今宵きくのは、イェルク・シュトラウベによる「Johann Christoph Altnickol / Befiehl du deine Wege」(Carus 83.168)。これはバッハの弟子で娘婿であったヨーハン・クリストフ・アルトニコルのミサ曲とモテットを収録したCD(2004年および2005年録音)で、1曲をのぞき世界初録音の曲です。これからきく「ミサ曲 ニ短調」(キリエとグローリア)も世界初録音。アルトニコルは1719年生まれということで、世代的にはバッハの四男と五男のあいだということになり、ここできくミサ曲はバッハの様式とは「つかずはなれず」な印象。終曲の「クム・サンクト・スピリトゥ」は、ちょっとヴィヴァルディの「グローリア ニ長調」の終曲(ジョヴァンニ・マリア・ルッジェーリの曲にさかのぼる)ににているような。演奏はシュトラウベ指揮、北ドイツ・フィグーラル合唱団(39名)、ムジカ・アルタ・リパ(6名)です。ソプラノに「Ryoko Morooka」のクレジットがありますが、オルガン奏者の諸岡亮子でしょうか。