今週きいてきたのは、ベルリン古楽アカデミー(AAMB)が2021年に録音した「J.S.Bach: Brandenburg Concertos」。このアルバムには、イザベル・ファウストやアントワン・タメスティも参加しており、それらを番号順=収録順に楽しんできました。これからきくのはのこる第6番(BWV1051)。自筆譜によるとはこの協奏曲は、2挺のヴィオラ・ダ・ブラッチョ、2挺のヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、ヴィオローネとチェンバロのためとされており、タメスティ(ヴィオラ)が参加したAAMBは、これをパート1名で演奏しています。6曲の協奏曲でパート1名だったのはこの第6番と第3番のみで、コンチェルティーノ(独奏)とリピエーノ(合奏)が明瞭な協奏曲では、リピエーノは厚めの編成をとっています。急速楽章ではおおむね快速。そのテンポ感での、なめらかでふくよかな演奏は、ピリオド・アプローチの成熟を示しています。
CD : HMM 902686.87(harmonia mundi)