575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

板の間に大大根が寝ていたり     朱露

2011年12月26日 | Weblog
    誰かに頂いたものだが二人ではとても。
    まとまった頭数は元旦まで揃わないし。
    新年早々丼に大根おろしでは皆怒るし。
    女房にも案はないと見えて見ぬフリだ。

              



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大都会LEDの聖樹かな     麗子

2011年12月25日 | Weblog
LEDという現代の科学の生産物を
俳句に入れて置きたかった句です。
都会の名ばかりの節電ツリーに
懐疑的な気持ちもありますが、
見るとやはり心がはずむのはなぜでしょう。
上5の「大都会」を適当につけてしまったため
作者の立ち位置が見えず反省。

  会えなくてLEDの聖樹かな

に、すればちょっとストーリーができるでしょうか?

      

今朝は雪。ひさしぶりの雪のクリスマス。
どんどん新しいモノが登場する現代。
流行を取り入れて句に詠むのも大切です。
私は、句をつくる時にLEDが
目に入ってきませんでした。
立雄さんもLEDを詠まれたことが良いと一票。
これからもドンドン取り入れて下さい。
                  (遅足)




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マリーンが土足で上がるクリスマス  朱露

2011年12月24日 | Weblog
自句自解をお願いして、送って下さったものを掲載します。
まず、朱露さんです。(遅足)

        

時は1945年の冬。所は日本海軍の根拠地横須賀。
マリーンはアメリカ海兵隊。
真っ先に突撃してバタバタ死ぬ兵隊・・・
占領下横須賀市内を我が物顔で歩く。
彼らは土足で上がるのが当たり前だった。

        

もう半世紀以上も前のことですが、
今も世界のどこかで起きているのでしょうか?
いやいや日本でも・・・

   


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クリスマス句会の最終結果です。      遅足

2011年12月23日 | Weblog
句会の結果です。
題詠⑧は、最後の一字「夜」が抜けていました。

  雑踏をのがれて紺の空聖夜

でした。まことに申し訳ありません。

題詠「クリスマス」

①マリーンが土足で上がるクリスマス(朱露)狗子
②大都会LEDの聖樹かな(麗子)立雄
③イブの夜の星の乗り場で待っている(遅足)能登・鳥野・結宇・静荷・亜子・麗子・郁子・晴代・立雄
④カードからサンタ飛び出すクリスマス(立雄)結宇・須美
⑤スキップで帰る園児のクリスマス(静荷)能登・鳥野・亜子・須美・郁子・立雄
⑥どの星も我にやさしき聖夜かな(亜子)鳥野・静荷・智恵・麗子
⑦憂いある瞳(め)にも等しく星聖夜(郁子)
⑧雑踏をのがれて紺の空聖夜(晴代)
⑨暗き路聖夜の窓を頼りかな(結宇)狗子・亜子・智恵
⑩信じない男女が過ごす聖夜かな(能登)朱露・遅足・晴代
⑪苺乗る聖菓の行方気にかかり(須美)能登・遅足・静荷・郁子
⑫謎めいた鍵渡される聖夜かな(狗子)朱露・遅足・智恵・麗子・晴代
⑬枯れ聖歌吟じ老父は旅支度(智恵)朱露・結宇・狗子・須美

自由題
 
①かぐやひめ白粉こぼし霧氷かな(能登)亜子・晴代
②お月さま皆に見られ赤く照れ(須美)麗子・立雄
③冬空はキャンバスのごと飛行雲(狗子)
④蕎麦猪口に酒八勺の去年今年(結宇)鳥野・静荷・亜子・晴代
⑤しぐるるや水都城下の舟下り(晴代)狗子
⑥冬銀河すくい祈りの手を合わす(郁子)能登・結宇・遅足・静荷・亜子・智恵・麗子
⑦くれないの力で駱駝書店まで(遅足)狗子
⑧膝の子に柚子の香におう夕餉時(立雄)能登・朱露・結宇・智恵・郁子
⑨その言葉嘘かまことか紅葉散る(亜子)能登・鳥野・朱露・郁子
⑩約束を忘れられた日冬の雨(静荷)朱露・遅足・狗子・須美・麗子・晴代・立雄
⑪コード類まとめなおして年暮るる(麗子)遅足・静荷・智恵・須美・郁子・立雄
⑫独り居や辛夷の葉落ち缶ビール(朱露)鳥野
⑬結ぶ手は打つ指と化し幼友(智恵)結宇・須美

次回は1月18日(水)午後1時  東鮨
題詠は「福寿草」です。

              

今日は天皇誕生日。日本列島は寒波に覆われてしまいました。
天皇も気管支性肺炎で入院されていましたが、
この病気、老人の罹りやすいものらしいです。
私も今年辺りから気管支が気になっています・・・

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クリスマス句会   麗

2011年12月22日 | Weblog
昨日行われた忘年句会。
新たなお仲間がまたお一人増えました。
須美さんです。どうぞよろしくお願いします。

さて今年の忘年句会は「クリスマス」が兼題でした。

海兵隊、節電、乗り場、カード、園児、星々、男女、ケーキ、鍵、旅支度と
ここから連想されるものは何でしょう?と質問したら「クリスマス」と出てくるでしょうか?
それだけバリエーションに富んだ面白い句会でした。

トップ賞の遅足さんの

   イブの夜の星の乗り場で待っている

はなんとロマンティックで銀河鉄道を思い起こさせる俳句でしょう。「星の乗り場」に私も行ってみたい。
遅足さんならではの一句です。
地下鉄で「乗り場」という文字を見たそうでそれを入れたかったとのこと。
でも実は人生のお迎え?かもと。亡くなれば星になると言われるのでそんな気もしますが。。。。私にはファンタジーな俳句に感じられました。

自由題の方は

郁子さんの

   冬銀河すくい祈りの手を合わす

今年の大震災の年末にこの俳句を作られた郁子さんは「腕をあげたね~」と安藤さんからもお褒めの言葉。脱帽です。
私も銀河をすくってみたい。
来年も星の数ほどある言葉のなかから
何をすくいあげるか、そしてそこに思いをこめるか。またがんばりたいと思った刺激的な今年ラストの句会でした。

最後に今年の575の句会から生み出された格言を書いておきます。

1,形容詞は腐りやすい(副詞も)
2,謎は一つにする
3,白い紙に書いて熟成させる

さあ、来年の「福寿草」句会。新年が楽しみになってきました。
いつも俳句をまとめて下さっている安藤さん、遅足さん今年もお世話になりました。
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12月句会の投句が集まりました。   遅足

2011年12月21日 | Weblog
今回から値遇さんは、しばらく欠席。
まゆみさんが、新しく参加されました。
集まった13句。どんなクリスマスが詠まれているのか?
どのクリスマスが選ばれるのでしょうか?


題詠「クリスマス」

①マリーンが土足で上がるクリスマス
②大都会LEDの聖樹かな
③イブの夜の星の乗り場で待っている
④カードからサンタ飛び出すクリスマス
⑤スキップで帰る園児のクリスマス
⑥どの星も我にやさしき聖夜かな
⑦憂いある瞳(め)にも等しく星聖夜
⑧雑踏をのがれて紺の空聖夜
⑨暗き路聖夜の窓を頼りかな
⑩信じない男女が過ごす聖夜かな
⑪苺乗る聖菓の行方気にかかり
⑫謎めいた鍵渡される聖夜かな
⑬枯れ聖歌吟じ老父は旅支度


自由題
 
①かぐやひめ白粉こぼし霧氷かな
②お月さま皆に見られ赤く照れ
③冬空はキャンバスのごと飛行雲
④蕎麦猪口に酒八勺の去年今年
⑤しぐるるや水都城下の舟下り
⑥冬銀河すくい祈りの手を合わす
⑦くれないの力で駱駝書店まで
⑧膝の子に柚子の香におう夕餉時
⑨その言葉嘘かまことか紅葉散る
⑩約束を忘れられた日冬の雨
⑪コード類まとめなおして年暮るる
⑫独り居や辛夷の葉落ち缶ビール
⑬結ぶ手は打つ指と化し幼友

⑤しぐるるや水都城下の舟は、舟下りで、2文字抜けていました。
題詠⑧最後に一字、夜、が抜けていました。空聖夜、でした。
まことに申し訳ありません。お詫びして訂正します。


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ピッコロ愛らし  鳥野

2011年12月20日 | Weblog
果物屋の店頭に、さまざまな種類の林檎が並んでいます.
耳慣れた国光、富士、紅玉などをはじめ、千秋、茜、秋映、アルプス乙女等々、多彩。

俳句の有季定型という掟に従えば、林檎の季語は秋。この見事な姿も味も、讃える句作は、来季までお預けという次第です。

そんななか、季語に合わせ、秋早々、完熟の実となってお目見えしたのが、「しなのピッコロ」
可愛いネーミングにふさわしく、小振りで色付きよく、これぞリンゴ、の味わいです。


今年の秋、白馬三山を眺望するホテルで出会った新種でした。

 ・ 掌に受ける”しなのピッコロ”愛らしく林檎の苑の風を伝える

                          鳥野

                         




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多米日の出金柑どもがざわめきぬ    朱露

2011年12月20日 | Weblog
    師走二十日の日の出七時二十五分。
    三米程の金柑の小枝に三百程の実。
    ヒヨドリと私の陰湿な睨み合い中。
    十数年この政治情勢に変化がない。


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黐の樹に鳩うずくまる冬日の出     朱露

2011年12月19日 | Weblog
     葉と小枝を切られた冬のモチノキ。
     踞(うずくま)る鳩を上から見る。
     おっと黐(もち)は十米程の大木。
     東の多米山脈から今日の日輪出現。

              


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いっぽんの冬木に待たれてゐると思へ  長谷川櫂

2011年12月18日 | Weblog
一本の冬木がある。あるいは、心の中の木かも知れない。
万物の枯れた冬景色のなかの孤高な姿。
待たれているのは作者だろうか。
あるいは、作者が冬木となって、待っているのだろうか。
その人は来るのだろうか。
命令口調に切ない思いがこめられているようです。

俳人の高柳克弘さんは、この句を詩人の魂と読んでいます。

長谷川氏が、とある座談会で、飯田龍太氏に
「射程を長く取りなさい」という言葉をかけられ、
以後そのことが常に 胸中にある、ということを語っていた。
この言葉は、掲句とともに、私の心中にも深く刻まれることとなった。
はるか彼方に立つ「冬木」は、目指すべき詩境の隠喩として屹立している。
夏の緑の木は木陰を作り、いかにも人を待っているようであるが、
「冬木」は御世辞にもそのようには見えないはず。
それでも「待たれてゐると思へ」と自分に言い聞かせているところに、
詩人として生きていく孤独が凝縮されている。

                

さまざまな読解が出来ますね。
私は恋の句として読みたいと思います。   遅足


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コトバの戦場      遅足

2011年12月17日 | Weblog
コトバをめぐって静かな戦いが行われています。
戦場は、原発事故をめぐって行われる記者会見の場です。
仕掛けているのは東電の広報の皆さん。

たとえば、「事故」は「事象」と言います。
「老朽化」は「高経年化」。
建屋にたまった高濃度の「放射能汚染水」を「滞留水」。

事象とは、ことの成り行き。事故もことの成り行きではありますが。
意味するところは全然違います。

高経年化。これは辞書にもありません。
経年とは年数を経ること。
たしかに経年的事故という言い方はありますが・・・

滞留水。これはヒドイ。前半のたまった水という意味しか表していませんね。

東電さんばかりではなく「どじょうの総理」も、この戦場に参戦。
昨日「原発機所は収束」と発表しました。
これを聞いた事故現場で働いている一人は
「オレは日本語の意味が分からなくなったのか。
総理の言っていることが分からない」と。

