阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

たまにはニヤリと笑いたい  [お殿さまへオウムを献上]

2022年09月26日 | 「過去の非日乗&Shot日乗」リターンズ
2009年11月24日(火)
 

お城ヘ出入りの商人が、外つ国から新しく渡来した新種のオウムを手に入れました。

ぜんぶで六羽います。

たいへんめずらしいので、お殿さまに献上することになりました。
 
ところが、このお殿さまは、とても縁起をかつぐお方。


 めでたい数でないと、およろこびになりません。

「まずいな。七・五・三のどれかでないと、まずい。いくらかぞえてみても、

・・・やれやれ、六羽しかおらんわ」

 商人は、しばらく考えておりましたが、

「ええ、ままよ」

と、日本で何代も育ちよく馴染まれているオウムを一羽まぜ、七羽にして、殿さまに献上いたしました。

「おお、これはめずらしい」

殿さまは、たいヘんごきげんで、一羽一羽、念入りにごらんになっていましたが

「はて、遠い外国の新しいオウムと申しながら、見たようなオウムが一羽まじっておるぞ。どうしたことじゃ」

 とたずねられましたが、商人は返事ができず、ふるえておりました。
 
すると、日本生まれのオウムが小さな口をあけてもうしました。

 「お殿さま。わたくしは、通訳でございます」

ちゃんちゃん

江戸小話のアレンジ版


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (ボケ老人の下総人)
2022-09-26 19:34:56
似たような話し、聞いたことがあります。
購入した台湾猿に日本猿が一匹混じってた。
言い訳は日本猿は通訳であると、、、、、。
話しの舞台は四日市の諏訪公園の檻ではなかったかと、、、、、。
諏訪前のタケベエさんに訊いてみるかな。
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武兵衛さん仲間 (阿智胡地亭辛好)
2022-09-27 11:20:17
コメントありがとうございます。
仏具店ご主人と伊勢生まれの下総人さんとの対話をとき時覗いて楽しんでいます。
 江戸小話が話の元で そこからのいろんなバージョンがあるのでしょうね。
 諏訪公園の檻が舞台ならきっとタケベエさんは仔細ご承知のはずですね。
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