釣行日は8月15日。この日をもって、2017年の、玄達瀬の解禁期間が終了した。
■間人(たいざ)方式で■
この日は完全フカセ釣りに最適な速度の潮流が流れていた。
釣り易そうな潮流の中、実釣開始後は通常の発泡ウキを使って浮力調整を行っていた。その間、隣の釣り座では中型マダイがポツポツと釣れ続いていたが、ボクは蚊帳の外。原因は12号ハリスと14号という、一回り太い仕掛けと、パーツクリーナーでの洗浄を行うまで、不安定だったリールの回転性能がそうさせていたのかも知れない。
やがて、隣のアタリも途絶えて沈黙の時間が続く中、ようやくボクのリールが急速逆転を開始した。それはヒラマサっぽい強烈なスピードだったのだが…。
ロッドを掴んで大アワセを入れたが、何故か全く竿に重みが乗ることがないままに、サシエサだけが盗られた状態で帰ってきた。
これを見たボクは、「またもやの二枚潮」と判断し、思い切って別パターンの釣りを展開することにした。
試してみたのは、過去記事の「完全フカセ色々 ~タナとりの話 その2(2015年8月1日)」で触れた、“間人(たいざ)方式”(=仮称)だ。この方式は、まず潮流に対応する調整オモリのガン玉を打って(無しの場合も)、強制的に仕掛を沈めて底潮に入れることから始まる。そして仕掛が底潮に入ったら、一旦はリールの回転を止めて道糸をピンと張った後に、サルカン近辺に装着した水中ウキを“水中帆”として底潮の流れを掴ませつつ、リールのメカニカルブレーキ(スプール回転調整つまみ)をフリー時の2/3程度に絞って流すというモノだ。これを現地の潮流を考慮して調整してゆくのだ。
当日の潮況から、水中ウキの下に打つオモリは、とりあえずガン玉2Bとして、当日は最初に組んだ流しのパターンがはこうだった。
最初の送り出しは30mとし、「先ほど掛からなかった魚が走ったのが、155m付近だったこと」を元に140mで30秒間、仕掛の送りをストップしてみることにした。次いでのストップ解除後は、完全フリー時では10mあたり、20秒の速さで回っていたため、10mあたり、30秒の速さになるよう、メカニカル・ブレーキを絞ってみることにした。
回転をセーブしながら流していると、どうしても「仕掛が浮かないか?。」と心配になる。だが、どこかのH.P.で読んだ「一旦底潮に噛み込むと、案外ズレない。」との記述を頼りに、ボクは何とか任意の距離に達するまで、不安な心を抑えていた。
上記のセッティングで流した仕掛の到達距離は220mを越えていた。「もうダメか?。」、「これでエサが盗られていたら、送り出しを20mに減らしたり、張る時間を増やしたり、ガン玉をBに変えたり…。」と考えていた矢先だった。ここでラッキーにも道糸が急速逆転を開始してくれたのだ。ただし、巻き取り開始直後から中型マダイとは判っていたが…。
それでも、初めて本格的に取り組んだスタイルで、それも第一投目からアタリが出てくれると嬉しいモノだ。
「マダイのタナに突っ込んでくるヒラマサが居るハズだ。」との目論見で、次の流しも同じパターンで流してみた。そしてその流しでもアタリがあって、同じ220mラインで大きく道糸が走ってくれた。
これまた途中で「中マサクラスだろう。」と、予想がついたが、それでも当日初ヒラマサとのやり取りは楽しいモノだ。そして無事にゲットする。
続いては途中でハリハズレだったが、連発する状況に「完全に仕掛がタナに入っている。」との実感が沸き、「完全フカセはこうでなくては。」と充実の時間を送っていたが、その次のアタリは目の覚めるようなモノで、掴んだ竿に伝わる衝撃も大きかった。
これまた同じ220mラインでのアタリだったが、引き寄せの初期段階はなんとか無事に通過できた。だが、160m近くになると締め込みが執拗になり、どうやらここに逃げ込み易い何かがあるようだった。結果はそこに突っ込まれ、根ズレで万事休すとなった。
