575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

母の日や野良着ばかりの桐箪笥  童子

2023年06月09日 | Weblog

五月句会には母の句が二句寄せられました。

 牡丹散る母の面影よみがえる  麗子

3年前の麗子さんの句  

 白牡丹はらりと落ちて母の逝く  を思い出しました。

介護、闘病の様子をきいていただけに切なく、その時はほぼ全員がとったのを覚えています。

大事にされていた牡丹に今もお母さまが生きていらっしゃるのでしょう。

千香子さん: 実家から 持ってきて 植えた 花が咲くたびに 母のことを思い浮かべます  やはり お母さんの 好きだったボタンなのでしょうか 。

亜子さん: 朝ドラの「らんまん」でも牡丹が出て来た。らんまん効果の句(笑)

牡丹は華やかで品格のある花。そこから母の面影を感じられる作者は幸せだと思う。 

泉さん: 華やかなお母さんだったのでしょうね。

 

そしてもう一句は自由題で堂々トップの表題の句です。

 母の日や野良着ばかりの桐箪笥  童子

 

以下絶賛のコメントです。

竹葉さん: お母さんへの感謝を「野良着ばかり」で表すとは素晴らしいと思いました。

能登さん: お母さんの人柄、笑顔が浮かんできます。

晴代さん: 外出もあまりせず働くことを苦にせず1~2代前の母親たちの姿がうかびます。

千香子さん: 桐ダンスは 晴れ着、訪問着 など を連想しますが いつの間にか 働き者のお母さんの野良着に変わっていた と 読み取れ 野良着と桐ダンスの対比が面白いと思いました 

須美さん: 働き者のお母様の表現が素晴らしいと思います。

容子さん: 「野良着」と「桐箪笥」の対比が良いと思います。 

亜子さん: 桐ダンスには上等の絹の着物が入っているイメージがあるが、働き者のお母さんが野良仕事をする時の服が入っているという意外性。

麗子さん: 桐箪笥には美しい着物と思いきやそれが野良着ばかりとは。。。母の日に桐箪笥の引き出しを開けてみると働き者のお母さまの姿がそこにあったのでしょう。せつなくも思い出あふれる母の日

遅足さんはどちらの母の句もとられました。

 

    

野良着には畑を耕す土のイメージがあります。

作者は兼題「燕」でも土の匂いを感じる秀句を詠まれました。

育った土地柄か環境なのか。上手く言えませんがこういう有機的な句はなかなか詠めず憧れます。

昨日の容子さんとともに新たに加わってくださったお二人には大いに刺激をいただけそうです。  郁子

 

コメント (1)
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