少し前に触れていたが、一昨年の11月に落とし込み釣りで12kgのクエをゲットし、「居る事は判っている、後は誰かが船を出してくれるのを待つだけ。」と思っていた柴山沖。気づけば今夏から大吉丸さんがチャレンジを開始しており、好成績を叩き出している。恐らく30kg級のゲット数は二桁に入る勢いで、それ以下を含めた総数はかなりの数に昇っている。
かく言うボクも柴山でのチャレンジを開始していたのだが、初回に白イカのゲソだけを抜かれた事と、よそ見をしている最中にアタってのスッポ抜けがあったきりでボウズが続いていた。そんな中4回目のチャレンジが始まった。
当日は午前1時30分発、午前9時帰港の深夜便だった。還暦を迎えつつある身には堪える時間帯での釣りだが、「目指せ30kgオーバー!」のスローガンの下、集中力を絶やさず頑張ってみた。
■今季初!■
開始後、3時間半は何にも起こらなかった。暇つぶしと活エサ確保のために握るイカメタルロッドの方もたま~にポツリとアタる程度だったし、アオリイカ、白イカ共に小型ばかりでエサにし辛いサイズばかりだった。だが経験上、イカ類すらアタッて来ない日はクエの釣果も出ないパターンになる事が多いと思っているので、その意味では「やや」だが良い意味に解釈していた。
眠い目をこすりながら、その時を待ち続けたが、夜が白み始めた頃、待望の前アタリを捉えることに成功した。そしてそのまま手持ちで送り込んでやると、絵に書いたような展開で本アタリへと変化し、ロッドを絞り込んでいった。
しかし、ファーストランは「耐えきれない」という感じではなく、普通の踏ん張りで相手の動きを征する事が出来た。後はお決まりの「重いだけの引き」に変わったので、恐らく中型以下のクエだろう思いつつ、ゆっくりと距離を詰めていった。やがて白い影が見えてそれが確信に変わる。そして自身でハリスを手繰り寄せて船長が構えた玉網へと導き、無事にゲット。約1年ぶりのクエを手にして満悦の時を迎えた瞬間だった。
●12kg弱(後に14kgクラスに訂正)●
■まさかの…■
ゲットの後、約10分ほど経った頃だろうか、隣の釣り人のロッドに前アタリが出たのだが、竿受けに乗せたままだったので、違和感を感じた相手に見切られたようだった。
「その魚がコッチへ来てくれないか…。」と淡い期待を持っていたが、相手が優しかったのかはわからないが、願いが通じてモゾモゾとした前アタリをボクのロッドが捉えてくれた。続く本アタリに備えて手持ちに切り替え、違和感なく送り込んで食い込ませてやると、これまたちゃんと走ってくれて、ロッドを絞り込んでくれた。
アワセを入れると大した抵抗感も無く、すんなりと浮いてくれたため、別の「別の魚かも?」と言う思いもあったが、やがてポッカリと浮かんだ姿は、小型だとは言うものの、まさかまさかの当日2本目だった。
●当初は7kgだったが、9kgクラスに訂正●
出来過ぎな展開に自己満足に浸っていたが、それ以降は隣でスッポ抜けがあったのみ。船上が騒がしくなる事もないままに納竿時間までのカウントダウンが始まった。
■合わせて一本?■
残り時間が少なくなった状況でも「なんとか(ボク以外の)客に釣らせてやろう」と、船長は移動を決意した。そして実釣開始直後、船首方向で一気にロッドが舞い込んで21kgのクエが登場した。コッチが釣ったクエを合わせても「合わせて一本勝ち」にもならず、「そっちが1本の方が良かった。」と、贅沢をほざいているうちに納竿時間がやってきた。
柴山沖では今年からクエ・チャレンジが始まったばかり。これから船長やお客さんたちが経験を増すごとに更なる釣果が見込めるだろう。通ってみた結果、経ヶ岬周辺とは違ったクセがあるようだ。それについてはもう少し理解を深めてから、このブログでお伝えしたいと思っている。
「イカを始めとして、ライトに寄ってくる小魚すら少ない低活性感のある日は、クエの活性も低い。」という意味です。特に兵庫~京都の日本海側はアンカーを入れるかかり釣りのため、瀬周りに餌を拾いに来る個体を狙っているからそうなるのかも知れません。
まぁ、それよりも当地のクエ釣りは5年程度の歴史なので、九州に比べるとデータの蓄積も少ないですが…。