その後もアタリは続き、それは連続5投の間で続いた。この間、隣の釣り座から出していた普通の発泡ウキ仕掛では太刀打ちできなかったというのに…。
その後はエサが残り始めたため、オモリを4Bに換装して流していると、マダイをゲットする。だが、明らかに魚の活性は下り坂のようであった。
■最後はノーマルで■
夕刻を迎える頃、相変わらず魚の活性は低いままだったが、潮の流速は落ち始めていた。よって、間人方式ではサシエサが盗られっぱなしとなって、効率が悪いので、いつもの発泡ウキを使った、“上から攻める方法”でタナ調整を行うことにした。
次第にエサ盗りは激しくなり、それに合わせて順次浮力を調整していったが、気付けばセッティングが8番+8番となっていた。そして「ラスト2投!」との声が船長から掛かった際に、ようやく道糸が走って中型のマダイが竿を曲げてくれた。
間人方式での連発以降は中だるみが続いたために、終盤に至って、掛かる魚の有ると無しでは大違い。続くラスト一投に魚は掛からなかったが、何となくホッとした気分で、2017年最後の玄達瀬釣行を終えることになった。
■次回からは鷹巣沖で■
振り返れば、「あーすれば、こーすれば」ということばかりだったが、二次目標のデカマサ・クラスの114cmは獲ったし、満足度は8割程度の解禁期間だった。収穫としては二枚潮に強い間人方式を実釣果を得ながら実践できたことが大きい。今後は鷹巣沖に転進して、よりこの釣りに対する理解を深めて行きたい。「上から、下から」自在に攻めることができれば、かなりのアドバンテージを得ることができるであろう。この釣りに関しては、まだまだ修行段階だが、自分なりに理解できた際には、このブログでもう少し詳しく紹介するので、「乞うご期待!」と言っておこう。
■間人(たいざ)方式で■
この日は完全フカセ釣りに最適な速度の潮流が流れていた。
●100mあたり4分40秒●
釣り易そうな潮流の中、実釣開始後は通常の発泡ウキを使って浮力調整を行っていた。その間、隣の釣り座では中型マダイがポツポツと釣れ続いていたが、ボクは蚊帳の外。原因は12号ハリスと14号という、一回り太い仕掛けと、パーツクリーナーでの洗浄を行うまで、不安定だったリールの回転性能がそうさせていたのかも知れない。
やがて、隣のアタリも途絶えて沈黙の時間が続く中、ようやくボクのリールが急速逆転を開始した。それはヒラマサっぽい強烈なスピードだったのだが…。
ロッドを掴んで大アワセを入れたが、何故か全く竿に重みが乗ることがないままに、サシエサだけが盗られた状態で帰ってきた。
これを見たボクは、「またもやの二枚潮」と判断し、思い切って別パターンの釣りを展開することにした。
試してみたのは、過去記事の「完全フカセ色々 ~タナとりの話 その2(2015年8月1日)」で触れた、“間人(たいざ)方式”(=仮称)だ。この方式は、まず潮流に対応する調整オモリのガン玉を打って(無しの場合も)、強制的に仕掛を沈めて底潮に入れることから始まる。そして仕掛が底潮に入ったら、一旦はリールの回転を止めて道糸をピンと張った後に、サルカン近辺に装着した水中ウキを“水中帆”として底潮の流れを掴ませつつ、リールのメカニカルブレーキ(スプール回転調整つまみ)をフリー時の2/3程度に絞って流すというモノだ。これを現地の潮流を考慮して調整してゆくのだ。
●間人(たいざ)方式のセッティング(一例)●
当日の潮況から、水中ウキの下に打つオモリは、とりあえずガン玉2Bとして、当日は最初に組んだ流しのパターンがはこうだった。
最初の送り出しは30mとし、「先ほど掛からなかった魚が走ったのが、155m付近だったこと」を元に140mで30秒間、仕掛の送りをストップしてみることにした。次いでのストップ解除後は、完全フリー時では10mあたり、20秒の速さで回っていたため、10mあたり、30秒の速さになるよう、メカニカル・ブレーキを絞ってみることにした。
