今週前半にきいていくのは、イタリアのチェンバロ奏者アンドレア・ブッカレッラの「Fantasia」。2022年録音のアルバムにはバッハのほか、アンドレーア・ガブリエーリ、ウィリアム・バード、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク、ジョン・ブル、ジローラモ・フレスコバルディ、ヨーハン・ヤーコプ・フローベルガー、ヨーハン・パッヘルベルといった、鍵盤楽器の名手として名をのこす作曲家たちの音楽が、それぞれ1曲ずつ収録されています。
バッハのみ収録曲は3曲で、これからきくハ短調のファンタジー(BWV906)から収録順に楽しみます。ファンタジーは演奏効果も高く、とても華麗。これににフーガが続くのですが、そのフーガは未完です。補完して録音する演奏家もいますが、ブッカレッラはファンタジーのみ弾いています。使用楽器はヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1722年製にもとづく、フィリップ・ユモーの2014年製チェンバロです。
CD : RIC 438(RICERCAR)