仕事が忙しいのに図書館の予約を入れすぎ、また本を読む。岡本綺堂の劇作集に「長崎奉行の死」というのがあった。これは文化5年(1808)に長崎に侵入したイギリス船の事件を取り扱った劇である。
いつか福神漬の話を取りまとめなければならないと思いつつ資料が少しずつ集まっているので書き出しが決まらない。しかし最近はフランスのナポレオンのことから書いていったら良いのではないかと考えるようになった。そもそも福神漬は缶詰に入れて発展した経緯がある。缶詰はナポレオンの保存が利く食品のアイデア募集から始まる。
長崎に侵入したイギリス船フェ-トン号は長崎にいると見られていたオランダ船を拿捕する目的のあった威力偵察をした。当時のオランダはイギリスのフランス支配下の敵国とみなされていた。
フェートン号事件で島原の乱以後の約200年続いた海禁政策が破綻した。そして長崎から静かに対策が始まった。福神漬の諸々のエピソ-ドの由来を探ってゆくと、フェ-トン号事件が始まりの始まりかもしれない。