中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

電動リール漂流記

2016-08-27 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
■ケチのつき始めは昨年から■

 実を言うと、ここ近年の玄達瀬釣行の裏側では、電動リールに振り回されっぱなしの日々を送っていた。今回はその顛末を。

 2013年までの玄達瀬への釣行では、シマノ製電動リールの3000番に8号を240mほど巻いてチャレンジしていたが、それでは歯が立たない巨マサへの対策とそもそもの、巻き糸量の不足から、10号道糸が300m以上巻き込めるリールの導入が迫られていた。そしてそれを受けて2014年の玄達瀬解禁に合わせて導入した電動リールがダイワ製のハイパータナコン600Feだった。このリールはその下の500番の高級機以上のパワーがある上、シンプルな構造であるため、フリー回転性能も抜群で、シーズン中に大活躍してくれた。

●2014年の600Fe●


 次いで2015年シーズンは初回こそ600Feだったのが、2回目以降は巻き上げスピードのアップと巻き糸量の更なる増加を狙って同じダイワ製のレオブリッツ750MTに切り替えた。しかし、このリールは最終釣行あたりから時折、何故か回転性能が悪くなるという症状が出るようになった。但し、不思議なことに「上から水をかける、もしくはシリコンスプレーをスプール・エッジに吹き付けると回復する」という、一時的なモノだった。とは言え、気になる症状だったので、禁漁と共に道糸を抜き、分解して注油等を行ったのだが、この処置で元来の性能に戻っていたため、今期の2016年もコレで行こうと決めていたのだが…。

●2015年のレオブリッツ750MT●


 今年6月に入って、事前点検をしている際のことだった。スプールの巻き糸がない状態でクラッチを切り、指で思いっきりスプールを回してみたところ、何故かたったの2周しか回らないという状態になっていた。分解して組み直しても症状は同じだったので、試しに昨年の最終釣行時と同様にスプールエッジにシリコン潤滑スプレーを吹きかけると通常の状態に戻るのだが、その効果が切れるとまた再発する。どうやらスプールエッジがボディに接触しているようで、メーカーでの修理が必要になる状態だったが、そうなると初回釣行には到底間に合わなかった。
 そこで、急遽購入したのが、シマノ製のビーストマスター6000だった。これは、釣具店で手に取り、フリー回転性能を試した上での判断では「現行の’14シーボーグ750MTよりはフリー回転性能は落ちるが、ドラグやモーター、ギアを始めとするその他の機能は、ビーストマスター6000の圧勝」であり、「フリー回転性能の差は仕掛の調整で埋められる」と判断したためだった。
 しかし、意に反してここからは苦労の連続になった。

●今年のビーストマスター6000●


■トラブル続きの’16シーズン■

 キハダマグロ師御用達の高性能なビーストマスターを手にして、「巨マサゲット」を目論見、意気揚々と玄達瀬へ向かったのは7月6日が最初だった。

 この初回釣行では、アタリを取った数は船内で最多だったものの、深場の大型ヒラマサのアタリが同船者二人にはあったが、ボクには全く無かった。しかし、「シーズン初期でタナが浅め&小マサがメイン」という条件だったため、「運の問題」として、既に起こっていたであろうトラブルを見過ごしていた。

 そして2回目の釣行。この時は他の同船者二人がよく回るリールと言われている、旧型シーボーグ750MTを使用して、96cmと94cmを頭に各自4本+巨マサクラスのバラシが有ったのに対して、ボクの釣果は96cm&小マサで、バラすようなサイズのアタリはゼロだった。この時も「思った以上にフリー回転は悪いが、まだまだ、ボクの仕掛の調整不足が祟ってこの程度の釣果。」と思い込み、問題の本質には気付いていなかった。

 続いて3回目の釣行。この日は一番よく回る「大当たりの新型シーボーグ750MT」を使用していた釣り人が竿頭で、釣果はその人が6、比較的よく回る旧型シーボーグ750MTを使用している釣り人が2だった。対してボクの釣果は中マサ以下を2本という釣果だったが、この日は、前回よりも更にリールが回らないことに気付いていて、途中から強制的に送る“糸送り機能”を使ってようやく得た結果だった。
 そしてこの釣行後に問題の発生を確信したのだった。

