中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

「思考停止」の話

2013-03-30 12:30:00 | その他
■「思考停止」の話■

 「日本映画がダメになったのは、客が悪い!」と、映画監督の大森立嗣さん(麿赤兒さんの息子=俳優の大森南朋さんの兄)が、ある雑誌のインタビューで語っていた。これは「解らないモノに接すると、そこで思考停止する客に対して、注目点をアップにし、解りやすいカット割りで提供する」という日本映画の現況を憂慮するが故に出た言葉だ。
 また、女優の原田美枝子さんは脚本家の倉本聰さんとの対談の中で、「あらかじめカット割りが決まっていて、台本が配られるのは撮影の一週間前」が近頃のTVドラマ撮影現場の傾向だと話していた。
 近頃の日本映画やTVドラマに対してボクが感じていた「モヤモヤや、物足りなさの原因はここにあったのか?」と、変に合点がいったが、ここで思い出したのは、ジャーナリストの勝谷誠彦さんが出演番組その他で何度も言っていた「バカ基準」という言葉だ。
 この言葉は、オレオレ詐欺についての報道が大量に流され、各地で啓蒙される中、それでも詐欺師に誘導されて振り込んでしまう人達への配慮のために、自身がATM機の前で携帯電話が使えなくなったことに対する不満から出た言葉なのだが、言わば「社会生活上、当然知りうる常識等を認知できない人のために、認知している側が迷惑を被る現象」を指すそうだ。
 ATMの一件は「お年寄りの被害者」のことを考えると、にわかに賛成し難くなる。しかし、それでも実際にATMの前に立ってみれば、10万円を越えた額を送金する場合は、回数を分けて送金せねばならず、その回数分だけ手数料を取られる現実に「もう少し何とかならないのか?」と、つい思ってしまうのはボクだけであろうか?。

 振り返れば「思考停止」の場面が増えているように思えてならない。毎日の運転場面で見かける光景は、それそのものだ。
 近年では発生率が高い交差点内での事故を防止するために、右折信号の数が増えている。そのこと自体は理解できるのだが、これがあるために、自分で安全確認をして通過可能かを判断することよりも、ひたすら右折信号が出るのを待ち続け、どう見ても右折できる時間的な余裕がありながら、全く動かない人達が増えているように思う。おかげで後ろには長い列ができるのだが、右折信号があってこの状況だから、これの無い交差点の場合は信号が赤に変わる寸前のほんの短いチャンスに右折するしかないので、更に車列は伸びる。以前であればこんなことをすると、後ろからホーン(クラクション)の合唱が始まったのだが…。そして右折できない人のために、右折信号が設置された交差点が更に増えてゆく…。
 また、カーナビの搭載率もかなり増えていると思うが、それに従うあまり、カーナビが案内しがちなメインの道路だけが混んで、それと並行する道路がガラ空きということにもよく出くわす。
 道路上での出来事程度であれば、後ろを走る者がイラつく程度で済むのだが、世の中が省力化されて便利になればなるほど、それに比例してこういった傾向が多岐にわたって増えているように思う。そして、実際に思考停止はあらゆるところで起こっており、上述した「オレオレ詐欺」を始め、様々な悪意に引っ掛かってしまう原因にもなっている。その為、近頃では思考停止ビジネスという言葉ができているそうだ。

 しかし、ボクだってあまりエラそうなことは言えず、振り返ってみれば、携帯電話を手にして以降、電話番号をほとんど覚えなくなっている。その昔であれば、10件や20件の電話番号なんて簡単に覚えていたのが、今や完全に「機械任せ」だ。また、字一つをとっても辞書を使って自分で調べることもなく、変換ソフトが提供してくるモノの中から選んでいるだけの場合が多いし、TVやネットの情報を鵜呑みにしてしまうこともある。この程度の話は、つまらないことなのかも知れないが、切っ掛けは日頃の小さなところにあるのだと思う。
 近年の「何を考えてるねん?!」とツッ込みたくなるような事件の数々は、裏を返せば「何にも考えていない」から起こるのであり、それが年々増えているように見えるのは、ボクが歳をとってしまったせいだけではないように思うし、困ったことに、思考停止は理解力の低下につながっていて、それは、年齢を問わず起こっているように思う。例えば切れ易い中高年が増えていることの原因であったりするように思えるのだが…。

