西宮の芸文センターの神戸女学院小ホール 3月19日午後7時開演。数日前の神戸新聞の夕刊で「矢野沙織コンサートツアー2010 BEBOP at the SAVOY」があるのを知ってチケットセンターへ電話しました。会場で料金と引き換えたチケットの席はステージのまっすぐ前で、楽器からこちらへ放たれる空気の波動が腹と心臓に直接飛んできました。
9歳の時学校のブラバンでたまたま当たった楽器がアルト・サックス。そして24歳の今、すでに15年のキャリアがあることは、ステージの彼女の語りで知りました。こちら
画像は開演前の小ホール全景(兵庫県立技術文化センターHPから)と当日のセッティング(ロビーのモニターから)


サックスの音色が流れ出してコンマ5秒、もしかしたら際物かも?の不安は吹き飛びました。
彼女は前半、シックな黒のドレスに身を包み、後半は明るいミニでオーソドックスにして華麗な今様のモダンジャズを聞かせてくれました。
往時の「デーブ・ブルーベック カルテット」のように、ダークスーツにきちんとタイを結んだ河合代介(Org)、細野よしひこ(G)、田井中福司(Ds)との共演とその中のそれぞれのアドリブには血が揺れました。
ふだんはアメリカ在住の田井中は、Lou Donaldsonのレギュラードラマーとして24年活動中で、矢野沙織の生まれてから、これまでの年月をアメリカでモダンジャズのドラムを叩いてきました。これからモダンジャズを聴く時、彼の演奏が私の中のドラムの基準となると思いました。外人である田井中がアメリカの民族音楽であるモダンジャズの演奏家として、アメリカで受け入れられてる理由の一端を、そのアドリブで知ったような気がします。
彼のステージでの話の中の、はじめてLou Donaldsonに出会ったとき、「Japanese drummer can't swing」とにべもなく言われたというエピソードが印象的でした。
「なにが悲しうて日本人のドラマーとジャスやらなあかんねん」という、向こうから見ればそう思ってごく当たり前のセリフを投げつけられたようです。
CDで聴く音楽も好きですが、やはりこうして時々会場で生演奏を聴くと五感全部が活性化する。もしかしたら、外れかもと思いながらも出かけたコンサートでしたが、シニア料金の映画5本分と同等に楽しみました。会社帰りの熟年男性が250人の聴衆の中に相当数いたのは、モダンジャズの原点であるビーバップのファンがこの年齢層に多いということなのでしょう。
YouTubeから、あるステージの矢野沙織の演奏を:
Saori Yano "I & I" feat. Shinji Akita Trio
9歳の時学校のブラバンでたまたま当たった楽器がアルト・サックス。そして24歳の今、すでに15年のキャリアがあることは、ステージの彼女の語りで知りました。こちら
画像は開演前の小ホール全景(兵庫県立技術文化センターHPから)と当日のセッティング(ロビーのモニターから)


サックスの音色が流れ出してコンマ5秒、もしかしたら際物かも?の不安は吹き飛びました。
彼女は前半、シックな黒のドレスに身を包み、後半は明るいミニでオーソドックスにして華麗な今様のモダンジャズを聞かせてくれました。
往時の「デーブ・ブルーベック カルテット」のように、ダークスーツにきちんとタイを結んだ河合代介(Org)、細野よしひこ(G)、田井中福司(Ds)との共演とその中のそれぞれのアドリブには血が揺れました。
ふだんはアメリカ在住の田井中は、Lou Donaldsonのレギュラードラマーとして24年活動中で、矢野沙織の生まれてから、これまでの年月をアメリカでモダンジャズのドラムを叩いてきました。これからモダンジャズを聴く時、彼の演奏が私の中のドラムの基準となると思いました。外人である田井中がアメリカの民族音楽であるモダンジャズの演奏家として、アメリカで受け入れられてる理由の一端を、そのアドリブで知ったような気がします。
彼のステージでの話の中の、はじめてLou Donaldsonに出会ったとき、「Japanese drummer can't swing」とにべもなく言われたというエピソードが印象的でした。
「なにが悲しうて日本人のドラマーとジャスやらなあかんねん」という、向こうから見ればそう思ってごく当たり前のセリフを投げつけられたようです。
CDで聴く音楽も好きですが、やはりこうして時々会場で生演奏を聴くと五感全部が活性化する。もしかしたら、外れかもと思いながらも出かけたコンサートでしたが、シニア料金の映画5本分と同等に楽しみました。会社帰りの熟年男性が250人の聴衆の中に相当数いたのは、モダンジャズの原点であるビーバップのファンがこの年齢層に多いということなのでしょう。
YouTubeから、あるステージの矢野沙織の演奏を:
Saori Yano "I & I" feat. Shinji Akita Trio