある、特にリズム&ブルースを中心にソウルっぽいモノや、完全なブルースのような黒人系の音楽を志すミュージシャンが多かったように記憶している。東京ではもう少しスッキリした(オシャレな?)音楽が多かったけれど、これも土地柄なのか?。そして関西に産まれた身のボクとしては、これらの音楽から受ける影響も大きかった。
■ブルースの世界■
特にブルースの世界はハッピーな展開の歌詞も一部にはあるものの、本来はアメリカ南部の黒人労働者階級から産まれた音楽だけにドロドロとした歌詞がその多くを占める。
簡単に説明すると、「いつまで経っても、どん底から這い出られないオレの嘆き」や、逆に、自虐的になって「こんなオレを笑ってくれ」という心の叫び、「故郷への思い」、そして「日常の小さな喜び」などがテーマになっていることが多い。
勿論、恋愛に関する曲もあるが、刹那的であったり、フラれて腐っていたり、逆に相手を恨んだりで、ある意味では現実的なモノが多い。
これはアメリカのブルースだけでなく、国産のブルースでも同様だ。だから、幸せなこともあったが、辛かったことも沢山あるオジサンとしては、それらの世界からのメッセージが今でも、いや、今だからこそ、より深く心に沁み入ってくるのだ。
目を転じて、近頃TVやラジオから聞こえてくる音楽を聞いていると、一部の例外を除いてほとんどが恋愛に関する詩で、「素晴らしい貴方に出会えて良かった」的なモノ、「別れてしまったけど、素晴らしい貴方と過ごした日々の思い出」的なモノが多いように思う。それ以外では「家族に感謝」的なモノや「貴方を応援しています」的な応援歌系のモノもチラホラと聞こえてくる。
これらはボクが積極的に聞かずに鈍感になって、たまたま流れてくる曲を耳にするだけだからそう聞こえるだけなのかも知れないが、いずれにせよボクにはそう聞こえてしまう。
しかし、ボクのように人生50年近くも過ごしてしまうと、(一応、妻以外と定義しておくが、)恋愛することも無い者にとっては、恋愛的歌詞はドラマの世界であって現実離れしている。
喩える曲が古くて申し訳ないが、「負けないで元気出して頑張れ」と言われても、頑張れないから負けて元気がないワケで、また、「ナンバーワンでなくても貴方はオンリーワンなんだよ。」と応援されても、オンリーワンだとしてもナンバーワンになるほどの努力をしないと豊かな暮らしが送れないのは解り過ぎているワケで…。それらは絵空事であって一向に心に沁みてこないのだ。
これら流行りの歌を耳にする度に「若者は現状に満足し、幸せを感じているのだろう。」と思うことにしているが、もしかしたら「本当は夢を見ているだけなのか?」と思うこともある。だが、もし、「そうでも思わなけりゃ、やってられない…。」と思っているのなら、「正にそれがブルースの世界なのだ。」とボクは思うのだが、今の若い人達は本当のところ、今の現実社会をどう捉えているのだろうか…。
久しぶりに音楽の話を…。
ボクが好きな音楽のジャンルは多岐にわたる。以前にも触れたことがあるが、中でも一番好きなのはリズム&ブルースやブルースといったジャンルだ。近頃、中学~高校の頃を思い出し、急に聞きたくなって日本の70年代に活躍した人達のモノを集め始めている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/e1/7dc06d025fee317d9024639eed5ff78e.jpg)
●定番の「憂歌団」や「サウス トゥ サウス」等々●
今の若い人達には想像もつかないだろうけど、ボクの思春期の頃のロック界は、それ以前の「不良が聴く音楽」というイメージからは脱却していたものの、まだミュージシャンそれぞれに反骨精神のような空気が漂っており、テレビの出演を拒否する人も多く、歌謡曲や流行歌といったテレビ番組で流される音楽とは線引きされていた。もっとも、歌詞そのものにドギツイ風刺や表現や放送禁止用語が含まれるモノもあって、したくても出来ない部分もあったのだが…。
地方色もあって、関西ではロックの真ん中「ど・ストライク」よりも、その流れの根底にある、特にリズム&ブルースを中心にソウルっぽいモノや、完全なブルースのような黒人系の音楽を志すミュージシャンが多かったように記憶している。東京ではもう少しスッキリした(オシャレな?)音楽が多かったけれど、これも土地柄なのか?。そして関西に産まれた身のボクとしては、これらの音楽から受ける影響も大きかった。
■ブルースの世界■
特にブルースの世界はハッピーな展開の歌詞も一部にはあるものの、本来はアメリカ南部の黒人労働者階級から産まれた音楽だけにドロドロとした歌詞がその多くを占める。
簡単に説明すると、「いつまで経っても、どん底から這い出られないオレの嘆き」や、逆に、自虐的になって「こんなオレを笑ってくれ」という心の叫び、「故郷への思い」、そして「日常の小さな喜び」などがテーマになっていることが多い。
勿論、恋愛に関する曲もあるが、刹那的であったり、フラれて腐っていたり、逆に相手を恨んだりで、ある意味では現実的なモノが多い。
これはアメリカのブルースだけでなく、国産のブルースでも同様だ。だから、幸せなこともあったが、辛かったことも沢山あるオジサンとしては、それらの世界からのメッセージが今でも、いや、今だからこそ、より深く心に沁み入ってくるのだ。
目を転じて、近頃TVやラジオから聞こえてくる音楽を聞いていると、一部の例外を除いてほとんどが恋愛に関する詩で、「素晴らしい貴方に出会えて良かった」的なモノ、「別れてしまったけど、素晴らしい貴方と過ごした日々の思い出」的なモノが多いように思う。それ以外では「家族に感謝」的なモノや「貴方を応援しています」的な応援歌系のモノもチラホラと聞こえてくる。
これらはボクが積極的に聞かずに鈍感になって、たまたま流れてくる曲を耳にするだけだからそう聞こえるだけなのかも知れないが、いずれにせよボクにはそう聞こえてしまう。
しかし、ボクのように人生50年近くも過ごしてしまうと、(一応、妻以外と定義しておくが、)恋愛することも無い者にとっては、恋愛的歌詞はドラマの世界であって現実離れしている。
喩える曲が古くて申し訳ないが、「負けないで元気出して頑張れ」と言われても、頑張れないから負けて元気がないワケで、また、「ナンバーワンでなくても貴方はオンリーワンなんだよ。」と応援されても、オンリーワンだとしてもナンバーワンになるほどの努力をしないと豊かな暮らしが送れないのは解り過ぎているワケで…。それらは絵空事であって一向に心に沁みてこないのだ。
これら流行りの歌を耳にする度に「若者は現状に満足し、幸せを感じているのだろう。」と思うことにしているが、もしかしたら「本当は夢を見ているだけなのか?」と思うこともある。だが、もし、「そうでも思わなけりゃ、やってられない…。」と思っているのなら、「正にそれがブルースの世界なのだ。」とボクは思うのだが、今の若い人達は本当のところ、今の現実社会をどう捉えているのだろうか…。