 自宅で、次回の釣行準備のため、リールに巻かれた道糸を抜いた際のことだった。全く糸を巻いていない状態でスプールを指で強くはじくと、何と2~3周しか回転しなかったのだ。そして不思議なことに手巻きをしてみると、何かを引きずったような抵抗感があって、そこから手巻きをフル回転させると、「クンッ」と行った手応えと共に今度はスムーズに回り出す。そしてそのスムーズな巻き上げになったところでスプールを指ではじいてみると、フリー回転性能が回復し、しばらくすると症状が再発するという、状態だったのだ。
 ここで慌てて販売店と連絡を取り、緊急扱いで修理を依頼したわけだが、運良く今回の釣行前に手元に戻ってきたため、4回目釣行には間に合った。だが、問題は解決していなかった。オマケに頼みの綱であるハズの「糸送り機能」は全く作動せず、クラッチを切った状態でアクセルレバーを倒していってもモーター音が大きくなるだけで、スプールは無反応だったのだ。
 この状態では、もう完全フカセ用リールとしては用を足さず、実際にアタリは殆ど出なかったので、この日は途中でレンタルリールを使用する羽目になった。以後は回るリールのお陰で以降のアタリが激増したが、時合いは過ぎており、エンディングまでメジロばかりになってしまった。
 帰宅後、ビーストマスターの道糸を抜いてチェックしてみると、手回しの抵抗感こそ減ったものの、フリーで回らない状態は同様だったのだ。


■安心の“よく回るリール”■

 もう、こうなってはよく回るリールを一早く導入する外はなかった。今期ラストの釣行では「リールの憂いをなくし、その分だけ釣りに集中したい。」との思いで、大型電動リールの中では「最もよく回る」との定評が高い、旧型のダイワ・シーボーグ750MTを導入するべく、限られた時間の中で、中古市場をアレコレと探し回った。

●「よく回る」の評価が最も高い、旧型シーボーグ750MT(レンタル品だけど…)●


 そして、やや割高ではあるが、某中古釣具販売サイトの中で適当な物を選び、釣行日の前日にギリギリのタイミングで導入に成功したのだが…。
 商品の到着後、基本チェックを済ませ、「さてさて、下巻きを入れてからフロロ・カーボンの10号を巻いて…。」と作業に入ったのだが、最後の段階でエラー表示が出てしまった。「アレッ?」と思い、やり直すが、何度やってもエラー表示が出るのだ。そのたびに道糸+下巻き糸の計400mの抜き換えを行い、コレを8回、約2時間に渡って繰り返したが、症状は同じだった。
 慌てて販売店に連絡を入れて、すったもんだの挙げ句、返品交渉が成立したのだが、もう翌日の釣りには間に合わず、最終日は初っ端からレンタル品を使う羽目になってしまった。
 船長にお願いして手配してもらった旧型のシーボーグ750MTは、何のストレスもなく回り、一日を通して安心かつ快適だった。元を正せば船長も薦めるこの電動リールを素直に導入していれば今シーズンの展開も大きく違っていたように思うが、ボクの性格は判官贔屓で、「人の集まるところへは寄りつかない」という癖があって、そうはならなかった。しかし結果を見れば一目瞭然で、反省すること頻りだ。


■最後のオチ■

 来期に向けては、完全フカセ向きの新型が発売されない限り、旧型シーボーグ750MTを導入する他に選択肢がないと、個人的には思っている。しかし、旧型である以上、オークションや中古釣具店の在庫の中から探すしか方法はない。と言うことは「程度の良い物は早めに手に入れておかなければ、どんどん品薄になってしまう」という市場の原理にさらされる。そこで、来期まで使う予定はないものの、オークション市場をチェックしてみることにした。すると、「有った有った!」旧型シーボーグ750MTの“未使用品”が…。
 その“未使用品”は、相場よりはやや高めだったが、“未使用品”だから強気の入札を行ったために、ライバル達に打ち勝って何とか落札に成功。それが手元に届き、ようやく安堵できたと思ったのだが…。またもや問題発生!。到着後に状態をチェックをしてみると、喜びも束の間だった。現実は「使用時間=7時間、巻き上げ距離=2km」の、恐らく“1回程度の使用品”だったのだ。委託販売だったらしく、確信犯ではないように思えたが、説明と商品状態が違うため、抗議するのはボクの、当然の権利だった。その結果、同程度の使用品相当の価格へと値引きになった次第だ。某中古釣具のネット販売品よりも安くは買えたが、コレを喜んでイイのやらワルいのやら…。
 手に入れた旧型シーボーグ750MTは、これから整備し、来年に向けて保管しておくことになる。しかし、これまでずっと災難続きで運のないボクのことだから、釣行前にフタを開けてみると、何かが起こっているのかも知れない。そんなことになる前に、どこかに電動リール神社というのがあるのなら、お祓いしてもらうべきかも知れない。


