中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

'24 春の経ヶ岬 5回目

2024-05-25 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■白石グリのご機嫌やいかに?■

 今回お世話になったのは宮津(獅子港)から出船する、第三むつりょう丸さん。釣座、キャビン共に余裕があって、ゆったり快適に一日を過ごせる大型の遊漁船だ。

●停泊中の第三むつりょう丸さん●

 今年の白石グリと言えばイコール急潮流というイメージがあって、ヒラマサを始めとする大型魚との出会いは、まず第一にそれが緩むか緩まないかにかかっている。ついていない日続きだった今春だが、この日は航行中に先行する船から「緩んだ」の情報が入って一安心だった。後はもう一つの不安要素=ベイトフィッシュの湧き具合が心配だったが、現地に到着しても鳥山は確認出来ないので安堵出来たし、肝心の魚の方も魚探で見る限りではマズマズの状態だった。そのため、「後は釣るのみ!」とばかりに、仕掛のセッティングに入る事が出来た。

 

●100mあたり6分●

 

■初っ端から!■

 船長に確認すると、狙うカケ上がりまでは120mとの事だったので、まずはそれを基準に考察する。潮況からすると、「マキエサが効き出せばヒラマサは浮いてくるだろう。」と判断し、発泡ウキの7番をサルカン上に入れてみる事にした。

 送り出しを25m取って投入開始。「この潮速では、糸フケが出ているだろう。」と、100mで40秒間の停止を入れて再度フリーで流してみたが、変化なし。そこで130mまで出た時点で10mの巻き戻しを入れてみた。そしてそこから126mに差し掛かった瞬間に急速逆転が始まった。

 下へ下へと執拗に締め込むことから本命と判断。何しろ今年はゼロ釣果なので、慎重にやり取りするが、そこそこサイズなので、ヒヤヒヤ感は無かった。

 

●久々のそれらしき引き●

 そして無事にゲットする。

●90cmジャスト●

 自分の考えがハマっての一投目からの釣果にアドレナリンが出たが、ジアイを逃すまいと続いて投入した。するとまた同じ距離でアタリを出すことに成功した。

●2連発!●

 そして同寸をゲットする。

 

●再び90cm!●

●シメてる時間もない!●

 これまでに溜まった鬱憤を吐き出し、負のサイクルがら脱出出来た嬉しい2連発だったが、相手は良型のヒラマサなので、そう甘くはなく、一旦は打ち止めとなった。

 

■セッティング変更■

 その後は発泡ウキ7番を入れた同じ設定ではエサが残り始めたので、それを取り外し、もう少し奥のやや深めを狙ってみる事にした。

 あれこれ策を練りつつ投入を繰り返したが、潮受けウキゴムのみの状態で送り出しは40m、120mで40秒の停止、次いで160mで10mの巻き戻しを行うと152mで急速逆転が始まった。

●3本目とのやり取り●

 合わせた直後の重みの乗り方と、前2本よりもがシツコク繰り返される下方向への突っ込みから、「少しは大きくなったのかな?」と判断して慎重に引き寄せる。そして無事にゲット。何とかメーターに届いたかな?と思っていたのだが…。

●惜しい99cm!●

 納得サイズをゲットの後は少し間が空いてしまったが、ウキを入れたり外したり、はたまたガン玉を打ったりで試行錯誤を繰り返していた。そして、潮受けウキゴム+ガン玉Bが1個の設定で99cmと同じパターンで攻めていると、156mでアタリをキャッチ。

●同程度のパワー●

 そして96cmをゲットした。

 

■尻すぼみ■

 4本揃うまでに3時間弱しか掛からなかったが、その後はピタリと大きなアタリが途絶えてしまい、ポツリポツリと前半はイサギ、後半はマダイがアタるのみとなってしまった。

 他の釣人は深めに仕掛を入れてメダイを掛けていたため、それを狙おうかとスケベ根性も湧いてきたが、やはり前週にバラしたサイズと何とか出会いたくて、出そうなタナを終始探り続けた。だが、それは叶わずに納竿時間がやって来た。

●当日の全釣果●

 振り返れば今シーズンは短いジアイの日が多い中、開始当初のセッティングが裏目になり、以後は挽回が出来ないままに一日を終えてばかりだった。経ヶ岬沖への釣行機会は残り僅かだが、この日のように狙いがピタリとハマる日ばかりであって欲しい。

