長年使っていた青山円形劇場が、5年前に閉館になることが決まり、
その翌年から池袋にある東京芸術劇場に公演の場を移して早くも4年。
劇場の格と言う点では、東京芸術劇場の方が上だと言えますね。
舞台もさることながら、楽屋がしっかりしている。
青山の時は楽屋の鏡や化粧台は、その都度倉庫から持って来なければならなかった。
対して東京芸術劇場は、そう言った設備が揃った楽屋が4部屋もある。
青山では、男性陣は舞台裏の通路を楽屋代わりにしていたので、
狭くて暗い上に、舞台と隣接しているために話すらすることが出来なかった。
男性陣は楽屋が広くなったので、楽屋トークも盛んになった。
今回の公演では、男性陣の唄が上手く行って、客席も盛り上がったので
楽屋に戻ってきてから男性陣は子供のように盛り上がって、
喋り声、笑い声がうるさいと舞台監督からお小言を頂いたほど・・・・
それくらいで済むほど、舞台と楽屋の距離があるのです。
しかし、劇場は借りるのが簡単じゃない。
借りるためには、劇団の実績や観客動員力などを『書類審査』される。
幸い、我々の劇団は過去の観客動員数では定員の8割以上の動員しているし、
劇団自体も今年で27回目の公演になる歴史を持っているので、
『書類審査』という意味では、特に問題が無かったようだ。
実際、4年前の最初の公演から毎回、入場者数を報告するのだけれど、
その数字の信憑性を確かめに、職員が客席へ毎回やってきてチェックしに来ていた。
ただ、それでも劇場の公演日を確保するのは簡単じゃない。
去年の公演は4月1日、今年は7月と希望する時期がなかなか取れない。
来年の公演も、7月以降になりそうだと危惧していた。
そんな中、来年の公演日を劇場の方から打診してきた。
ただ、毎年土日開催なのだけれど、劇場が出してきたのは平日。
その話があった時に、男性陣の楽屋でちょっとした会議があった。
平日でお客さんが呼べるのか?
劇場からの提案は我々が認知されている証拠では?
断ったら、劇場との関係が損なわれないか?
色々と意見が出たけれど、結局その話を受けることにした。
ただ今回公演を行った、シアターウェストではなく、隣のシアターイースト。
ウェストのような額縁舞台ではなく、可動式の舞台で『プロ向き』の舞台。
実際、舞台の仕込は色々な意味で簡単じゃない。
来年は、そう言う意味でまた新しいチャレンジになります。