 というのが、ボクに起こった電動リール騒動の顛末だが、レオブリッツ750MTにしてもビーストマスター6000にしても、本来は高性能なリールであり、コレを快適に使用し、釣果を得ている人が殆どだ。上記は日頃の行いの悪いボクに降りかかった災難だということで、皆さんに笑ってもらえれば結構な話なのだ。
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’16 玄達釣行 5回目(今期最終)

2016-08-20 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■最終釣行■

 今回は玄達瀬解禁期間の正に最終日である8月15日の釣行。兄と予定していた解禁前期の釣行が荒天で中止になった分の、予約の入れ直しがこの日になった。
 最終日は出港する船の数が激減するため、ポイントは選び放題で、その意味ではチャンスなのだが、期待の、巨マサの残り物がそこに居るかどうかは別の話だ。残念ながら、最終段階の8月10日頃から仕掛けのブチ切られ情報もかなり減っていて、決して「期待が大きい」とは言えない状況の中での出漁だった。

 乗船したのはいつもの晴海丸さん。「この時期は小マサ&チビマサを避けて、中マサ以上が居着く瀬を探すのがカギ。」ということで、現地に到着すると、やや深場を中心に丹念に感度をとっていった。

●丹念に探る船長●

 今回は購入当初から故障していた新品リールが返品扱いとなり、次いで仕入れた中古リールもプログラム不良で返品となって、ついにリールをレンタルせざるを得ない状況となった。リールを持参しない釣りは渓流釣りを除いて初めての経験だ。

●レンタル・リールで…●


■実釣スタート■

 足下の水深がやや深めの70mラインから実釣がスタートした。潮流はそこそこ速く、特に底潮に勢いにあって、100mあたり6分弱掛かるという状態だった。
 開始早々、数投目で兄の竿が曲がり、中マサクラスが顔を見せた。

●好スタートを切った兄●

 しかし、潮の角度がすぐさま変わり、狙った根周りに仕掛が入らないため、船長がアンカーを打ち直した。
 そこからもう一度マキエサをタップリと撒き直し、再スタート。すぐに答が出たのはまたもや兄の竿で、ここから先、3投中、2回アタリを拾うという、中小型のヒラマサが「ほぼ入れ食い」の状態になった。対するボクの仕掛は兄に魚が掛かればオマツリし、裏目裏目でポツンと1本獲ったのみの状態だった。
 この時点の潮は底潮が上潮よりも速い理想に近い潮だったが、上潮に乗ると真後ろに行き、その後底潮に入ると左約45度に角度を変え、ボクの側に近寄ってくる状態だった。そのうえ、道糸のメーカー違いやリールの違いからか、兄の仕掛の方が馴染みが早いため、「兄の仕掛が早く底潮に乗ってボクの仕掛の下に入る→ボクの仕掛が下潮に馴染む頃になると兄の竿にアタリが出る→二人の仕掛がオマツリしながら中マサが上がってくる」という、ボクにとっては悪循環の繰り返しだった。
 そこで、「何か方策は…」と、思いついたのが、水中ウキ(帆)の装着と、発泡ウキを兄よりやや沈ませ気味のセッティングにすることだった。

●水中ウキ(帆)●

 因みに、この水中ウキは磯のグレ釣り用で、キザクラというメーカーが販売している。船の場合はLLサイズが適当だと思うが、効きが悪ければ装着数を増やせば良い。価格が安いので、仕掛をロストした際の痛手も少なくて助かる。
 そして、このセッティングが当たって、ここからは兄とほぼ同角度で仕掛が入るようになり、順調にアタリが捉えられるようになっていった。

●順調に曲がり始めるボクの竿●


 ただし、朝一番の時合いは過ぎていたため、ポツリ・ポツリのペースで、次第にメジロ(ワラサ)の割合が増えるようになっていたが…。

●70cm級●


■風雲急を告げる■

 しばらく経つと、アタリは完全に打ち止め状態になった。それとほぼ同時に、これまで遠くで轟いていた雷鳴が次第に近寄ってくるようになった。稲光と落雷音の時間差から、付近への落雷はなさそうだったが、降雨は激しく、雨粒が打ち付ける背中に痛みを感じるほどになったため、一旦は竿出しを中止せざるを得なくなった。

