575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鎌倉文学館   麗

2017年10月26日 | Weblog
写真は鎌倉旅行で訪れた「鎌倉文学館」です。江ノ電「由比ヶ浜」から徒歩で約7分。緑豊かな石畳の坂道を上がったところにひっそりと存在しています。鎌倉ゆかりの文学者の直筆の原稿や手紙などの文学資料が展示されていました。
多くの自筆の原稿や手紙をみると作家達の息づかいが聞こえて来そうな場所です。

おしゃれな洋館は、旧前田侯爵家の鎌倉別邸だったそうです。
戦後はデンマーク公使や佐藤栄作元首相の別荘にもなりました。ベランダからは相模湾が一望できます。
ここで元首相は演説の練習をしたとか?
三島由紀夫の小説「豊饒の海」の第一巻「春の雪」の別荘のモデルにもなったそうです。

鎌倉は明治22年に横須賀線の開通したことで保養地として人気が出て多くの文学者が訪れるようになりました。やがて鎌倉に移住した文学者たちは「鎌倉文士」と呼ばれるようになります。
彼らは新たな鎌倉の文化を築いていきます。
久米正雄や大佛次郎が発案した謝肉祭をまねた「鎌倉カーニバル」と名付けた仮装パレード。また鎌倉文士たちが手持ちの本を持ち寄って開店した貸本屋「鎌倉文庫」は、空襲警報の合間を縫って人々が訪れるほど繁盛したそうです。

川端康成、小林秀雄、吉屋信子など鎌倉に暮らした多くの作家が仲間と出会い、自然を愛し市民とふれあい、多くの作品が生まれました。

多くの作家たちをひきつけた鎌倉という町。鎌倉武士達の哀愁と歴史が感じられる自然豊かな文化都市。
由緒ある寺社も多く見所はつきません。
またゆっくり文学散歩に出かけたいものです。

             秋うらら文学館への散歩道   麗
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