 ツールやシステムが発達し、便利になればなるほど思考停止する機会が増える。そして、そこが新たな基準となって、更なるスパイラルが始まっているような気がする。「人はその分だけ他に考えを巡らせるから問題はない。」との説があるそうだが、本当にそうなのだろうか?。
 「コンピューターが知能を持ち、感情や意志までを持つようになった結果、人間が支配される。」という、SFの定番ネタが昔からあるが、このまま人々の思考停止の度合いが深まって行けば、その日が来るのは近い将来のことかも知れない…。(「って考え過ぎか?」)
 
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「どうなってるの?」若狭湾のメダイ

2013-03-23 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■冬場の釣り■

 これまでの冬の間、季節風を避けて和歌山方面へ向かうことも考えていたが、磯釣りとは立場が逆転して、沖釣りでは日本海側の方が魚が大きい。これは沖釣りでボクが獲った大型魚「ヒラマサ=103cm、マダイ=86cm、メダイ=91cm」の全てが日本海における記録であることが証明している。したがって、太平洋側への釣行は検討段階までは進んでも、いざとなると重い腰は上がらない。だから、どうしても冬場は「季節風の止み待ち」となって、釣行回数が伸びないのだ。
 しかし、3月半ばを過ぎると、週末ごとにやってきていた冬型の気圧配置も治まる機会が増え、日本海の海上もようやく春らしくなってきた。そんな春の一日を経ヶ岬沖で過ごしていたのだが…。


■ついにやってしまった…■

 長年、釣りをやっていると、一匹の魚を得る為の労力は様々であることが理解できる。近頃楽しんでいる沖釣りは当然ながら船長が魚の居るところまで連れて行ってくれるので、釣果が堅い部類に入る。これまで幾度となくこの釣りを楽しんだが、お世話になった何人もの船長達の、努力のお陰か、全くのボーズ(雑魚は計算に入れない)になったことはなかった。それを今回、ついにやらかしてしまったのだ。
 この日向かったのは京都府丹後半島沖にある天然魚礁の白石グリだ。このブログでも何回も紹介している近畿地方では超有名&超有望のポイント群がこの周囲にある。
 京都府と福井県にまたがる若狭湾の大場所としては他に冠島の周辺のポイント群もあるのだが、今冬は全くの不調なので、釣行当日もこの白石グリに多くの船が集まっていた。

●当日の、白石グリの様子●

 この日船長は「まずは深場から」と判断し、周囲の70~90mラインに対して魚探を掛け続けてポイントを探していた。しかし、不思議なこととに反応がほとんど無い。グルグルと廻ってようやく小さな反応を見つけてアンカーリングし、実釣がスタートした。
 僅か二投目で、同船者が25cmという、ミニサイズながらマダイをダブルでゲットしたが、期待に反して後が続かない。それどころかすぐにハリに刺したエサが全く取られなくなった。
 「おかしいな~」と、アンカーの打ち替えを船長が試みたが、既に魚影はそこから消えていた。そしてそこから、またもや少ない反応を探して周囲をうろつく羽目になってしまった。
 そして次に向かったのは瀬の頂点に近い40mラインだった。ここでは魚探に出る反応が良かったのだが、範囲の狭いピンポイント的ポイントには既に他船が占拠しており、後から来た者が仕掛を流す余裕はなく、僅か数投で撤収することになった。結果的には当日釣果のあったのは、ここで粘っていた数船だけであったのだが…。
 結局この日は移動を何度繰り返しても魚探にマトモな反応はなく、魚どころか、ハリに刺したエサすら取られない時間帯が、それ以外の時間帯よりも上回るという最悪の状態が続き、「釣った」というよりも「勝手に着いていた」沖メバルが2匹、同船者二人も始めの小型マダイ以外は25cmのレンコダイが2匹という、とんでもない貧果で終わってしまった。