●雷雲の通過待ち●

 待機時間は1時間弱ほどになったが、再開後は小マサ&メジロしかアタらなくなっていた。それを機に船長は移動を決意し、晴海丸は次なるポイントを目指した。

●竿は曲がるが…●

●メジロも多かった●



■木っ端グレ理論■

 船長の経験則から「小型が騒ぐポイントでは、大型は殆ど顔を見せない。」との判断を受けての移動だったが、これには思い当たる事がある。
 ボクはずっと磯のグレ釣りをやっていたが、この釣りは「エサ盗りとの戦い」という側面がある。磯の周りにはフグ系、ハゲ系、スズメダイ系、回遊魚系(主にアジ、サバ)等々、あらゆる種類のエサ盗りが跋扈するが、中でも厄介な部類に入るのが、「木っ端グレ」と呼ばれる30cm以下の、小型のグレだ。当たり前の話だが、何しろこいつらの習性は本命の良型グレとほぼ同じなので、食うポイントが近い。その上で「スレていない」、「数が多い」ために先を争って食うから、本命にサシエサが届き辛くなって始末に負えないのだ。これと同じで、一旦マキエサに付いてしまったチビ&小マサは良型以上のヒラマサの前に出てエサを拾うため、サシエサが届かなくなる。そんな事を言うと「そのまま粘ればやがて本命が…。」と言う人がいるかも知れない。勿論、その可能性は0ではないが、確率が低いように思う。実際には、潮が悪くなる等、周囲の条件が悪くなったために、チビ&小マサが散って食わなくなっている事の方が多いというのが船長の判断なのだろうし、ボクもそう思う。(特に玄達瀬の中~後期では)

 そんなこんなで、移動し、アンカーを打ち直したが、またもや小マサがアタってしまい、再移動。殆どライバル船の居ない玄達瀬の周囲を、良型以上のヒラマサを追い求める時間が続いたが、これまでの常識から小マサが居ないと思われている深場でも状況は変わらなかった。


■最終段階■

 今期のラスト釣行日の正に「締め日の締め」に当たる時間帯に差し掛かった。
 小型を避けに避けての移動を繰り返したが、大マサクラス以上は散っており、狙うのに難しい状況は変わらなかった。それでも選択できうる範囲内で最大魚を我々に狙わせてくれる船長の努力には、いつもながらに頭が下がる思いだった。
 そして最後の地に到着。残ったマキエサを充分に撒いて挑んだが…。
 この日の後半からは潮流と道糸その他のバランスが合ったのか、ボクの竿にアタリが集中していたが、掛かってくれるのはメジロがメインで、時折中マサクラスが来る程度だった。

●このクラスが精一杯だった●

 ラスト2投となり、これにもアタリが有ったが、

●今期最終のやり取り●

またもやメジロでガックリ。
 続いての、ラストの流しではエサが盗られずに終了した。

●名残惜しくも、最後の流し…●


■来期に向けて■

 何度か触れたが、今期は電動リールに振り回された年だった。詳しくは今後に記すが、これまでは多少フリー回転性能の劣る電動リールであっても、使いこなす自信があったし、「それも釣りの楽しみのうち」と、ややM的に捉えるフシがあった。しかし、今期は周囲ではアタリが出ているのにボクだけが蚊帳の外で、午前中一杯、悪戦苦闘していることが殆どだった。その結果、埋めきれない差がある事を痛感し、自信が過信だったことに気付かされて「素直に定評のあるリールを導入すべきだった。」と後悔している。
 来期に向けて課題は山積みだが、謙虚になれば糸口は見つかるハズ。今年の記録は96cm止まりに終わったが、来期こそは自己記録更新級の巨マサがゲット出来るよう、願いたいモノだ。

●今年はこれくらいにしといたるワ!(右向きがヒラマサ)●
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’16 玄達釣行 4回目

2016-08-13 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 結論から言うと、とうとうヒラマサ・ボーズになってしまった。だから、ササッと書いてゆく。

■二枚潮■

 シーズン中盤以降に、玄達瀬では二枚潮傾向が強まり、それが最終段階になっても続いている。

 後日に詳細を記す予定だが、今期導入した電動リールが知らず知らずのうちにトラブルを抱えていて、緊急修理を依頼した。運良く今回の釣行に間に合ったために、事なきを得たかのように思えたが、それで不運が回避できたわけではなかった。