 

 

 

 

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'24 春の経ヶ岬 4回目

2024-05-18 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■不安定さは続く■

 「今年の白石グリは厳しい。」と言い続けてきたのがゴールデンウィーク中から好転し始めたようだ。但しそれは「潮が緩む」、「ベイトフィッシュの回遊量が少ない」といった条件が揃った日の事だ。

 今回の釣行前日はそんな日だったようで、メダイを中心にメーター前後のヒラマサがポロポロと出ていたようだった。釣行当日の潮流も同程度の速さであり、魚探に映る様子も良好だったため、一安心。期待を込めてのスタートだった。

●100mあたり6分強●

 但し、気になる事があって、それは前日には殆ど無かった鳥山が広範囲に発生していた点だった…。

 

■単発が続くも…■

 嫌な予感は高確率で当たるモノだ。マキエサが効き始めてもたまにポツンとアタる程度で、前日には顔を見せていたブリ族はベイトフィッシュに敏感なので一切アタらずだった。

 そんな中、釣り仲間が特大アタリを取り、やり取りを開始したので船長や私からも応援の声がかかった。だが、それも虚しく高切れでサヨナラの結果だったが、少しの間が空いて、その釣り仲間は80cm級のメダイをゲットした。

 なんとなくのジアイ感が出てきたのでコッチも集中したが、応えてくれるのはイサギのみと、今年の”いつものパターン”に陥っていた。

 そして最終段階、それもラスト一投で事件?は起こった。

 潮流は流速を上げ、100mあたり3分程度になっていた。ポツリポツリだが船中でアタリが出ていたのが130~170mだったので、後半は効率化のため200mで回収していたが、最後の一流しではその先でも探りを入れてやろうと思っていた。そのため、フグに切られて先バリ1本になった仕掛けをそのままに、送り出しは50m、120m出た時点だ10mの巻き戻し、200mでも10mの巻き戻しを行った。狙いとしては130mラインのカケ上がり手前、200m以降のカケ上がった先だったが、220mに差し掛かった頃に、最初の潮流速プラス程度から次第に加速する、推測するに「大型が浮上せずに落ちてきたオキアミを拾い喰いするパターン」のアタリをようやく拾う事に成功した。

 高速で糸フケを巻き取りアワセを入れると、ロッドはヒン曲がっていった。そして先手を取ろうとラインの引き抜きに入ろうとした瞬間に「バチンッ!」という大音響と共にラインが吹き飛んでいった…。

 原因は以前からこのブログで解説していた「巻き切れ」というヤツだった。そして失意のどん底に陥ってこの日の釣りが終わった。

 

■巻き切れの話■

 ボクのヘボ釣り日記はここまでとして、ちょうどヤラカシた直後でもあり、コメントで質問を頂いていた内容でもある事から、以前にも解説した「巻き切れ」について詳しく記したいと思う。

 最大ドラグ値が低く、巻き上げ力も低かったシーボーグZ500MM~500ATを使用していた際には、6号ラインのフル巻き状態で、リール前のドラグチェッカー計測で4.5kgほどの設定であれば、巻き切れはほとんど無かったハズだが、ボクの場合は600MJの導入以降に同じ設定をすると時たま起きるようになっている。この件についてはボク以外の釣人がヤラカシているのを見かけるし、各船長からも話を聞いているから個人的に起こった事象ではない。

 500~600MJシリーズは500ATまでのモデルより全体が大幅に強化されているため、今までだとウンウンと唸るだけで巻き取れなかった場面でも強力に巻き上げてしまうからであり、恐らくだが、「単に引きちぎる」、「スプールに食い込んで、その部分で糸潰れと摩擦が起こって切れる」もしくは「スプールに食い込んだ事で、スプールロックの状態になって切れる」の、いずれかが直接的な原因になっているのだと思う。

 「だったら、ドラグ設定を緩くすれば?」と思うだろうが、事は簡単に進まない。ヒラマサ釣りでは初期段階でのラインの出し過ぎは失敗の元なので、緩め過ぎは禁物だが、巻き切れが怖くて、もっと緩く設定していた時もあった。昨年に103cmのヒラマサを釣った際には、基本値と言われている6号ライン強度の約1/3=3.3kg程度のセッティングに落としていたのだが、その結果、500MJ-ATのドラグが加熱しすぎてハンドル軸周りが発煙を伴って焼け飛んでしまったのだ。であるから前年の途中からはライン強度の1/2弱に戻していたのだが…。

