年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

ギャンブル依存症と天保水滸伝・大原幽学

2020年04月27日 | 宅老のグチ
幕末東千葉の利根川沿いの村々は幕府の治安維持の力が衰え、侠客が跋扈していたところだった。特に講談となった天保水滸伝の飯岡の助五郎と笹川繁蔵の闘争は有名である。同時期にほぼ同じ地域に農村の荒廃を憂いて、村民の生活指導した大原幽学の存在がある。
 ギャンブル依存症と戦い、耕地整理・生活指導によって真面目な農民が地域で復活した。しかし飯岡の助五郎の手下による事件で関東取締役出役によって大原幽学の組織は破壊された。農村が裕福になるのを恐れたという。農民が借金漬けで働き、政治に無関心になるように仕向たと感じる。
 当時の幕府は財政が厳しく、関東の幕府領の治安維持は二足のワラジの博徒に依存していた。博徒はトバクで生活の糧を得ていた。東千葉は醤油醸造と九十九里の干鰯(綿花栽培の肥料)産業で繁栄していた。両方とも力のいる仕事でコメによる幕府経済体制から遊離している地域だった。江戸と違って娯楽の少ない地域は博打場が娯楽場だった。この地域に大原幽学が来て、農村生活を改良し、博打場の出入りを少なくすると博徒の権益を冒すことになる。
 関東取締役出役は博徒たちの権益を守ることによって、治安維持を図ろうとし、幽学の訴訟を長引かせ、組織を破壊した。大原幽学が判決後釈放され、すぐに自決した。
 今コロナで経済危機であるがギャンブル依存症の制御が監督官庁の警察庁の手腕が問われている。
 パチンコ業界は警察官僚の天下り先と国民が知っている。ギャンブル依存症が制御できないなら、二次三次のコロナで日本は消える危機となる。それがパチンコ反乱かもしれない。中国の歴史から長い体制はほんの小さなことから体制が崩壊することを学んだ。警察庁に嘉永の南町奉行遠山景元のような清濁を知り、納得する言葉で語る人はいないのだろうか。
 水野忠邦による天保の改革は極端な贅沢禁止令で江戸の消費経済を破壊した。清貧では経済が回らない。今自宅軟禁だがこれでは経済が回らない。かといって今までのような行動ではコロナは制御できない。今の警察庁長官に遠山景元のような清濁を合わせる治安維持を期待したい。無理かな。自己の任期を穏便に過ごすだけの長官ならいらない。今は戦時なのだ。
 グレダ教なら世界は回らない。改善あるのみ。江戸の歴史は贅沢と清貧の交互の歴史だった。
コメント
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