中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

近頃の攻めパターン

2022-08-27 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他

 完全フカセ釣りのTV番組やホームページ等の解説を見ていると、一部を除いて例えば「ラインは触らず、できるだけ無抵抗で送り込み…」であるとか、「サルカンの数を増やして…」であるとか、以前のようにヒラマサの回遊数が多かった頃に通用していた釣法のみを解説しているモノが多いように思う。まぁ、これは初心者向けにあまり複雑な事を言っても理解してもらえないだろうし、取っ付きにくくなるのを避けた結果なのかも知れないが、そんな簡単な対応だけで釣果が伸びるのならボクは苦労はしないし、その内に釣り飽きてしまうかも知れない。だが現実は違う。

 「回遊数が多かった頃とは違って、近頃ではアタリの出る位置が変わっている。」

 これは付き合いのある優秀な各船長が言っている事だ。それはボクも実感しているので、以前の釣法のみでは対処出来なくなって試行錯誤を繰り返している。今回はこのあたりを記していきたいと思っているが、その前に今年の春~夏までの傾向から。

 

■今夏までの傾向■

 

 「玄達瀬は春の経ヶ岬=白石グリの傾向を引き継ぐ」と、以前にも記した。今春の白石グリは例年よりも釣れ出しが遅く、3週間遅れで釣れ始めたが、一部の特異日を除くと乗船者全員で5本前後と数は釣れないものの、アベレージサイズは80cm程度で、状況としては良好だった。だが収束も早く、6月初旬に急潮傾向になって以降、ポツポツと顔を見せる程度になり、やがてアタリは途絶えていった。

 玄達瀬の釣りも同様の傾向で、解禁と同時に好釣果が出ていたが、急潮が差すようになった7月中旬以降はポツポツとアタる程度となり、次第にブリ族に占拠されるようになると、ヒラマサボーズも続出していた。

 と書くと、「急潮流が原因なのか?」と、思うかも知れないが、瀬に入って来るヒラマサの量が多ければ群集心理?が働いて、先を争って喰ってくるハズだ。例を挙げると一昨年に75cm級が大量に入った玄達瀬では、まさしくその状態で、急潮の上層でバンバンとアタリが取れていた。

 よって、今年の経ヶ岬~玄達瀬は「回遊量が少ない中、急潮が差してしまった。」というのが、失速の原因だとボクは思っている。

 

■ヒラマサの捕食傾向■

 

 「ヒラマサは縦方向への意識が強く、ブリ族は横方向への意識が強い。」と、ボクは考えている。

 根周りに着く性格のヒラマサはそれに沿ってエサを捕食する傾向があるし、実際に掛けてやり取りをすると、執拗に下方向へと突っ込むが、ブリ族の殆どは横方向に走る。また、ヒラマサは条件が変わらなければ一度アタッた距離で次のアタリが拾える事も多いが、これはそこにヒラマサが付いている沈み根があるからだ。それまでアタリがあった距離よりも極端に短い距離で急にアタッてくるのは大概がブリ族で、これも横方向への移動が激しいからだが、もし仮に短い距離でアタッて来たのがヒラマサだったなら、そこには別の沈み根がある事が殆どだ。但し、これらは中マサ(70cmクラス)以上の話で、警戒心が薄くマキエサに群がり易い60cm以下のチビマサは違う傾向になる。

 そういった捕食傾向のあるヒラマサだが、大型は警戒心が強いのか、周囲でライバルがエサを奪い合う等、状況に焦れた時は浮上するが、通常は沈み根の周囲かその手前の底層で上からこぼれ落ちてきたオキアミを悠然と小範囲に移動しながら拾っているように思う。実際に、この位置で掛けた大型の多くが一気に走るアタリではなく、ズルズルと出た後に急加速するアタリが多い事から裏付け出来るように思う。また、中間の75~85cmクラスは、サイズ的にも性質的にも中庸なので、ライバル数が増えると、チビマサのように上層に出て来る率が上がり、ライバル数が減ると底層中心でエサを拾うようになると思う。

 

■近頃の攻めパターン■

 

 底層に沈んで簡単に浮上しない相手へサシエサを届けるには、通常の「昔ながらの越前方式」である「リールの回転は制御せずにフリーで流し、サシエサの盗られ具合で発泡ウキのサイズと個数で浮力調整する」だけでは太刀打ちできず、例えば今期の玄達瀬だと中盤以降に上層を占めていたブリ族のアタリばかりを取る羽目になる。

