選者のコメントです。
殿さま: 高校のYMCAから数えるとスイム歴30年。
水中の心地よい浮遊感。これは胎内の記憶かと自問したことがあります。古い記憶を呼び戻した佳句。
紅さん: 泳いでいた記憶があるっていいますね。
能登さん: あの安心感! そうかも知れませんね。
私もいただきました。
水に潜ると独特の感覚にとらわれます。水圧のせいか全身が篭もって一人ぼっちでいる感覚。
進化の過程を経て人類が誕生する時も、こんな所から陸に這い上がってきたのかな。
胎内の記憶であり原始の記憶かもしれません。なかなかに深い句ですね。
弱小水泳部に在籍していた小学生の私は、50m泳ぎ切れるかどうかのレベルで、地区の水泳大会に出たことがあります。
自分の息継ぎと水をかく音以外 何も聞こえない世界。
水中に見えるものといったら前方に見える黒々としたプール壁のみ。
それをひたすら目指す孤独なレースです。
ゴールして水から顔をあげた瞬間、競技場の色彩と音が戻りました。結果は大幅に遅れてヨタヘロのビリ。
私ひとり、ねぎらいの拍手が送られていました。(笑)
東京オリンピックがいよいよ開幕です。こんな私に言われてもですが。。
池江璃花子選手! 頑張ってください。 郁子