 500~600MJシリーズのドラグは、500AT以前の最大ドラグ力13kg以下から26kg以上に強化しているため、残念ながら我々フカセ釣り師がメインで使用する6~7号程度のフロロカーボン・ライン使用時では「効きすぎ」の感がある。その上、元々からジャダー(引っ掛かり)を伴って出るタイプのドラグが多いメーカーの製品なので、これらのモデル群もその特性を引き継いでいるから厄介だ。そのため、その引っかかりが巻き上げの最初期に作用して、スロットルを入れた瞬間にはスムーズに出てくれず、無理巻きしてしまうのだと思う。特に、この日のようにイサギしか釣っていなようなヘボな状態だと、ドラグのウォーミングアップも済んでいないから、より固着に近い状態に陥っていたのかも知れない。

 完全フカセ釣りをする以上「よく回るリール」は不可欠なので、所有しているリールを手放せないが、「単に緩めても締めてもダメ」ならば、こちらが工夫するしかない。よって以下の対策を考えていて、

 1.ドラグ設定をライン強度の1/3程度=6号:3.3kg、7号:3.7kgまで落とす

 2.ドラグ設定を下げると、「ここ一番!」でラインが出過ぎるので、サミング(親指の押さえ)を駆使する

 3.念の為、ペットボトルに入った水を用意して、やり取りが長引けば途中でそれをかける

が、それにあたる。

 今後はこのパターンで攻め直すつもりだが、その前に「ヒラマサとの出会いが…?。」だ。残り少ないチャンスにその機会はあるのだろうか…。ヒラマサ・ボーズ街道まっしぐらな今日この頃だ。

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'24 春の経ヶ岬 3回目

2024-05-04 12:30:00 | 船釣り・釣行記

 前回の記事で記したように、白石グリのヒラマサは絶不調と言わざるを得ない状況に陥っている。

 今回の釣行では、今期はかなりの確率でやって来る「ブッ飛び潮」が差している事を受け、冠島周辺からのスタートとなった。

 そこには拍子抜けするようなスピードの潮が南から北へ流れていた。

●40mあたり5分30秒強●

 開始から早々にイサギが掛かり、その後に釣友が小マサを1本掛けたが、後が続かず場所を移動。2ヶ所目もイサギしか掛からずだった。

 「このまま粘ってイサギ混じりで小マサをゲットするくらいなら、少しでもヒラマサの型が良くなる中浜に行こう!」となって、大移動を敢行した。現着すると潮流は100mあたり3分ほどだったが、魚探で探ってもそこに魚影は無く、数投で諦める事になった。

 そして「一か八かの勝負!」となって、白石グリへと向かう事になった。

 しかし、そこには西からの潮が絶望的な流速でぶっ飛んでいた。

 100mあたり2分10秒とあってはフカセ釣りは成立せず、オモリ&カゴを装着してみたものの、エサが盗られる気配すら薄く、野球で言うなら10点差をつけられた際の9回裏の攻撃のようになり、1点も取れないままにこの日の釣りが終わった。

 

 当日は、魚探をかけた多くの箇所で、魚以外のツブツブ状の反応が大量に出ていたが、恐らく「ターン・オーヴァー」という現象だと思われる。これは上層と低層の温度差で海水が入れ替わる事を指し、その結果、海底の有機物等が舞い上がって海中が低酸素状態になる。流れの少ない湖の釣りでは、この現象が春と秋に起こるのはよく知られているが、実は海でも起こる。低酸素+浮遊物によるエラ詰まりを恐れて魚は口を使わなくなるし、海底でじっとしている、もしくは、より苦しくない環境を求めて移動する。こうなってはお手上げで、影響の少ない場所で釣るしか手立てがなくなってしまう。

 早くこの状況を脱して例年の白石グリに戻って欲しいのだが、もうヒラマサ・シーズンの半分が過ぎようとしている。ゴールデン・ウィーク明けには何とか納得の行く1本を捻り出したく思っているので、状況がV字回復する事を期待するとしよう。

 

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