 そんなブリ族ばかり、あるいはヒラマサであっても、玄達瀬では80cmクラス、白石グリでは70cmクラスばかりで大型が出そうにないと判断すると、ボクの場合は以下のようにアプローチ法を変えている。

 例えば150mでブリ族ばかりがアタって来る時のアプローチが、「初めの送り出しが20m、発砲ウキ8番を1個装着した仕掛をフリーで流している」だとしよう。「そのまま続けても結果は同じ」と、判断すると、ボクの場合は、ウキの番手を7番に落とし、初めの送り出しを40m、ラインを130mまでフリーで出した後に30秒の停止を入れ、そこからリールのメカニカルブレーキをそれまでの2/3程度でスプールが回転するように絞って、リール前に糸フケが出ないよう、確認しながら流す事を試みると思う。

 そしてそのままヒラマサのアタリが出れば大成功だが、アタリがない場合、160mまで流したらエサの盗られ具合を確認するために回収する。そこでサシエサが残っていれば停止の後、メカニカルブレーキを絞らずに流す。そしてそれでも残ったら発砲ウキを外して同じパターンで流し、それでも残れば送り出しの量を10mずつ増やしてみるだろう。

 逆に最初のアプローチでエサが盗られたら、送り出しの量を30mに減らして停止の位置を10m手前の120mにする。それでもエサが盗られるなら更に送り出しの量を10m減らし、停止位置を10mずつ手前にと、アタリが出るか、エサが時折残るようになるまで縮めてゆく。

 今年の玄達瀬では「これはデカい!」と思ったアタリのほとんどをこのようなパターンで取っている。ただし、海底や根際でアタる確率が高まるので、根ズレでバラす率も増えて来るのが難点だ。案の定だが、恥ずかしながらこれで「らしき魚」のアタリを5回も取ったのに、全てをバラシてしまった。

 上のパターンでヒラマサのアタリが出なければ、逆の奥側を攻める事になるが、ボクの場合は、そう感じたらブリ族のアタリが出ているセッティングのままで100m辺りで30秒の止めを入れてメカニカルブレーキを絞り、以後30m単位で10mの巻き戻しを入れて160mからは完全フリーで流す方法か、ワザと発砲ウキの浮力を上げてブリ族のタナを通過させる方法を選択すると思うが、上潮の影響をモロに受ける分だけ手前を攻めるパターンより難易度が上がる。

 尚、現代の完全フカセでは「糸フケを取る事は必須」とボクは考えている。初期段階での糸フケを取るには、停止して取る方法と巻き戻して取る方法の2パターンがあるが、ボクの場合は潮流が速い場合は停止優先、緩い場合は巻き戻し優先で行う。但し、その日のひらめきや状況判断でそれぞれを複合的に使う事も多々ある。それら全てを文章には起こせないので、曖昧な言い方になるが「そこは個人の経験則で」と言うしかない。

 「止めたり、引き戻したり」と言うと、「マキエサと同調しなくなるのでは?」と思う人も居るだろうが、「同調させるのは最初っから不可能に近い。」と言っておく。と言うのも、ラインが1.5号、ハリスが1.5号程度の磯のグレ釣りであっても余程の神経を使わなければ、たった20m程度離れただけでサシエサとマキエサを同調させる事は難しくなる。これは、その昔の釣りサンデーでも水中写真で確認していたが、紛れもない事実だ。

 従って、より抵抗のある6~10号ラインを使用し、複数のハリを引きずりながら50~300mも流すという、船からの完全フカセ釣りでは同調なんて狙って出来っこないワケで、実際には「何度も打ち分けたマキエサ溜りのどれかに偶然に入り込む」以外は、「マキエサが流れ込んでくる筋の中を仕掛が通過している」、もしくは「根の手前のどこかにマキエサが滞留する位置があって、そこに仕掛が差し掛かる」だけに過ぎないのだ。だから、安心して止めや引き戻しを活用して欲しい。

 ここまで、解り辛い文章で長々と説明したが、何となくでもイメージしてもらえただろうか?。ボクのブログをよく読んでもらうと解るが、大量の40~60mといった送り出しや、途中での停止や巻き戻しを頻繁に行うのは、普通の位置に浮きそうにないヒラマサをほじくり出すように狙うための手段なのだ。ついてはこれらが皆さんへのヒントになれば幸いだ。

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'22 玄達瀬釣行 ~5回目(今期最終回)

2022-08-20 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■あっけない幕切れ■

 

