奄美 海風blog

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アダン、風車、ガッタカゴ

2005年09月24日 | 植物

050924-adan-toge アダンの葉の刺です。

下の写真の一部を拡大したのが上二枚です。
というか、下の写真を縮小する前に切り抜いた。

接写(マクロ)に凝っています。昨日の写真です。

アダンの葉は革質で、辺縁裏面中肋(ちゅうろく=葉の中央を走る太い葉脈)上には鋭い刺が散生します。

うーん、むつかしい。つまり
革のように硬くて、スベスベしていて、テカッテいて、ふちと裏の真ん中の盛り上がった、すじのところに、刺が意外とバラバラに生えています。ウーン、長い。

050924-kazamosa こどものころ、アダンの葉の”辺縁と裏面中肋”の刺を繊維にそってナイフで落とし、
幅約2センチ、長さ30センチの二枚の短冊状にしたものを、巴形に組んで、
真ん中に竹の枝を挿して心棒にし、それを竹の筒にさして、
風車を作って遊んだものでありました。
つまり、図のよう。方言、カザモサは風回しの意か。
葉には適度な反りがあり、海風?でむるよく回るのであった。

アダンはトカラ列島以南にしか、自生しないのだそうですが、
アダンのない地方のひとは、風車をどんな植物で作ったのでしょうか。

図は、改訂 名瀬市誌 3巻 民俗編 子どもの習俗 あそび P153の図を参考に描きました。
同書にはもっと精緻に描かれているということは、いうまでもありません。
050924-gattakago

他にも実にさまざまな昔の子どもの習俗が描かれています。

たとえばこれ↑は、ソテツの葉で作る、ガッタかごです。ガッタとは、いなごのことです。
ガッタをやすやすと捕まえた子どもたちは、ソテツの葉で作ったガッタかごに入れて持ち帰り、鶏に与えて遊ぶのであった、そうな。