生活感のある句が私はとても好きです。
「泳ぎ」という兼題でこうきたか!と思わせた一句です。
殿さま: 米を研ぐ手。実は平泳ぎのスカーリングに近似。
作者はスイム経験者でしょうか。思いもつかない着眼点に拍手を贈ります。
等さん: 米をとぐ手と平泳ぎの手と同じとは知りませんでした。台所は水浸し???
紅さん: 着眼点が素晴らしい。難しい平泳ぎ。私も練習中です。
お互い頑張りましょう!!
台所しごとの合間に、泳ぎの教本どおり図解に沿ってやってみているという作者の生真面目さが目に浮かびました。
足も外股にカエルのように伸び縮みしていたかもしれませんね。
競い合い抜き手の後の浮身かな 晴代
こちらは、泳ぎの浮身に焦点を合わせました。
泳ぎのメカニズムを分析するとそういうことになるのでしょうか。
競泳女子二冠の大橋悠依選手を高校まで指導した奥谷直史さんは
「世界で勝負するにはパワーよりテクニックが必要」と、手の位置や姿勢にとことんこだわり、
地道な練習を何度も何度も繰り返させたそうです。
ゆったり流れるような美しいフォームは、身体の大きな選手に負けない強さを見せました。
多くの教え子が脱落していく中、根気よく最後までついていった大橋選手だからこそつかんだ、金メダルだったのでしょうね。
いろいろある中でのオリンピックではありますが、選手の頑張りには胸が熱くなります。 郁子