 とうとう2022年の最終釣行日がやって来た。

 北陸道自動車道は敦賀→今庄間の一部通行止めがあるものの、平行して走る国道476号線を使えば殆どロスなく走れるので、前回の大迂回路と違ってアプローチの苦労はなかった。当日朝の天気予報では、やや南風が強いものの、何とかなりそうなレベルだったのだが…。

 事前の心配事と言えば、今年の7月後半から兵庫~福井に差している本流の潮速が例年になく速くなっている事で、釣行前日にはルアー釣り船から玄達瀬新記録の3.3ノット!という数値が伝えられていた。1ノットは分速31mなので、100mあたり1分弱となり、アンカーを降ろす掛かり釣りでは恐らく何をやっても対応できない潮速だ。

 そんな潮にならないよう、祈る思いでいつもの晴海丸さんに乗り込んで現着したが、速めなものの、釣りが成立しそうな潮速だったので、とりあえず胸をなでおろした。

 

●100mあたり2分20秒●

 期待を込めて流し始めたが、数投目でブリ族が掛かったので、そのタナからずらして「少し手前の深い位置」に出て来ているかもしれない良~大型ヒラマサを狙うが、それは不発。「奥の深い位置」も狙ったが、それも不発で、ポツポツとブリ族のみがアタる状況が続いていた。

 

●アタるのはブリ族ばかり●

 そして開始約2時間後に釣友が82cmのヒラマサを獲り込んだが、それを合図に潮流が加速し始めた。その速さは100mあたり1分30秒を切る勢いだった。堪らず前回導入した‶カゴフカセ”に切り替えたが、オモリの調整を繰り返して調整するも、上潮に弾き飛ばされてお手上げ状態になりつつある中、降り出した雨は突然大粒になった。レインウエアのズボンを履き遅れたために下半身はズブ濡れになり、長靴の中は幼稚園児のそれのように歩く度にグチャグチャと音が出ていた。

 それでも「空が明るくなっているところが来れば、雨も止むだろう。」と思い、沖合に目を移してみると、何とそこには竜巻が発生していた。おまけに200m程先にも竜巻の卵らしき渦が通過して行ったので、「これ以上は危険、かつ、どの釣法も通用しない。」という判断から、船上の3人が撤収を決意した。

 そして、後ろ髪を引かれる思いで、今年最後の玄達瀬を後にして、鷹巣沖のポイントに転進していった。

 

■鷹巣沖■

 

 春のマダイ釣りをやらないボクにとっては今年初の鷹巣沖釣行だったが、魚探に映る魚は玄達瀬以上の状態だったので、期待は持てそうな雰囲気だった。

 マキエサが効き始めると、釣友がイサギをゲット。以前は沖合にしか居なかった魚が、浅いポイントにも居着いている事に一同がビックリ。水温変化なのか、今年の異常潮流なのか、原因はよく解らないけど、同位置で尾長グレまでもが掛かるらしいし、鷹巣海水浴場のイルカ騒ぎもあるので、玄達瀬のブッ飛び潮続きも含めて今年の日本海沿岸がマトモでないような気がしてならない。

 そんな中、「何とか小マサでも。」と思い、仕掛の調整を繰り返していた。何度かの探りの後に導き出したのは、「足下の水深が38m程なので、緩めの潮速を考慮して、送り出しを15m、ラインが55m出た時点で10mの巻き戻し」というパターンだった。そして巻き戻しの後、再び52mに達した時点でアタリが出て小マサをゲット。「今日もヒラマサボーズか?」と思っていただけに、サイズはともかくウレシイ1本だった。

 

●60cmチョイの小マサ君●

 その後、しばらく間をおいて同寸をゲットしたが、海の様子が変わってしまい、魚探を掛け直すとベイトフィッシュが減った影響か、魚影が激減していると判明したので、そこから先はピンポイントを狙い撃ちしながら移動を繰り返す「ラン&ガン」作戦で攻めていく事になった。

 

 この作戦が当たって、二か所目のポイントで待望の大アタリが出て、ラインがスプールから弾け飛んで行った。ドスンッとした手応えと、その直後の走りから「居着きの良型ヒラマサか?」と、一瞬思ったが、その突っ込みは一瞬だけだった。

 しばらく経つと引きの強さよりも重量感が勝るようになり、白い影が浮上する頃にはすっかり正体がバレてガックリとなった。

 

