これから楽しむのは、マリア・ティーポの「Bach/Busoni」(EMI CDC 7 49066 2)。ティーポは1931年生まれのイタリアのピアノ奏者で、ピアノの手ほどきをうけた母のエルシリア・カヴァッロはフェルッチョ・ブゾーニの弟子でした。つまり、ブゾーニの孫弟子ということになるわけで、ブゾーニによるピアノ編曲を収録したアルバムは、ティーポにふさわしい企画といえます。収録曲はシャコンヌ、ニ短調のトッカータとフーガなど5曲で、シャコンヌをのぞけばすべて原曲はオルガン曲です。その中からきくのは、トッカータ、アダージョとフーガ。録音は1988年です。