回転をセーブしながら流していると、どうしても「仕掛が浮かないか?。」と心配になる。だが、どこかのH.P.で読んだ「一旦底潮に噛み込むと、案外ズレない。」との記述を頼りに、ボクは何とか任意の距離に達するまで、不安な心を抑えていた。
●正確にストップウォッチで計測する●
上記のセッティングで流した仕掛の到達距離は220mを越えていた。「もうダメか?。」、「これでエサが盗られていたら、送り出しを20mに減らしたり、張る時間を増やしたり、ガン玉をBに変えたり…。」と考えていた矢先だった。ここでラッキーにも道糸が急速逆転を開始してくれたのだ。ただし、巻き取り開始直後から中型マダイとは判っていたが…。
それでも、初めて本格的に取り組んだスタイルで、それも第一投目からアタリが出てくれると嬉しいモノだ。
「マダイのタナに突っ込んでくるヒラマサが居るハズだ。」との目論見で、次の流しも同じパターンで流してみた。そしてその流しでもアタリがあって、同じ220mラインで大きく道糸が走ってくれた。
●心地よく曲がる竿●
これまた途中で「中マサクラスだろう。」と、予想がついたが、それでも当日初ヒラマサとのやり取りは楽しいモノだ。そして無事にゲットする。
●79cmの中マサ●
続いては途中でハリハズレだったが、連発する状況に「完全に仕掛がタナに入っている。」との実感が沸き、「完全フカセはこうでなくては。」と充実の時間を送っていたが、その次のアタリは目の覚めるようなモノで、掴んだ竿に伝わる衝撃も大きかった。
これまた同じ220mラインでのアタリだったが、引き寄せの初期段階はなんとか無事に通過できた。だが、160m近くになると締め込みが執拗になり、どうやらここに逃げ込み易い何かがあるようだった。結果はそこに突っ込まれ、根ズレで万事休すとなった。
●大きく曲がるも…●
その後もアタリは続き、それは連続5投の間で続いた。この間、隣の釣り座から出していた普通の発泡ウキ仕掛では太刀打ちできなかったというのに…。
その後はエサが残り始めたため、オモリを4Bに換装して流していると、マダイをゲットする。だが、明らかに魚の活性は下り坂のようであった。
■最後はノーマルで■
夕刻を迎える頃、相変わらず魚の活性は低いままだったが、潮の流速は落ち始めていた。よって、間人方式ではサシエサが盗られっぱなしとなって、効率が悪いので、いつもの発泡ウキを使った、“上から攻める方法”でタナ調整を行うことにした。
次第にエサ盗りは激しくなり、それに合わせて順次浮力を調整していったが、気付けばセッティングが8番+8番となっていた。そして「ラスト2投!」との声が船長から掛かった際に、ようやく道糸が走って中型のマダイが竿を曲げてくれた。
●2017年玄達瀬ラストのマダイ(65cm)●
間人方式での連発以降は中だるみが続いたために、終盤に至って、掛かる魚の有ると無しでは大違い。続くラスト一投に魚は掛からなかったが、何となくホッとした気分で、2017年最後の玄達瀬釣行を終えることになった。
■次回からは鷹巣沖で■
振り返れば、「あーすれば、こーすれば」ということばかりだったが、二次目標のデカマサ・クラスの114cmは獲ったし、満足度は8割程度の解禁期間だった。収穫としては二枚潮に強い間人方式を実釣果を得ながら実践できたことが大きい。今後は鷹巣沖に転進して、よりこの釣りに対する理解を深めて行きたい。「上から、下から」自在に攻めることができれば、かなりのアドバンテージを得ることができるであろう。この釣りに関しては、まだまだ修行段階だが、自分なりに理解できた際には、このブログでもう少し詳しく紹介するので、「乞うご期待!」と言っておこう。
●この流しで、一旦は役目を終えたヘビー・タックルたち●