●82cmのマダイ(オス)●

 それでも、アタリが寂しくなる中でボクの相手をしてくれたマダイ君には感謝である。

 そしてその後は最終段階まで攻め続けたが、ボクと遊んでくれる魚は無いままに、この日の釣りが終わった。

 

●パッとしない釣果に終わる●

 

 これで今年最後の玄達瀬釣行が終了したのだが、結局夢の130cmオーバーは出ずじまい。またもやの持ち越しとなってしまった。中途半端な終わり方で悶々としているが、気持ちを切り替えて、落とし込み釣りやクエ釣りを交えて秋の釣りにチャレンジしてゆく。

 

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'22 玄達瀬釣行 ~4回目

2022-08-13 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■大失速■

 

 解禁期間の終盤に入った玄達瀬だが、稀に見るブッ飛び潮続きで、各船長は苦労しているようだ。

 但しそのブッ飛びは上層だけの現象であり、底層はそんなに動いていない事も多いので対処が更に厄介になっている。ブリ族とは違ってヒラマサ、特にその大型は、上層の潮況が気に入らない場合はワザワザ浮上してエサを追わないし、産卵&放精時期に入る前後はその傾向が顕著になる。

 したがって、通常の攻略法でゲットするのは難しくなってくるのだが、それでも周囲のライバル数が多ければ中には浮上する個体もあるので、運良くゲットの場合もある。だが今年の玄達瀬では中盤以降「ヒラマサたちはどこへ行ったの?」と思えるほどの極端な失速状態で、それも殆ど望めない状況が続いている。

 「ならば攻略法を試してみよう!」とばかりに挑んだ釣行だったが…。

 

■ケチのつけ始め■

 

 思えば釣り場へのアプローチから苦労があった。三度にわたって中止が続き、ようやく釣行可能となったのだが、北陸地方を襲った大雨の影響で道路網が寸断されて岐阜から中部縦貫道経由でしか福井入りできず、疲労困憊の状態で乗船場に到着していた。

 「それでも釣りという遊びが出来るだけで幸せだ.。」とばかりにいつもの晴海丸さんに乗船し、現地へと向かったが、ここで忘れものに気付いた。この炎天下の中で帽子を車内に置き忘れてしまったのだ。

 「熱中症になったらどうしよう、初っ端からロクな事がないなぁ。」と思いつつ現着して、第一投の準備を開始。海底の地形の様子がそれほどハードではなさそうだったので、2本バリ仕掛を選択した。まず先バリにサシエサを装餌して続いて枝バリに装餌しようとハリをつまんだ瞬間、水面に青い影が走った。

 「マズイ!」と思った次の瞬間、先バリを加えたシイラが全力疾走して、太いメジ・カツオの14号が本人の目からはスローモーチョンのようにカエシからフトコロの奥深くまで「ブスリ」と、左手の親指に食い込んで行った。

 「痛~いっ!」と大声を上げながらハリスを掴もうとするが、強烈な痛みを伴いつつ、良型シイラに引っ張られて伸びきった左手に右手が届かない。それに気付いた船長が慌てて12号のハリスを引きちぎってくれたから助かったが、あのまま放置していれば裂傷などのドエライ事態になっていたかも知れない。幸いにも同乗していた釣友が整形外科医だったため、必要最小限?の痛み(モチロン麻酔ナシ!)だけでハリを抜き取ってくれたおかげで、その後はズキズキ痛む程度で済んだが、不幸はこれで収まらなかった。

 

■不幸は続く…■

 

 気を取り直して、投入を再開した。とりあえずは通常の発砲ウキ7番が1個の攻めで狙ったが、潮速は攻略しきれないほどの速さではなかったのは幸いだった。

●100mあたり2分35秒●

 

 送り出しを40mとって流した二投目だったろうか、200m過ぎにラインが走ってイサギをゲット。 続いて「イサギが喰うタナに入って来るヒラマサが居るかも?」の仮説の下にその周辺を攻めている最中に釣友がヒラマサをゲット。続いてボクにもそれらしきアタリが…と、思った瞬間に何故か130m付近でラインが原因不明の高切れを起こして取り込みには至らなかった。

 失意の中でリールを換装するが、これも数投でオマツリして解けず、ラインと時間を大量ロストして3台目のリールに換装するハメになった…。

 三台目のリールには8号のラインが巻いてあったので、潮流抵抗を考慮してタナを取り直す事にした。送り出しの量を20mに減らし、190mで30秒の止めを加えた後にメカニカルブレーキを絞ってみると、205m付近でラインが走って、またまたイサギをゲット。そして良型の尾長グレも登場したので、〝リーチ感”はあったのだが、ヒラマサは出てくれなかった。

