都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
地獄の沙汰も金次第とは、元々、「お金さえあればどんな事でもでき、鬼(幽霊)にでも「ひき臼」を回させる事が出来る」と言う意味の中国語『有銭能使鬼推磨』から来ているそうです。
【註】
有銭能使鬼推磨 you qian neng shi gui tuimo
ヨウチエン ノンシイ グイイ ツイモウ
※中国でいう「鬼」は日本とは異なり、「幽霊」または「化け物」のようです。
台湾や中国では、お盆を「中元節」といいます。中元節は、旧暦7月1日から7月30日まで。中元節の初日と最終日は、盛大に「拝拝(拝むこと)」します。家や店、地域ごとにお供え物をし、紙でできた偽札を燃やしたり爆竹を鳴らしたりします。
お供え物は、「三牲(鶏、魚、豚肉の塊)」や線香のほかに、蝋燭、生花、5種類の果物を盛った皿、白米一碗、鏡など多種多様です。しかも、果物の皿やお碗の数は6皿(碗)もしくは12皿(碗)の2種類と決まっており、またその内容物も奇数でなければいけません(今ではこだわる人も減っているようです)。お供えの場所に三角形の旗があることに気づきました。これは、好兄弟(鬼のこと)に食べ物があるということを示す目印。鬼がなるべく悪さしないために、ご馳走をここに用意してあるから好きなだけ召し上がれ、という目印です。
これらを供え、線香を立てて紙の偽札を燃やして拝みます。線香と燃やす偽札の煙で周辺は煙が立ちこめ、西暦で生活をしている私たちは、この煙で旧暦を意識させられます。 どうして偽札を燃やすのでしょうか。「地獄の沙汰も金次第」と同義の言葉が中国語にもあります(「有銭能使鬼推磨」)。お金を燃やして、あの世でも鬼にいじわるされないように、この世にいるときから準備しているのです。
生きているうちに、賄賂を贈っているというわけです。
銭は人に悪事を働く鬼だって使うことができる。「銭は鬼をも使うべし、いわんや人をや」(魯褒『銭神論』から)と、金銭にはすべてのことを可能にする魔力がある。一方には「銭は神に通ずべし」(張固『幽閑鼓吹「五二巻」』など)があって、カネの神通力を説いています。
「沙汰」は、現在では便り、知らせ、音信といった意味もあります。「ご無沙汰」などと使われます。
「沙汰」とは、そもそもは、砂金を得たり、米から砂をとったりする行為をさしていたらしい。「良い物と悪い物をふるい分ける」作業だそうです。そこから、「物事を処理する」、「是非を論じる」といった意味が生まれたらしい。
「地獄の沙汰も金次第」の「沙汰」は、さらに転化した「裁定」、「裁決」の意味だそうです。
地獄に行くかどうかを決めるのも「お金」次第と言うことです。その裁定を下すのは誰なのでしょう。
したっけ。