 今回は、“病み上がり”のリールをチェックするために、ストップウォッチを現場に持ち込んで正確に計ることにした。すると、スプール・フリー性能が良いために、完全フカセ釣り界では愛用者の多い、旧型シーボーグ750MT(以下、750MTに省略)を使用する同船者二人が、100mあたり3分50秒かかるのに対して、ボクが使用するビーストマスター6000は、修理したのにも関わらず、5分20秒という、とてつもない差がついていた。
 そこで、送り出しの量を他人の倍ほどとったり、発泡ウキや水中ウキ(帆)のセッティングに加えて、前回に覚えたモーターを逆転させる糸送り機能を駆使して調整を繰り返すが、この、頼みの糸送り機能も何故か故障していたのだ。そのため釣行時間の大半で、どうにもこうにも納得のいく流しはできなかった。
 そんな苦労続きの中、何とかアタリを捉えられたのはお昼前だった。

●玄達釣行・4回目、最初のアタリはお昼前●

 しかし、正体はマダイだった。

●65cm程のマダイ●

 そして、忘れた頃に竿が曲がるが、

●忘れた頃の曲がり●

 これも大した引きではなかった。

●50cmチョイのマダイ●

 マダイが掛かっていることから、どうにか仕掛が下層に入っているように思えたが、ボクのような人工的な操作ではなく、自然に入り込む周りの仕掛の方が、アタリの数は多かった。

●ボクよりも遙かにアタリが多かった、お隣さん●

●トモ側ですら、ボクよりアタリの数が多かった●


 途中、数度のアンカーの打ち替えがあったが、どのポイントにおいても釣果は思わしくなく、僚船からの情報もバラシのみで、ヒラマサの釣果は殆ど無い様子だった。コレは下層の潮の動きが悪かったために、ヒラマサが根周りからあまり移動せず、目の前に落ちてきたエサにしか反応しない“居食い”の状態だったためだ。

 そして、最後の移動。ボクのリールの、あまりのフリー回転の悪さを見かねた船長に、ダイワ600Fe(レンタル品)の使用を薦められる。そして、ここでビーストマスター6000の使用を泣く泣く断念し、換装することになった。

●断腸の思いで換装●

 現金なモノで、そこからは、周囲に劣ることなくアタリの数が回復していった。

●順調に曲がる竿●

 しかし、時既に遅く、エダス飛び(エダスのみ12号アップしていた変則タイプが…)、ハリ外れとメジロの釣果があったものの、とうとうヒラマサ・ボーズに終わってしまった。

●コレでは…●


 今期の玄達釣行は残り1回になってしまった。ここに来て、これまでこだわってきたビーストマスター600の使用については諦めようと思っている。ボクの購入した物だけの単体でのトラブルかも知れないが、埋めきれなくなったフリー回転性能の善し悪しの差を痛感し、悩んでいるうちに早、禁漁期間を迎えつつある。従って、不本意ながら、次回のリールは違う物に変わってにいるだろう。

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リチウム・ポリマー・バッテリーの導入 ~その2

2016-08-06 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 しばらく間が空いたが、「~その1」から

■Tsuchiya Works FB-116■

 いわゆる「リチウム電池」を制作するTsuchiya Works(土谷製作所)「http://seabassclub.shiriagari.com/」は、今流行りのドローンを始めとする、ラジコン用リチウム・ポリマー電池を流用して各種バッテリーユニットを制作しているので、ラインナップが豊富だ。小回りがきく体勢のため、大手メーカーでは制作しないような小容量から大容量まで様々な展開があるうえ、割安な価格設定が有り難い。

 ボクが購入したリチウム・ポリマー・バッテリーは「FB-116」という型番だが、ビーストマスター6000を玄達瀬で一日=「約10時間、巻き上げ距離数約8km分」使用しても電圧の残量には余裕があったため、こと、ボクの行動半径では全てこれで賄えるということが判明した。
 勿論、このバッテリーはリチウム系のため、スタート時が16.8V、実際に実釣時ではそこまでは下がらなかったが、使用下限時でも14.8V(無理すればもう少し下まで使える)もある。従って「満充電時の電圧が13Vチョイ程度で、40~50%使用した時点で12Vあたりまで下がる」12Vの鉛畜バッテリーよりも29~23%増しの電圧が供給されるため、ビーストマスター6000の、使用時での巻き上げスピード・アップやパワー・アップ度合いは申し分なく、フルパワー巻き上げ時や仕掛の回収時に、もたつくことは一切無かった。
 但し、現在ではFB-116はバッテリー・ユニットの供給不足のために終売となって、後継のFB-132Xに移行しているが、容量が増えたこちらも期待できると思う。