 「ならば、その奥のやや深みか?」と、思い、190mからのメカニカルブレーキの絞りを無くすと、240m付近でラインが走って70cm弱のマダイをゲットする。

 そこから「マダイのタナに入って来る大型がいるかもしれない」という仮説の下、重点的に攻めてみたが、70cmオーバーのマダイと、「オヤッ?」と思わせる引き味で勘違いさせられた、ブリとメジロのダブルが出た程度で朝一のジアイが終わりとなった。

 

●思わせ振りなブリ族の引き●

 

■カゴフカセ■

 

 その後は潮速が増して、100mあたり2分チョイとなった。それでも当初はポツリとブリ族のアタリを拾えたが、それもやがて途絶えてしまった。

 しかし、これは予想の範囲だった。そんな状況で試してみたかった釣法があったので、それを実践する事にした。それはいわゆるカゴフカセというヤツで、春の白石グリでブッ飛び潮に遭遇した際に成功した釣法だ。

 一般にカゴフカセでは5号までの軽めのオモリを打つことが多いが、導入したのはもっとヘビーなタイプで、潮速と道糸の太さの関係から10号のオモリを背負わせていた。本来ならこんな仕掛けは使わずストレートにアタリを取りたいのだが、言わば苦肉の策となる。

 完全フカセの仕掛けのサルカン上に丸玉オモリを通してサルカンとの間に目の粗いナイロンカゴを入れたが、それを固定せず、スナップを引っ掛けただけの遊動スタイルで、仮に大型魚が掛かっても、これなら引っ張られる方向に対しての抵抗が減るだろうとの目論見だった。

 

●カゴフカセのセッティング●

 戦略を立てる為、船長に沈み根の位置を確認すると、一番手前が150m付近という事だったので、その手前の140mで30秒の一旦停止を入れてからカゴのマキエサを振り出し、そこからゆっくり流そうかと思っていたが、カゴを振った瞬間にアタリが出て、イサギをゲット。

 続いての流しでは振り出した後にメカニカルブレーキを絞って底層の流れに合わせてゆっくり目に流しているとラインが走ってブリ族をゲットした。続いてアタリを数回拾っていったが、残念ながら結果は全てがブリ族だった。

 しかし、この間、通常の完全フカセで攻めていた釣友はアタリがゼロだったので、急潮時のアプローチとしては一応は成功と言えると思う。但しこれで解ったのは、「この時間帯の上潮はブリ族ですら浮上したがらない状態。」という事だった。だから、更に数が少なく潮況に敏感なヒラマサが反応しなかったのは当然の事だったと思う。

 

■後半も…■

 

 「この方法なら深場も攻められるだろう。」という事で、船長は移動して探りを入れてくれたが、そこに〝らしき影″は無く、再びやや浅めのポイントに戻って通常の完全フカセで徹したが、ブリ族とイサギ以外に得る物は無く、この日の釣りが終わってしまった。

 という事で最初っからボクに付き纏った不運は解消される事無く、十数本のブリ族は得たものの、見事に〝ヒラマサ・ボーズ”となり、春以来キープし続けていた連続ゲットも途絶えてしまった。残る玄達瀬釣行のチャンスは1回のみとなったが、今や「少ない」と言ってよい状態のヒラマサをほじくり出す事は出来るのだろうか?。

 まぁ、こんなにツキに見放された一日はそうはやって来ないだろうから、次回に期待するとしよう。

 

●当日のキープ分(左列がボクの分)●

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’22 経ヶ岬沖のクエ釣り 夏編

2022-08-06 12:30:00 | 船釣り・釣行記

 玄達瀬の釣行が何度も流れている間、経ヶ岬沖のクエ釣りに二度チャレンジしていたが、一度目はかすりもせず、二度目はモゾモゾアタリを捉えたが、早い潮流と船の揺れが災いし、咥えて反転するまでには至らず、刺したエサの頭だけが返品されただけに終わり、二回連続のボーズを食らった。

 

●不発のスタンディングロッド●

 

 7月中は絶好調だった経ヶ岬沖のクエ釣りだが、現状では産卵が終わって喰い渋りの時期に入っているようだ。これからは、回復した個体からまた喰い始めるだろうが、それまでは我慢の釣りが続くと思われる。懲りずに夏季としてはあと一回チャレンジする予定だが、どうなる事やら…。

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