福田総理の突然の無責任な投げ出し辞任に伴い、政治の局面は否応なしに 総選挙への流れが出来てしまった。
現在の経済閉塞状況では、政治の空白は許されないが、こうなった以上は、
法案も何も決まらない、政治が事実上空転している現状を一日も早く解消するために、
国民がこの現状を正確に理解して、マジメな議論を展開していく絶好の機会だと思う。
しかし、残念ながらテレビや新聞報道を見る限りでは、とても期待できる展開になっているようにはとても思えない。
選ぶ側の国民は、相変わらず生活が苦しいから、「あれをしろ・これをしろ」と要求ばかりで、日本の最悪の財政状態の危機を知らされていない、知ろうとしない。
選ばれる側の政治家は、バラ色の事ばかり訴えており、具体的な政策や予算の裏づけを示さない。
民主党においては、なぜ国民の前に、政策論争を示して、自民・公明の政策のどこをどう変えるのかを全く示さない。
議会運営でも、政局ばかりで 議論すら避けてきたことを国民はよく見ていたはずだ。
党首の発言を聞いても、官僚政治を無くし、無駄をなくせば、社会保障費も出てくるとか耳障りのいいことばかりで、数字は全く示さない。
これで財政再建を委ねられるのか非常に不安があるのは、メデイアも指摘している。
一方の自民党の総裁選も華々しいが、責任ある政策論争を大いに闘わせて欲しい。
こちらも国民受けしそうな減税や景気対策としての大盤振る舞いは、やめてほしい。
そのツケを将来どうするのか?しっかりと財政健全化への道筋をつけて欲しい。
定額減税や年金の国庫負担などの政策には、明確な財源の裏づけが無くては、結局は過去の歩んだ誤った道を繰り返すだけである。
今こそ、国民は 将来を見据えた国家体系をにらんだ改革に 勇気をもって取り組む覚悟が必要だと思う。
今の総裁選候補者の発言からは、あまり聞こえてこない。
国民は、この国の健全な発展のために、いまこそ『出を制して入りを確保する』ことに 蛮勇を奮うことに躊躇してはいけない。