桜の花見といえば、3月か4月。
イチゴの季節といえば、5月か6月。
多少は前後することもあるだろうけど、だいたいこんなもんだろう。
だけど、12月の今、桜の花見とイチゴの実を見るために、出かけてきた。
出かけた先は、いつもよく訪れる桜公園。
近ごろは、熊の出没もありうるところなので、しっかりと鈴を持って出かけた。
車を降りると、さっそく鈴が鳴るようにして歩き始めた。
すると、桜公園につながる坂道の方からもチリンチリンと、私の鈴よりももっと大きな音が聞こえてきた。
山登り姿で歩いてくる男性は、しっかり大きめな熊よけの鈴をつけていたのであった。
さすが、みんな気をつけていますね。
坂を上ったところに、たくさんの桜の木が植えられている。
が、ほとんどの木は、葉さえなくなっている。
そんななか、枝の先に花をつけているものがある。
この寒さの中でも花を咲かせているのは、寒桜。
12月の上旬の桜公園、毎年の今頃いつも咲いたという報道があるものだ。
だが、今年はまだそういうことは聞いていない。
でも、満開ではないが、ほころびている花をつけた木が何本かあった。
それなりにきれいだよなあ。
でも、周囲に晩秋の枯れた色があるのに、桜の花が見られるというのは、多少の違和感がある。
でも、期待通りに今年も寒桜の花見がしっかりできた。
この日は、くもり空ではなく青空だったから、より美しく見えた。
来るときに上ってきた坂道を戻りながら、イチゴを探した。
あった、あった。
来たときには見つけられなかったのに、帰り道では見つけることができた。
日がよく当たっている場所だった。
日当たりがよいせいか、あおあおとした葉が目立った。
そして、その一帯にいくつもフユイチゴの実を見つけることができた。
そう、このイチゴの実は、フユイチゴの実。
日光に当たって、なんだか筋子を思わせるような輝き。
1つ手に取って、パクリ!と試食。
ちょっぴりしぶみをもあったが、まずくはなかった。
だが、種があって、口の中に残った。
こんな時期に、野イチゴを口にするなんてことは、初めてだなあ。
ということで、期待していた桜の花とイチゴの実に会うことができた。
天気が悪い日が続いた合間の好天の日、12月でも、桜の花見と野イチゴの実の試食(?)を楽しめたのであった。