575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

溜池に尻尾を垂らす虎とんぼ  立雄

2017年10月31日 | Weblog
虎とんぼは、オニヤンマのこと。
立雄さんのふるさとでは虎とんぼと呼んでいたそうです。
溜池で卵を産んでいる様子を詠んだもの。
虎とんぼと言われると、虎が尻尾を垂れているようです。

私も短歌で詠んでみました。

 尾にて打つシオカラトンボの水面へカダヤシの群れ集まりてくる

この歌を読んでくださった妻の友人がこんな便りを。

ある工業高校で授業中のこと。トンボが教室へ入ってきて大騒ぎに。
私は「窓を開けろ」と一言いったままで座って
生徒の興奮状態が静まるのを待っていました。
生徒の一人がノートを振り回して机の上に跳びのり
ひつこく叩き落とそうとしました。
その時、大きな声で生徒の一人が
「ヤメロ‼ お前でも彼女とやっている時、ひきさかれるのは
イヤだろう」。
それで騒ぎはおさまり、トンボも窓から出て行きました。

工業高校の生徒は貧しく、困難な条件の中で
健気に精一杯がんばっている子がほとんどで
以前から好きでしたが、なんだか増々好きになりました。

               遅足
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする