これは、2022年のアルビの公式(?)カレンダーの表紙。
私は、この写真が好きだった。
だから、ずっと部屋にはって飾っている。
この写った選手たちの、歓喜を爆発させた表情は、ゴールが決まった直後だ。
ゴールを決めたのは、今季藤枝に期限付き移籍している矢村。
この試合は、J2時代の2021年、第8節ツエーゲン金沢戦。
0-0から、後半も終盤の後半32分、矢村のゴールで先制した試合だった。
その直後、矢村、高木、島田、藤原と、皆こんな写真の喜びの表情となったわけだ。
ちなみに、このゴールでアルビレックス新潟は勝利し、クラブ新記録となる「開幕8戦連続無敗」を達成したのだった。
カレンダーの話題から入ったが、何が言いたいかというと、この表情がアルビレックス新潟のチームの選手たちの和のよさを示していると思うからなのだ。
昨季終了後、退団した選手もいたが、大半の選手たちは残留を決めた。
松橋監督は、他からの選手補強よりも、在籍選手の残留こそが最大の補強、という考えでいたようだった。
そして、選手たちの決断は、J1に上がって、このチームでJ1の各チームと戦って自らの力を試してみたいという気持ちがあったからだろう。
それから、もう一つ、チーム内の選手同士が仲が良く雰囲気がよいから、というのもあったはずだ。
それは、なあなあということではなく、チームの戦力向上のために、練習では厳しく言い合いながらも、日ごろは相手を尊重し思い合う仲間だということ。
特に、アルベル監督が就任し、その後松橋監督が引き継いだこのチームは、監督がまず選手たちをリスペクトしている。
同様に、選手たちも、各選手のよさをみとめながら、それぞれのよさを試合で出させようとしているのだ。
そのことは、選手たちの様々なコメントでよく聞かれているし目にしている。
互いを生かすということが当たり前になっている。
そのうえで、目指すサッカーの実現に、各選手が全力を尽くしている。
それが、全体としてここまでチーム力を向上させていることにつながっている。
ただ、最後はどうしても実力の世界だから、人数の限られたベンチ入りメンバーは限られてくる。
そんな世界だから、試合に出られないメンバーは存在する。
だが、ゴールキーパーの控えばかりだった瀬口は、試合日は早く来てトイレ掃除をしたりするのが常だったし、県内のあちこちに出かけて新潟の名勝を紹介したりもした。昨年の水害時には被災地に赴いてボランティアとして活動したりもした。
田上町の観光大使にもなった田上は、自身で発案の「ニイガタガミカタ」プロジェクトを22年5月からスタートさせ、ホーム戦招待など活動をしてきた。また、自身が畑で作った野菜を田上の道の駅で売ったりもした。
そんなふうにして、新潟で人間的にも魅力を増す選手たちが多くいるのだ。
私たちも、試合内外で、それぞれの選手たちの個性を楽しんできた。
なのに、そんな瀬口や田上が、今回契約満了となって、チームを去ることになった。
ブラジル人フォワードのグスタボ・ネスカウも同様である。
こうして、アルビレックス新潟の一員として応援してきた選手が退団してしまうのは、すごく寂しい。
そして、今後他から乞われて来季は別なチームに行ってしまう選手たちもいるだろう。
これだけ好きで気に入っていたチームの選手たちと、一度別れなければならないのは、つらいなあと思う。
ただ、今年は、すでに松橋監督の留任・続投も発表されている。
この監督の下で戦いたいと思っている選手も多いはず、と、多くが残留することを期待している。
まあ、ともかく、来季はどうなるかは、時の流れに身を任せよう。
さて、冒頭の話、
どのカレンダーも、最後の1枚、今年最後の12月になった。
12月のアルビの試合は、3日の最終戦だけ。
ホームでのセレッソ大阪戦。
思えば、10か月前の開幕戦は、アウェイで同じセレッソ大阪とだった。
あのとき、2-2で引き分けだったが、J1でもやれそうだという手ごたえを感じたのだった。
あれから10か月。
今度は、圧倒的に試合を支配して勝利し、J1での進化を見せたいところだ。
行くぞ、最終戦。
そして、最終戦のセレモニーで、退団する選手たちに感謝し、快く送り出してあげたいと思っている。
VISCA ALBIREX !!!