●FB-116●



■タックル・ボックスへのセッティング■

 FB-116を含めて、このメーカーの、バッテリーユニットの多くがメイホー社製防水ケースのウォーターガード800というケースに収められている。このケースはその名の通り防水仕様で、フタと本体の間にパッキンを入れ、フタをバックルでロックすることで機密性を高めているのだが、バッテリーを保護するケースとしては経験上、防水性に少々不安が残るし、電源コード端のプラグまわりの腐食も防ぎたい。そのため、まずはケースを収納する防水ケース?の物色し始めた。
 まず、ホームセンターのカインズで見つけた、冷蔵庫にお米を収納する際に便利な「密閉米びつ」↓


が、サイズ的にピッタリだったので、↓


「これを改造すれば…」と、いじくり始めた。

 タックルボックスのメイホーVW-2055にジャストフィットなステンレス・ワイヤーラックを、同じカインズの台所用品コーナーで見つけたので、それをタイラップで固定する↓


 すると、こんな感じのレイアウトが完成した。↓


 後は、開口部の防水処理を行うが、ここでは隙間テープ(エプトシーラー)を利用する↓


 開口部に付くカップに電源コードを通す穴を開ける。↓



 次に電源コードをバッテリー・ユニットに繋いだ状態で、カップに空けた穴に触れる位置に隙間テープを開口部の直径より太く巻き付ける。
 実際に装着する際は、電源コードのリール側からカップを通し、隙間テープを巻いて太くなった部分に押し込むようにして固定すれば綺麗に納まる。↓


 完成したのが、これ。(穴を開け損ねてカップにヒビが入ったのでテープを巻いているけど。)↓



 この状態であれば魚が急に船の反対側に走っても、容器の取っ手を掴んで引き抜けば、バッテリーを持った状態で船上を移動することができるので、「大変便利だ。」と自画自賛していたのだが、このバッテリーの「小型・軽量のメリット」が全然生かせていないように思えてしまい、「もっと簡単な方法は?」と考えるようになった。

■簡単セッティング■

 メイホーのタックルボックスにはオプションが多数有って、重宝するが、サイド・ポケット(BM-120)が自宅に転がっていたので、これを利用する方法を思いついた。

●右側が、サイド・ポケット●

 サイド・ポケットにはロッドスタンドを取り付けられるパネルが両サイドに取り付けられているが、これを外せば、電源コードが干渉せずに引き出せる。↓


 外した状態でもドリンクホルダー等も取り付け可能。↓


 だが、縦に入れた方がドリンクホルダー部が省けてコンパクトになる。↓


 ユニット単体では、防水性が心配なので、これまた自宅に転がっていた、イスカ社のスタッフ・バック(3リットル・サイズ)にピッタリと収納できた。↓


 とは言え、これは完全防水ではないため、晴れた日のしぶき避けとして限定使用することになる。

 そこで、水濡れが起こらないようにするため、考えついたのが以下の方法で、まずは「自己融着シリコンテープ(レスキュー・テープ)」↓


を電源コードのプラグ部まわりの気密性を高めるために巻き付ける。↓


 コレは、雨水や海水のしぶきが、電源コードを伝って、ユニットのプラグ周りその他に侵入しないようにするための措置だ。因みにレスキュー・テープは、テープ同士でくっ着き(自己融着)、巻かれた側の気密性や防水性が高まるのに、後ではがしても貼り痕が残らない不思議なテープだ。

 次に、厚手のビニール袋(厚さ0.08mm)にユニットを入れて、開口部を水道管の水漏れ防止に使うに使うシールテープ↓


で巻くが、下側(ユニット側)から上側(リールに向かう側)に向かって巻いていくと、より水が侵入し辛くなる。
 で、巻き終えた完成形がコレ。↓


 この措置は、電源コードを繋いでからになるため、乗船後、ポイントへ向かう途中で行う。

 ラックに収納すると、こんな感じで、↓


 当たり前の話だが、ビニール袋は透明なため、電圧計がすぐに確認できるし、基本的に、使い捨てになるため、オキアミの汁がかかって臭くなっても洗う必要がないので、その面でも助かる。

 と、持ってない人には殆ど意味のない情報を長々と書いてきたが、これから購入する人がもしいるのなら役立てて欲しい。
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