●”なけなし”の釣果(カウント外)●



■なんだか変な若狭湾■

 メダイの旨さにつられ、冬の若狭湾周辺を攻め始めて2シーズン目に入った。これまであれば「メダイがメインで、それに加えてマダイや青物が少し混ざる」というのが冬場の若狭湾の釣り物と聞いていた。特にメインのメダイは70cm以上の大型混じりで50cm前後の小型を交えた“数釣り”が、今回の白石グリ周辺の他、冠島周辺、あるいはその他の天然、人工漁礁で繰り広げられていたのだが、何故か昨シーズンから釣果が減り始め、釣れる魚礁の数も減ってきているようだった。それが今シーズンに至っては白石グリ周辺意外での釣果がほとんど無いまでに落ち込んでいる。また、その釣り方は以前であれば胴付き釣りでも充分に釣果があったのが、天秤ズボしか食わなくなり、それが今シーズンでは完全フカセ以外の釣果はほとんど望めないという、より”食い渋り”に対応した釣法でしか釣果を得にくい状態へと変遷している。
 若狭湾の他地域に目をやると、メダイ釣りが盛んで専門に狙う船までが就航している福井県、小浜市周辺の乗合船でも例年を大きく下回る貧果が続いているそうだ。このため釣り客が集まらず、狙い物を変更する釣り船も現れる有様だ。
 この貧果が、自然の大きなサイクル内での悪い周期に、一時的に入ったがために起こった現象であればまだ救われるのだが、乱獲が原因で個体数が減ったのであれば事態の深刻性は増す。本当のところは魚に聞いてみないことには判断できないが、いずれにせよ今後の展開が心配な若狭湾だ。

 と、まぁ、ボーズの言い訳をたらたらと書いたわけだが、渓流釣りが本格化する4月半ばまでは沖釣りを繰り返すことには違いなく、そうこうしているうちにマダイの乗っ込みのハシリが釣れ出す時期に差し掛かるから、懲りずにチャレンジし続けるしかない。「あ~、辛っ」
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広隆寺へ

2013-03-16 12:30:00 | 旅行
■広隆寺■

 今回は広隆寺を訪問した。この寺は太秦という地区にある。太秦と言えば「映画村」とイメージする人が多いとは思うが、この広隆寺はその映画村の隣にある。
 広隆寺は京都市内に数ある寺院の中でも平安京遷都以前から存在する最古の寺院であり、それが言わば、俗なモノと隣り合わせるコントラストの差が現代京都の面白さ?だ。

●太秦廣隆寺とある●

 三門をくぐり、境内へと入る。すると、これまでに訪問したどの寺よりも歴史の古さを嫌が上でも感じることになる。 

●三門●

 そう感じるのは正面に見える、重要文化財の講堂のためだ。この講堂は洛内に於いて平安時代から残る唯一の存在だそうだ。正確には痛みが激しく、永禄年間(織田信長が将軍足利義昭を奉じて上洛した頃)に大改造を受けているが、それでも様式等は踏襲されているそうだ。平安京であるにも関わらず、平安時代の建築がほとんど残っていないことについては、ここを訪問するまでは全く知ら無かったのだが、それが意外であった。

●国宝の阿弥陀如来坐像が納まる講堂●


 講堂を越えると、通常の寺院では本堂に相当する上宮王院があってそこに本尊の聖徳太子像が納められている。ただし、この広隆寺は中国から渡来し、帰化した秦氏の氏寺であったのを始めに、蜂岡寺→広隆寺と名称が変わったように、本尊も弥勒菩薩→薬師如来と変わり、最終的に聖徳太子と変遷してきたそうだ。

●本尊の聖徳太子立像が納まる上宮王院●

 本堂を越えた先にあるのが、霊宝殿だが、訪問の最大のお目当てとなる、弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)がここに納められている。この像は国宝第一号に指定され、世界的にも有名だ。
 弥勒菩薩とは、お釈迦様の入滅後、56億7千万年後の未来に姿を現れて、多くの人々を救済するとされる菩薩様のことだ。その菩薩様が半跏思惟の姿勢をとることは、一説によると、救済について深い思索をめぐらしているということになるのだそうだが、その柔和で優しく、微笑みかけているかのような表情を眺めていると、「我々人間の将来も捨てたモノではないのかな?。」と、つい嬉しく思ってしまうし、優しさと言うべきか、慈悲と言うべきか、そんなモノに包まれた気分になるから不思議だ。

●弥勒菩薩半跏思惟像(パンフレットより) ●


 霊宝殿を出ると、その横にあるショウケースには「十善戒」という、戒めが掲示されている。そこには
 不殺生(ふせっしょう) 故意に生き物を殺しません。
 不偸盗(ふちゅうとう) ものを盗みません。
 不邪淫(ふじゃいん) みだらな男女の関係をしません。
 不妄語(ふもうご) うそいつわりを言いません。
 不綺語(ふきご) たわごとを言いません。
 不悪口(ふあっく) 人の悪口を言いません。
 不両舌(ふりょうぜつ) 二枚舌をつかいません。
 不慳貪(ふけんどん) ものを慳み(おしみ)貪りません。
 不瞋恚(ふしんに) いかり憎むことをしません。
 不邪見(ふじゃけん) 間違った考え方をしません。
と、書かれている。

