復活節後第3日曜日にきくのは、鈴木雅明とBCJによる「汝らは泣き叫び」です。このBWV103は、1725年4月22日に初演された全6曲からなるカンタータ。第1曲の合唱フーガでは、「悲しみ」が「喜び」に変わると歌われます(歌詞は「ヨハネ福音書」)。バッハがこの歌詞につけた音楽はじつに峻烈で、編成されたフラウト・ピッコロ(ここではダン・ラウリン)の切り裂くような鋭い響きが印象的です(再演ではリコーダーからフルートに変更)。ちなみに、技巧的なフラウト・ピッコロが編成されたカンタータというと、「主キリスト、神の独り子」(BWV96)の第1曲があります。
CD : BIS-SACD-1611(BIS Records)