575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

山荷葉             草女

2007年07月03日 | Weblog
 五月末、上高地バードウォツチングに参加した。たくさんの野鳥や植物と出会い
満足した帰りのバスの中で、突然「どうしてサンカヨウなの?」と尋ねられた。
 しかし、まつたく知識が無くて返答が出来なかった。
 言われてみれば変わった名前である。この植物はメギ科サンヨウ属で、大きく裂けた二個の葉と直径2cmほどの白い六弁花を5・6個つけていて人目を惹く。 夏の終わり頃、白粉色を帯びた藍色の実をつけ、これまた美しい。(写真参照)
 早速調べてみた。牧野富太郎氏は、中国の「山荷葉」をこの植物に当てたのだと言い。山と渓谷社「名前図鑑」の高橋勝男氏は、「山のハス」なので「山荷葉」だと言っている。
 葉や花の形はハスには似ていないが、葉柄のつきかたがハスに似ている。
 なお、高橋氏は『ハスを「蓮」または「荷葉」と書くが、「蓮」は花を含めたこの植物の全体を言う場合に使い、「荷葉」は葉を言い表す場合に使う。』と述べている。
 牧野氏は卓越した知識の持ち主で、中国名を付けられた日本の植物について詳しく、その誤りをたびたび指摘されている。
 でも、私は高橋氏の意見を採りたいと思う。
 それはさておき、バスでの彼女の一言のお蔭でよい勉強になったのである。 
コメント (1)
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