今日きくのは、ルカ・グリエルミ(指揮、チェンバロ)と、エリン・ガブリエルソンをリーダーとするオルフェウス・バロック・ストックホルム(OBS)によるチェンバロ協奏曲第1番(BWV1052)です。グリエルミは1977年生まれの、指揮者、鍵盤楽器奏者。OBSはバロック音楽を愛するロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の団員により、2015年に設立されたバロック・オーケストラです。
協奏曲が収録されたアルバム「J.S. Bach & C.P.E. Bach: Works - Orfeus Barock Stockholm」には、バッハ父子のシンフォニーや協奏曲などを4曲が収録されています。アルバムの録音は2018年12月16日、ストックホルム・コンサートホールでのライブ収録で、これには2017年から団員の木村玲奈(ヴァイオリン)が参加しています(BWV1052の演奏に参加していたかは不明)。
演奏でおもしろいのは、グリエルミが第3楽章のカデンツァに、ヨハネス・ブラームスのものを修正して採用していること。グリエルミが、ブラームスのカデンツァがフリーデマンの幻想曲に近いというように、意外にも違和感は少ないですね。なお、グリエルミが弾いているのは、アンデシュ・シールストレが2000年に製作した、ルッカース標準モデルにもとづくチェンバロです。
CD : ABCD 448(ALBA RECORDS)