575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

胎内を泳ぎし記憶水の中  麗子

2021年07月23日 | Weblog

選者のコメントです。

殿さま: 高校のYMCAから数えるとスイム歴30年。
  水中の心地よい浮遊感。これは胎内の記憶かと自問したことがあります。古い記憶を呼び戻した佳句。

紅さん: 泳いでいた記憶があるっていいますね。

能登さん: あの安心感! そうかも知れませんね。

私もいただきました。

水に潜ると独特の感覚にとらわれます。水圧のせいか全身が篭もって一人ぼっちでいる感覚。

進化の過程を経て人類が誕生する時も、こんな所から陸に這い上がってきたのかな。

胎内の記憶であり原始の記憶かもしれません。なかなかに深い句ですね。

  

弱小水泳部に在籍していた小学生の私は、50m泳ぎ切れるかどうかのレベルで、地区の水泳大会に出たことがあります。

自分の息継ぎと水をかく音以外 何も聞こえない世界。

水中に見えるものといったら前方に見える黒々としたプール壁のみ。

それをひたすら目指す孤独なレースです。

ゴールして水から顔をあげた瞬間、競技場の色彩と音が戻りました。結果は大幅に遅れてヨタヘロのビリ。

私ひとり、ねぎらいの拍手が送られていました。(笑)

東京オリンピックがいよいよ開幕です。こんな私に言われてもですが。。

池江璃花子選手! 頑張ってください。  郁子

 

 

 

 

コメント
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