●十善戒●

 戒めを前に、己の「生臭さ」を反省しつつ、広隆寺を後にした。
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「吹き替え版」の話

2013-03-09 12:30:00 | その他
■ついに加入■

 アメリカのTVドラマ「ソプラノズ」が大変面白く、そのことに関しては以前にもこのブログで触れたが、見終えて以後は「何か面白いドラマはないものか?」とあれこれ物色していた。
 そんな中、そのソプラノズの主役である、トニー・ソプラノの妻(=カメラ)を演じていたイーディ・ファルコさんが主演の「ナース・ジャッキー」(http://www.wowow.co.jp/drama/nj/)というドラマを知った。
 早速シーズン1を通しで宅配レンタルして鑑賞したのだが、これまたブラック・ユーモアにあふれていて大変面白く、「以後のシーズンも続けてレンタルを」と考えていた。しかし、本国ではシーズン4まで進んでいるのにも関わらず、日本ではレンタルの予定すら立っていない状況となっているのだ。そういった状況を知れば知るほど、どんどん見たくなるワケであり、同じくハマッている妻共々「何とか見る方法はないものか?。」と、あれこれ模索していた。
 それでもいつDVD化されるかも知れず、定期的にチェックをしていたのだが、昨年末、ついにWOWOWから、「今春シーズン4を放送するにあたって、シーズン2~3を1月初旬から一気に放送!」という報が入った。あれこれ迷う時間はなかったので、年明け早々WOWOWに加入し、その放送日を待ちわびていたのだが…。


■吹き替え版だけとは…■

 ついに、待ちに待ったシーズン2の放送が始まった時のことである。「二カ国語放送」と番組欄にあったので、いつものようにDVD等で映画を見る要領で音声を英語にして、字幕スーパーを出そうとしたのだが、これが表示されない。「おかしいな?」と思って調べてみたところ、WOWOWの二カ国語版では音声を英語にした場合は字幕スーパーが出ず、と言うか始めから設定が無くて、ボクのように日本語しか解らない者は吹き替え版を見るしかないということだった。また再放送ではなく新たに始まるシーズン4では、初回放送のみ字幕スーパー版が放送された後は、全て二カ国語&吹き替えの字幕スーパー無ししか放送しないということだった。
 色々と考えはあるだろうけど、ボクはオリジナル音声と字幕スーパーとの組み合わせが最上のものと考えている。昔と比べて現在の吹き替え版はクオリティが高くなっているのは聞き及んではいるものの、あくまでもそれは声優さんの声であって、違う演出が入っているのは間違いのないところであり、当然だが演技者自身の演技ではない。
 そんなことはボクなんかに説明してもらわなくても理解できるだろうけど、演技者から発せられる声そのものも含めての演技であり、言葉そのものが理解できなくても伝わってくるモノは大きいと思う。そして、ボクの場合は字幕スーパーはオリジナルの音声(=演技)と並行して内容をより理解を深めてゆく手段だと思っている。また、特に日本語には無いスラングや汚い言葉は翻訳し切れるモノではないから、スーパーを読むというよりも、原語そのままを受け止めるようにしているのだが…。
 調べてみると、今や封切映画の中では、吹き替え版は3割を超える割合で上映されているということらしい。また、20歳未満であれば半数近くが吹き替え版を選んでいるという調査結果も出ているそうだ。今や字幕スーパー版に想像力を働かせながら鑑賞することは「面倒くさい」という流れになっているのだろうか?…。


■普及の背景■

 吹き替え版が増えた経緯を調べてみると、「洋画をアニメの延長として捉えているので、すんなりと移行できる」ということが第一にあるそうだが、その実、アニメが隆盛した影響で、50年ほど前には200~300人規模だった声優が、現在では6万人規模になっているそうだ。
 他に、「活字離れの影響で、文字を目で速く追うことに慣れていない人が増えたせいかも知れない」という、日本語学教授のコメントをある記事で読んだが、その裏付けとして、1カ月の読書量がゼロという人の割合が09年で既に46%に達しているという、16歳以上を対象とした調査結果(文化庁調べ)が挙げられていた。その現状に「”識字率世界一”と言われていた日本はどこに向かうのだろうか?」と、つい、心配になってしまったが…。

