堺市にある仁徳天皇陵。今は大山陵古墳というそうです。5世紀中ごろに築造されたという486メートルの日本最大の前方後円墳です。そのお濠はあまりにも大きすぎて中はよくわかりませんが、きっと秋になり水も澄んでいるのでしょう。秋の空の青。天皇陵の緑とお濠の水の色。目に見えるようでした。
晴代さんも「空も陵も大きな景ですね。」というコメントを下さいました。亜子さんも句会で「魂を5世紀に持っていかれるロマンあふれる句。想像の翼を広げてくれる。そしてラストの「澄めり」でぴしゃりと終わっているところもよい」と話されました。
余談ですが、実は私。この仁徳陵にあこがれてそのすぐ近くにあった大学を受験しました。JR阪和線「百舌鳥駅」を降りて古墳の横を歩きながら受験会場へ。その広大さと駅名を「モズ」と読むことを知りました。結果は見事撃沈でした(笑)あれから40年以上。大学は統合され今はもうありません。でももう一度ゆっくり行ってみたいです。
さて秋の空。お次は月夜の句です。
今生か名月母に知らせけり 容子
美しい月を見ると吸い込まれていくような気持ちになります。そしてこの世は一体何なんだろうか。。。そんな気持ちにもなりますね。思わず離れているお母さんにこの美しき月を見せたくて声をかけられたのでしょう。
句会では上五の「今生か」の「か」の意味が気になるという声や、自分だけで見るにはもったいない、大切な人に知らせたくなる気持ちがよくわかる。心に染みるいい句だという講評でした。
作者の容子さんは「お母さんが来年中秋の名月を見られるか?」という思いがよぎったそうです。そして思わず電話したとのことでした。
美しい月を大切な人に知らせたくなる気持ち。それも月のパワーでしょうね。麗子
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