太平洋戦争が負け戦になった頃にも同じような「事象」がありました。
皇軍の「退却」を「転進」として発表した大本営発表です。

都合が悪くなると、より広い概念を表す言葉にすりかえる。
よくある手法ですが、コトは生命に関わる原発事故。

普通の人たちなら、こんなコトはしませんよね。

でも専門家によると、これは記者会見を乗り切ろうとする時に
原子力ムラの常套手段だそうです。政治家も同じ穴のムジナ。

記者もコトバの職人。静かなコトバの戦争は今日も続いています。
記者の皆さん、負けてもらっては困りますよ。

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空海の杖のごとくに冬木あり   杉山久子

2011年12月16日 | Weblog
1966年生まれ、山口の俳人。
句集「鳥と歩く」から。同じページにある句。

  味方につけるならこの霜柱

黒田杏子さんが序文を寄せています。
その中に、作者の四国遍路のエピソードが。
「乗せてあげるよ。と言われて、おじいさんの車に乗ったら
ホテルに連れていかれて、どうにか逃げ出しましたけど。
先生、男の人は若い人より八十代位の人が危険なんです。
若い人は信用できますけど。年とった男の人は大体危険なんです。
それがよく分かりました。」

お遍路の旅から生まれた句でしょうか。
弘法大師さんもビックリでは?

横で聞いていた我が家の奥さん。
「家にも一人居る。」

  立春の水際を歩く鳥と歩く

句集のタイトルになった句です。
鳥と歩く、とは、鳥への愛がないと詠めませんね。

                  遅足



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朗読会   麗

2011年12月15日 | Weblog
昨夜は郁子さんとご一緒に、元NHKのアナウンサーが主催されている「ことばの杜」の朗読会を聞きに行きました。

民放のアナウンサーとは全く違う、抑揚を抑えた地の文の読み方や息継ぎの仕方、せりふの読み方、あんな風にはできないけれどとても勉強になりました。

今回のテーマは「絆」。夫婦の絆、祖母との絆、親との絆、いろんな作品の世界に浸れました。
角田光代さんの「さがしもの」という作品では、亡くなって幽霊となったおばあちゃんに孫娘が「死ぬのは怖くなかった?」という質問をします。すると「全然怖くなかった。実際のできごとより考えの方が何倍も怖い」という以外な答え。

あれこれ色々考えるより目の前にあることをこなせばいいというおばあちゃんからのメッセージは、このところ頭でっかちになっていた聞き手の私の心に残りました。

朗読会の前のおいしいビールとお料理に、楽しいおしゃべり。思いもかけずかわいいソックスのプレゼントまで頂き、一緒に行って下さった郁子さんに心から感謝。

人生いろいろあるけれどつながった絆は確かにここにあると感じられた一夜でした。





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「クリスマス」句会近づく   遅足

2011年12月14日 | Weblog
12月の句会が近づいてきました。
今回の題詠は「クリスマス」です。
聖夜、イブの夜、聖樹などクリスマスに関係する季語は
いずれもOKです。

先日のニュース、銃を抱えた人がサンタさんと記念撮影。
アメリカの銃の愛好者のイベントとのこと。
余り、気持ちの良い景ではありませんでした。
クリスマス休戦という言葉もあったと記憶してます。
やはり、クリスマスには平和が似合いませんか。

子供の頃に枕元に靴下を置いて寝ました。
あの頃のドキドキ感は忘れられません。

今年は、絆を深めるために家でクリスマスを楽しむ。
それも、チョット贅沢に・・・
という家庭が多いのでは、とニュースは伝えています。

  健啖というは聖夜の人のこと   遅足

皆さん、どんなクリスマスを詠まれるのか?
楽しみです。




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林檎とろとろ   

2011年12月13日 | Weblog

  ・ 窓は雪琺瑯鍋にとろとろと林檎の時間炎の時間

中日歌壇の小島ゆかり選、首位の作品です。
作者は松田宗匠。なんと若々しい感性。そして独自の修辞。
この欄への登場は何回目のことだろう。もう歌人の域です。

選者は「林檎のジャムを煮詰めているのであろうか。<窓は雪>という初句切れと、
対句による<時間>のリフレインが、童謡にも通う見事なリズムを生み出した」と今回も絶賛。

鳥野としては、俳句の精進で得た、表現や構成の成果のようにも思われます。

中日新聞購読の多くの方々がご承知のこととは、思いますが、
敢えて。お知らせまで。

                 鳥野



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