「U1さん、こんばんは」
「久しぶり。元気そうだね」
「ええ。元気ですよ」
「駅のスタバって久しぶりだな」
「そうですか。私は時々。U1さんおすすめの「ブラタモリ」観ました」
「どう、面白いでしょ。Kちゃん、たぶん好きだろうな、って思ってた」
「私、普段テレビってあまり観ないんですよ、だからブラタモリも初めて観ました」
「そう、じゃいつも何してるの」
「なんとなく、ボーっとしてるんです・・・」
「何?ボーっとしてる?」
「ええ、こたつで音楽聴きながら。でも昨日のブラタモリは面白かったです」
「あんな感じ。タモリがカワユイ久保田アナと一緒に都内の街をぶらついて、その街の昔の姿をあれこれ推理する。で、昨日は本郷だったね」
「ええ。私、御茶ノ水には時々行ったんです。神田の本屋街。とても真面目なブンガク少女でした! ハハ」
「真面目なブンガク少女? アンシンジラブル」
「なんですか?オヤジギャグの新ネタ?」
「ン? 信じられないってこと。ところで、御茶ノ水駅から神田の本屋街へは坂を下って行くよね」
「ええ」
「昨日のブラタモリで、御茶ノ水の辺りまで本郷台地だって、やってたけど、神田辺りが、ちょうど台地が終るところなんだね」
「そうみたいですね。本郷台地なんて知りませんでした。あの辺りは確かに坂が多いですね」
「そう、あの場所に限らず東京は坂が多いよね、意外に。菊坂が出てきたね。菊坂といえば、ボクは樋口一葉を思い出すな」
「一葉も一時期住んでたんですよね。で、何作か書いた・・・、闇桜も?」
「そう、さすが元ブンガク少女。」
「なんですか、元って」
「・・・、神田川って昔、江戸時代のはじめ頃までは、もっと下の方、神田を流れていたんだね。だから神田川っていうのかな。丸の内を市街化するために、本郷台地を掘り割って流れを変えたって、番組でやってたね」
「ええ。それがちょうど御茶ノ水駅の辺りなんですね。知らなかった・・・」
「御茶ノ水の谷だね。タモリは谷じゃなくって、渓谷だって言ってたけどさ。ボクも知らなかった。あそこが人工の谷だったなんて。あの番組はそういう、驚きがあるから面白い」
本郷台地を掘り割ってできた人工の「渓谷」
「私もこれからは毎週観ます。ところでU1さん、忙しかったんですか?」
「忙しかった・・・。でもどうしてわかった?」
「だって、毎月たくさん本を読んでるはずなのに、先月はたった1冊だったって、ブログで読みました」
「そうか・・・。先月はね、忙しかった。さて、そろそろ時間かな」
「あ、そうですね。行きましょう」
「最近できたオシャレな店だよ」
「そうなんですか。何人くらい集まりますか?」
「どうだろうね」