前回は正体不明魚に振り回されてしまったが、ヒラマサの顔が見たくて今秋3回目の釣行になった。
いつものように、事前に気象庁の潮流予想図
https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaikyou/kaikyou/tile/jp/index_subsfct.html#element:current/zoom:8/lat:35.511661/lon:135.850341/mapheight:600/colordepth:normal
を見てチェックしていたが、越前岬からの下り潮が差していて、期待が膨らんでいた。その実、現地では南方向からの理想に近い潮が流れていた。
潮流速から、送り出しは20mとし、足下の水深が63m程だったので、とりあえずその1.5倍の90mで停止時間30秒を入れて、それ以降は糸フケが出ないよう、リールのメカニカルブレーキを絞って流し始めた。
一投目は何も起こらずサシエサが残ったので、次の流しでは送り出しを30mに変更すると120m付近でラインが走って、55cm級のマダイをゲットした。
続いての流しでは120m付近で何も起こらなかったので、140mまで出た時点で10m巻き戻しを加えてみた。すると、148mでラインが急速逆転を開始した。
そこそこサイズのヒラマサと確信し、久しぶりの引き味を堪能しつつ、無事にゲット。幸先良いスタートに気を良くしていた。
その後しばらく間が空いて釣友もやや大きめをゲット。
ポツポツながらアタリが続いたため、以後の展開に期待が膨らんでいったのだが…。
その後はアタリは遠退き、サシエサが殆ど盗られない状況に陥った。どうやら、この日はオキアミに対する本命魚の活性が低く、エサ盗り迄もが活発に動かないように思えた。
こういう日は、エサを求めて積極的に浮上しないから、じっくり探って、ヒラマサの口元までサシエサを届ける必要がある。もっとも、こういった「M的展開」は大好きな方なのだが…。
サシエサが残る事が多いので、中盤では深く入れてゆく方向にパターンを組んでいった。
まずは送り出しを増やして40mとし、100mで30秒の停止。そこからはリールのメカニカルブレーキを絞りを前半によりも緩め気味にして、160mで10mの巻き戻しを入れてみた。
その探りが当たって、185mで待望の急速逆転が始まった。
アワせた瞬間にドスンッ!とした衝撃があり、その後の巻き上げ感から良型と判断して、ラインを手でつかんでリールに送り込んでいった。
途中での締め込みも結構あって「がんばれハリス!」と心中で叫んでいたが、何とか引き寄せに成功し、足下で相手の体力を奪うために、ラインの出し入れを行った。そして無事にゲット。鷹巣沖では良型と呼べるサイズに納得した瞬間だった。
だが、ハリスをチェックすると、危ない事に8号ハリスは根ズレを起こしており、これが7号だと確実に飛んでいるという、ギリギリの状態だった。
88cmをゲットした後は、またもや間が空いてしまったが、「100mで30秒停止・140mで10mの巻き戻し・メカニカルブレークの絞りはナシ」というパターンで70cm級をゲットし、
続いて55cm級のマダイをゲットしたが、それ以後は全くアタリが途絶えてしまった。
それから2時間、何をやっても全くアタらずだった。最終段階で2Bのオモリを打ち、送り出しを60mとって、ようやくj小型のマダイをゲットした時点で時間切れとなった。
この日の状況は「漁礁近くに居たベイトフィッシュにヒラマサその他の大型魚が気をとられていて、それが落ち着いた頃に、横方向に移動しながら〝やる気ナシナシ”で底付近に漂うオキアミをついばんでいた」と推測している。
その為、発砲ウキは全く使わず、潮受けウキゴム(水中帆)1個装着したのみで、送り出しや止め、それにラインの出具合の制御を組み合わせてタナをじっくり探り出す方法でしかアタリは取れなかった。
そうやって貴重なアタリをとっても、掛かりは甘く、玉網の中でハリが外れたヒラマサが2本もあったが、何とか計3本を引きずり出したという、充実感のある一日だった。