ちょっと難しかった兼題の「御降り」。新年の意気込みが伝わる力作が揃いました。明日の結果をお楽しみに。
2023年1月題詠「御降り」
- 竹しなる御降りの白たわわかな
- 御降りや昭和の匂ふ蛇の目傘
- 御降りのありがたみ削ぐジャンプ傘
- 御降りと共に友来て立ち話
- おさがりや「あさこはうす」へ続く道
- 御降りは神のいたずら今朝の恋
- 御降りや黒木の鳥居鎮まりぬ
- 御降りや御籤くくる指赤し
- 御降りにねぐら急ぐか番鳥(つがいどり)
- 御降りや梢に光る玉となり
- 御降りやはな緒に慣れぬ歩みして
- 御降りや自宅療養音は無し
自由題
- 初詣甘酒もらふ車椅子
- 三ヶ日静かな音の中に過ぎ
- マッチ擦る炎一閃年明くる
- 寒林へ一閃残し夕日かな
- ひげ当たりベッドの上に年迎え
- 初空の四方に祈る母といて
- 寒鰤や育ちし海の碧纏ふ
- 実南天雫に映るおかめ顔
- 双六の賽の目またもふりだしに
- 新成人足袋の履けないド派手爪
- 悩む君未来への春すぐそこに