透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

龍頭と撞座の位置関係

2024-01-24 | A 火の見櫓っておもしろい



で示した半鐘の撞座は反対側にもある。二つの撞座を結ぶ軸線と龍頭の長軸線の向きが一致している(黄色の線の向き)。こんなことは今まで気にもしなかったが、梵鐘について調べていて、ウキペディアでこのことを知った。

梵鐘は古代中国にルーツがあって、日本には6世紀後半に入って来たとのこと。で、その頃は前述の2本の線が直交していたそうだ。写真で言えば撞座が右側の縦帯のところにあったということ。それが平安後期以降に、写真のような位置関係になったそうだ。

なぜ、位置関係を変えたんだろう。位置関係が違うと何が変わるんだろう・・・。

上の写真のように二つの軸線が一致していると鐘を叩いた時に直交している時より揺れやすい、ということが直感的に分かる。揺れやすいということは龍頭(つり手)がスムーズに動くということだ。負荷(無理な力)がかかりにくいとも換言できる。軸線直交の場合と軸線一致の場合とでどの位の差があるのかは分からない。それ程違わないのかもしれないが、龍頭にかかる負荷を少しでも低減させようという意図で、位置関係を変えたのかな・・・。

それから揺れ方が違うと叩き易さ(撞き易さ)が違うのかもしれない。もし揺れが大きい方が叩き易い(撞き易い)のであれば、位置を変えた理由になるかもしれないがどうだろう。

このような推論しか、私にはできないが全く別の理由があるのかもしれない。どこか鐘を鋳造している工場に出向いて取材してみようかな。そうすれば何かわかるかもしれない。


注:上の写真とは別の半鐘の龍頭


 


ミャクミャク

2024-01-24 | A あれこれ


■ 来年大阪で開催される予定の万博の名称は? 関心が無いので名称は知らなかった。調べてみて分かった(下掲)。



キャラクターの名前も知らなかった。やはり調べて、ミャクミャクという名前だと知った。



今回はこのミャクミャクについて。

未知との遭遇による戸惑い、恐怖の反応

脳はもたらされた視覚的な情報を脳内にストックしている情報、既存の情報に照らし合わせて理解しようとする。既知のものに帰着させようとするというような表現もできる。脳内に情報が何もなくて理解できない場合には、不安に感じたり、不快に感じたり、状況によっては恐怖を感じたりもする。

恐怖映画の多くはこの「理屈」に依り、まず正体不明のものを部分的にチラッと登場させる。それを見た観客は恐怖感を抱く。その後徐々に正体が明らかになるというプロセスを経て、冷静に対処できるようになる。このような映画で直ちに浮かぶのは「エイリアン」だ。コロナウイルスへの対応もこのようなプロセスを辿った。

さて、ミャクミャクだが、上掲した姿を見ると、2本の脚で立っていて、腕も2本ある。この特徴から人の子どもとして脳が認知しようとするも、顔に目が5つもあるので、こんなの見たことないと脳が反応して、不快と感じたり、怖いと感じたりする。脳が受け入れがたい、理解できないと、拒絶反応を示すのだ。

公募案から選ばれたこのキャラクターが公開された時、小さい子どもが泣きだしてしまった、という話を耳にした。それも一度や二度ではなかった。怖いと感じた子どもの当然の反応だ。大人はさすがに怖いとは感じなかったのかもしれないが、何これ、気持ちわる~いと感じた人は多かったのではないか。初見で、わ~ かわいい!と思った子どもや大人がいたのかどうか。いたとしても少数だろう。

以上のことを踏まえても、このキャラクターを選んで良かったという答えを導き出すことは可能だろう。敢えて私の答えは示さずにおく。


開催期間:2025年4月13日~10月13日
開催場所:大阪 夢洲(ゆめしま)

※ 前売チケットの販売は2023年11月30日から始まっています。