台風の影響もあり、猛暑もいくらか和らいでいたので、北鎌倉駅周辺を散策して『葉祥明美術館』へと出かけてきた。
アジサイ時期には、紫陽花寺の明月院を訪れていたが、あの大混雑もウソのように、明月院通りは、訪れる人もなく静かな夏の様相であった。
明月院通りは、北鎌倉らしい閑静な住宅やおしゃれなレストラン、カフェが連なり北鎌倉らしい独特の雰囲気が漂うもっとも好きな通りである。
これまでは、葉祥明美術館を何度もスケッチポイントとして、春や秋の光景を描いてきたが、美術館内に入館したのは、初めてでした。
葉祥明画家のメルヘンチックな画は、我々が描く水彩画とは全く画風が異なるが、カレンダーや絵本で見る画は、実に美しくおとぎの国の世界のようだ。
館内に一歩入ると、ギャラリーというより、西洋の高級別荘のようで瀟洒なチェアに腰掛けて、あのメルヘンな原画の数々をゆったり気分で鑑賞することが出来ました。
1階には、「はちどりから生まれたはちぞう」の物語のファンタジックな企画展『はちぞうの冒険』展を見て、2階への階段を上がると2階廊下のソファーでは数々の絵本を閲覧しながら油彩の大作を鑑賞していました。
独特のグラジュエーションの中に、ワンポイントに惹きつけられる魅力は何とも言えない魔力が働いているようでした。
2階では、「お父さんの書斎」 「クロウドの部屋」 「リラの部屋」があり、それぞれ男の子や女の子をイメージした調度品や作品が展示されており、しばし、ゆったりとくつろぎの時間をすごスことができました。
また、画とともに癒しの言葉もすばらしく、見る人それぞれの限りなく夢の世界が広がってくるようだ。
我が家のカレンダー2010版『葉 祥明の世界』から、「真夏の虹」(7-8月)、「朝もやの中で」(1-2月)は、好きな絵である。
美術館を後にして、北鎌倉駅裏の私道には、小さなトンネルがあり、それを抜けて円覚寺へと周って真夏でも陽が届かない裏山を散策して、一時の涼味を感じてきました。