ようやくやって来た’23の初釣り。例年のこの時期だと、天秤を使って主にメダイを漁礁周りを攻める事が多いのだが、今シーズンは、2月に入ってからは完全フカセで釣れている模様。しかもこの時期としてはレアな、90cm級のヒラマサも登場しており、釣行前の期待は膨らんでいた。
■初釣りは白石グリ■
乗船したのは、この地区ではいつもお世話になっている日本海41さん。久方ぶりの乗船とあって、積もる話(バカ話?)を語りつつ、経ヶ岬沖の白石グリを目指した。
現着すると、上層は弱いものの、そこを突破すると、やや流速を増した西からの潮が差していた。
●50mあたり6分30秒●
最初の一投目でウマヅラハゲが掛かってしまうほどに緩めだった潮流が、2~3投するうちに、中~底層の流速が増し、「これはイケルかも?」という状態に変化していった。
それを受けて船長がアンカー位置の調整を行った。だが、すぐに結果は出ず、「再調整か?」と、諦めかけた頃に、右舷トモでアタリが出るも、すぐにハリ外れとなった。
■第一号は…■
微妙な空気感が漂う中、朝一のウマヅラが気になって、7番の発泡ウキはそのままで、送り出しを25m、ラインが50mまで出た時点で10mを巻き戻し、90mまで出た時点で再び10mの巻き戻しを行うと、93mに差し掛かった頃にラインが大きく走ってやり取り開始。どうやら相手はメダイらしく、トルクフルな引きでロッドを絞り込んでいった。
●3か月ぶりの引き味●
久しぶりなので、強気のやり取りもできず、ややもたつきつつも何とか引き寄せて船下まで誘導したが、やさしく引き寄せたのが間違いだったのか、船際に近づくと執拗に暴れまわるようになった。何とかそれをしのいでフィニッシュラインに到達したのだが、不幸な事に水面に顔を出して玉網まで5cmのところでポロッとハリが外れてしまった。
目測85cm級のメダイだった。食いたかった鍋の底が割れた気分になって悔やんでいたが、その数投後、50mでの巻き戻し後に60mに達したラインが吹き飛んでいった。
近距離だけに結構強い引きだったが、前の魚ほどの頑張りはなかった。そのため、「サイズは程々だろう。」と思っていた。
●絞り込まれるロッド●
しかし掬ってビックリ、メーター近い大型だった。
●98cmのメダイ●
この魚を契機に、周りでもアタリが出始め、一時は連発状態になったが、ジアイにも関わらずオマツリが多発し、「誰かに1本掛かるとボクの仕掛がオマツリする→オマツリをほどいている間に他の誰かが仕掛を投入→遅れてボクが投入→そして他の誰かに1本掛かると、それにボクの仕掛けがオマツリする」という、完全裏目のドツボ・パターンにハマり、蚊帳の外となって数が伸びなかった。
■終始ポツリポツリと■
そして地合いが過ぎた頃、その時点では更に潮流が速まっていた。そこで発砲ウキはそのままに送り出しを30mとし、60m出た時点で10mの巻き戻しを行い、90mで30秒の停止を入れてみると、95mでアタリが出たのだが、これは数秒でハリ外れしてサヨウナラ。
「ハリ外れという事は、ラインが弛んでいたのかな?」と思い、次の流し以降では30秒の停止後はメカニカルブレーキを絞ってラインの出を抑えてみると、数投目、103mでクリーンヒットが出て70cmクラスのメダイをゲット。しかし、その後は相変わらずオマツリが多発して、もどかしい時間が過ぎて行った。
残り時間が気になり始めた頃、70cmクラスをゲットしたのと同じパターンで流した後に、ラインが120m出た時点で10mの巻き戻しを入れてみた。すると、再び120mに差し掛かった時にクリーンなアタリが出た。
船長から「今年第一号のヒラマサが出たのもこの時間帯だった。」と聞いていた上、アタった距離や張りのパターンが違うし、ファーストランの様子から「もしや?」と、期待したのだが…。
●途中まで「オッ?」と思わせる引き…●
船下に来てからの引き具合が違うので、残り60mあたりで気付いていたが、正体は85cmクラスのメダイだった。
そしてその後も頑張ってみたものの、応えてくれる魚はイサギのみとなってこの日の釣りが終わった。
船長から「今冬は積雪量が少なく、その影響でシーズンインが早まるかも?」と、聞いたし、実際に第一号のヒラマサが出ているので、今年は始動を早めた方がイイ思いが出来るかも知れない。だが、たとえヒラマサがまだであっても、待ってくれているメダイの数は多そうなので、これから5月下旬迄、目が離せなくなっている白石グリだ。