575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

遠泳を語る遠い目波の音  郁子

2021年07月22日 | Weblog

今日は大暑。そして移動した海の日です。今日は「泳ぎ」にふさわしい日かも知れません。

今回の兼題「泳ぎ」は難しかったという声が多く聞かれました。そんな中トップ賞に輝いた郁子さんの句。ご年配の方の武勇伝。遠い目に過去を振り返る姿が見えます。その目には水平線が映り込んでいたかも知れません。戦争を知る世代かもと思いました。視覚と波の音という聴覚も刺激されました。

頂いたコメントです。

千香子さん:遠い目という使い方になるほどと思いました。波の音を聞きながら若かりし頃のことを問わず語りに話しているのでしょうか。もしかして波うち際を散歩中なのかなど想像がふくらみます。

結宇さん:泳いだ後でしょうか。 ゆったりとした海の家ででもながめてるんでしょうね。

能登さん:過ぎ去った懐かしき日々を語る「遠い目」がいいですね。

晴代さん:遠泳は憧れです。

 

同じく「遠泳」を詠んだ亜子さんの句。「遠泳を付かず離れぬ二人かな」

こちらは具体的に遠泳の風景を切り取られたと思いました。「付かず離れぬ」二人。親子か、生徒同士か。泳力は同等なのか?連帯感を感じる一句でした。

私は遠泳はしたことがありませんが、実は私の母校は1916年に日本で最初に学校にプールが作られたということで、日本近代水泳発祥の地という石碑が立っています。ですから市を挙げて水泳教育が盛んで夏休みは毎日鬼のような水泳の日々でした。

竹葉さんの「泳ぎっ子水滴ぽとと黒き肌」。まさにこの通りでした。皆さんの俳句を通して私もいろんな夏の思い出が蘇りました。ありがとうございました。       麗子

 

コメント
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