透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

屋根のジレンマ

2009-12-25 | A あれこれ



民家 むかしの記録 戸狩にて8008

戸狩へは学生のときスキーに出かけたことがあります。北信濃に位置する戸狩は多雪地域です。

この写真、もう30年近く前、東北旅行の帰路、寄り道をしたときに撮影したものです。

雨や雪を防ぐことと室内の煙を外に出すこと・・・。相反する条件ですが、長い年月がこのような形を導き出したのですね。

民家の外観ではやはり屋根に注目です。大きな棟(漢字変換をまちがえないように)は「雪割り」の役目も果たしていると思います。棟の両端に小棟が付いているのが分かります。以前も紹介しましたが、長野(特に北部)から群馬にかけて見られる特徴です。

このころ既に鋼板で屋根を包んでしまっている民家が多かったのですが(下の写真)、茅葺の屋根を見ることが出来たのは幸いでした。ただ、やはり棟廻りは傷みやすいのでしょう、鋼板瓦棒葺きになっています。



上の写真と同日に撮影 戸狩にて