575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

たまゆらに 虹たちのぼる 如露の先  殿

2021年07月16日 | Weblog

選句コメントです。

竹葉さん:「たまゆら」なんて何かの枕詞かと思ったのですが、美しい言葉ですね。

 ブログ(6/6当ブログ掲載)の写真をカラーにして虹を見た気になりました。

須美さん: 虹たちのぼるが面白い

紅さん:句が綺麗ですね。

泉さん: 自然の美しさを感じる。

 「たまゆら・・」

玉響と書き、ほんのしばらくの間。ほんの少しの間という意味です。

勾玉が触れ合って微かに音をたてる意からきていると辞書にありましたが

俳句はまさにそんなたまゆらな風景や心の動きを切り取って言葉にとどめていくことなのでしょうね。

作者の殿さまは、写真の映像とともにこのブログで句を掲載してくださいます。

 

もうひとつご紹介。

濡れ縁に 昭和の団扇 置き忘れ  紅

殿さま: 揺れ縁。屋外とも屋内ともいえる空間。夏の涼を楽しむには最良の場。
 そこに昭和の団扇。当時、夏の販促用にさまざまな企業の団扇をデザインしていました。
 多かったのは笑みを浮かべた女性の絵柄。
 さらに、扇子ではないので、置き忘れたのは年配の男性でしょう。
 記憶に残る名句は多くを語らずすっきりしています。
 この句も巧みに情報が詠みこまれた感。お見事。


結宇さん: 昭和の団扇というものが、多少違う雰囲気を持ってたのかな? 絵柄とか。

 何か、次の⑧の句との連想を思ってしまう。

 【ちなみに⑧の句とは自由題トップの 見開きの黴の香かすか蔵書印 晴代

泉さん: ホッとした感じで、時がゆっくり流れている。

      

こんな時間が次々に奪われていくような気がしてなりません。 

今流行の手持ちのハンディファンに比べ、団扇はゆったりとした時間をつくり

自分だけでなく、人にも風をおすそ分けしてくれる立派なコミュニケーションツールだ!

などと思う私・・かなり昭和ですね。  郁子

 

コメント
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