 ボクら世代が子供の頃、洋画の吹き替え版を採用しているのはディズニーアニメと「○○ロードショー」等のTV放送時くらいであった。そして、映画館の洋画はほとんど全てが字幕スーパー版で上映されていたのだが、少年時代は何となくそこに大人世界とのラインが引かれているように思え、字幕を読みつつ映画を見られるようになることは、チョっとだけだが大人になることのような感じがあった。だが、今はボクらの時代とは違って、そのラインが薄れて、どんどん大人文化が浸食され、崩れてきている時代なのかも知れない。そして振り返ればこの傾向は他にもあるように思えてくるが、それは今の青少年世代が進歩しているからそうなったのか、それとも大人側が子供側に媚びているからそうなったのか、判断は難しい。しかし、「現在大人である我々世代が大したことがないから、こんな風潮になっているのか?」とも深読みできるワケで、そう考えると思い当たるフシもあるから少々凹んでしまう。

 過去には映画「カサブランカ」の名台詞に対する「君の瞳に乾杯!」といった、英文学の教授達をも唸らせる名翻訳があり、一つの文化になっていた洋画の字幕スーパー版。まさか、それが今後ゼロになることはないだろうけど、今年50歳になる身としては、住むテリトリーが狭まる要素がまた一つ増えている現状に、寄る年波を感じる今日この頃なのである。
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ハイパーボウル東鉢へ

2013-03-02 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■ハイパーボウル東鉢■

 今冬最大規模を遙かに超え、観測史上最大の積雪を記録した日曜に、甥を引き連れて兵庫県北のスキー場へと向かった。目指したのは関西では超メジャーなスキー場である、ハチ&ハチ北の隣の、ハイパーボウル東鉢というスキー場だった。
 往路はチェーン&冬タイヤ規制のため、舞鶴若狭道の丹南篠山口で停滞が起こる中、一般道と高速道路を”乗ったり降りたり”をしながら、それでも西宮市内から2時間半ほどで現地に到着した。恐らく停滞がなければピッタリ2時間くらいで到着するだろう。
 駐車場は、大型がドカッとあるのではなく、中小のモノが点在していて、それぞれがリフト乗り場の周囲にあるのでどこに駐めてもそんなに不都合はないようだ。

●乗り場の看板●


 今回はコンビニの発券機で事前にリフト券(正確には引換券)を購入していた。これだと、リフト券にプラスして1000円分の食事券がついて、総額から500円引きになる。

 ここは隣のスカイバレイスキー場と相互乗り入れになっていて、山頂でリンクされている。

●案内図●

 最長滑走距離は東鉢側が2000m、スカイバレイ側が3200mということだが、スカイバレイ側はおそらく駐車場まで下山するためのスロープ部のまで含めた距離だと思われるので実際には大差がないと思う。

 このスキー場の評価を上げているのが、山頂部のレイアウトにあるという。通常のスキー場であれば木々を伐採してコースを造るところを、ここでは山頂の頭頂部、見る限りでは約120度方向の例外箇所を除くほとんどを滑走可能としているのだ。
 そんな自由さがあってか、ここはスノーボーダーに対する偏見はなく、古くから全面解放している。そのせいかコース上ではスキーヤーの姿はボクを含めてごく僅かであり、見回した限り、スノーボーダーが9割を占めているように思えた。

●滑走エリアが広がる頭頂部●

 嬉しいことに、当日は三田市以北が降雪していてスキー場までのアプローチに難があったせいで、訪問者数が少なかったのか、一番混雑していたスカイバレイ側のトリプルリフトでも5分以上の待ちはなかった。

●ピークでもこの程度の待ち●

 実は、このトリプルリフトに関して、「あれっ?」と思うところがあった。昨年までのコースマップではクワッドとあったからだ。調べてみると、昨シーズンに故障で何日か休場になったために今シーズン前に新しく入れ替えたそうだ。しかし、このトリプルリフトは乗降時に減速し、本線で速くなる「デダッチャブル・タイプ」ではないので、席数が4分の3になったことに加えて時間あたりの輸送力は下がっている。

●定速のトリプルリフト●

 実は、この状態を見て少し心配になっていた。壊れがちなリフトを架け替える企業努力?は買いたいのだが、一つ、また一つと経営難のために閉鎖し続けている状況の中で、この投資が更なる負担となり、「経営に悪影響を与えないだろうか?」と、つい考えてしまうのだ。

 まぁ、そんな心配をしながらも滑り自体は堪能したワケだが、規模からいうと今の自分にとって日帰りには丁度良いサイズであり、訪問先リストに残り続けるスキー場の一つになった。そして、願わくば今後も次世代のスキーヤー&スノーボーダーのために何とか存続し続けて欲しいと思うばかりだ。
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