太田麻衣子さんが演出するオペラ『マノン』を観に行ってきました。
太田さんは、我々の劇団が公演する時に裏方として動いて頂いて居るのですが
この方も他のスタッフ同様、我々の裏方なんかをするような人では無いのですよ。
太田さんの経歴を簡単に紹介します。
早稲田大学卒業後、渡独。
ニュルンベルク市立歌劇場、ゲルトナープラッツ州立劇場、バイエルン州立歌劇場、
ウィーン国立歌劇場にて演出助手として研鑽を積み、
その功績によりバイエルン州において「ミュンヘンオペラ祭振興会芸術祭賞」を受賞。
その後バイエルン州立歌劇場と専属演出助手として契約し、全ての新制作作品や日本公演に参加。
2008年東京アマデウス管弦楽団創立70周年記念公演『魔笛』にて演出家としてデビューを飾る。
新国立劇場、東京二期会、東京のオペラの森、コンヴィチュニーの『アイーダ』などで
演出助手を務めるほか、バレエ団の演出やオペラの振付も手がける。
2013年、東京オペラ・プロデュース『ロビンソン・クルーソー』演出予定。
とまぁ、とても僕らの素人芝居の裏方をやるような方じゃないのですよ。
それで、彼女が日本でのオペラ普及活動的にやっている公演を
観に行くという事になったのです。いわゆる『お付き合い』。
実は僕はオペラと言うものは過去に何度か見ているのです。
上野文化会館で『フィガロ』とか『魔笛』だとか・・・・
舞台照明の仕事をしている時に、何度か仕事でもやった事もあります。
でもね、どうしてもオペラって好きになれない。苦手です。
よく耳にするのは『良かった』とか『素晴らしい』なんだけど
僕にとってオペラって音楽に聞こえないのですよ。
リズムに乗って唄を唄っている訳じゃない、どう聞いてもリズム音痴。
それと唄い手の声がいつも妙なビブラートがかかっている。
譜面どおりの音にも聞こえない・・・・
心が動かされない、リズムに乗って体が自然に揺れない音楽は
僕にとっては音楽では無くて、単なるパフォーマンス。
オペラって、唄って居るというより声を張り上げているだけにしか
聞こえないのですよ。
まぁ、それは僕が一流の感性と耳を持ち合わせていないから・・・・なのでしょうけれど。
一流と言われる公演も見ての事だから、好きじゃないんでしょうね。
どうも歌舞伎と似ていて、観る側がどこか『上流階級』みたいな
そんな感じがしますね。
でも、判らないものは仕方が無い。
この作品を決して批評する訳ではありません。
『マノン』はバレエの『マノン』が好きで、何度か観に行ってるし、
ロイヤルバレエ団のタマラ・ロホの大ファンで、DVDまで買って
暇な時に見て居るほど好きな作品なので、オペラと言うものが
僕の感性にフィットしないのでしょう。
理屈じゃないんだよね。
楽しくないものは、好きじゃない・・・・
僕はそれを理屈で理解して、楽しいものにしようとは思わないから。
一緒に行った、劇団のおばさまたち・・・
本当にこの良さが解ってるのかなぁ?