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中平卓馬写真集 沖縄・奄美・吐カ喇1974-1978(沖縄写真家シリーズ 琉球烈像 第8巻) [大型本]
仲里効 (監修), 倉石信乃 (監修), 中平卓馬 (写真)
表紙の波の写真の下に、「そこにある部分は全体に浸透された部分ではなく、部分はつねに部分にとどまり、その向こう側にはなにもない。」とある。
「写真とは記録である」と中平は一貫して主張しつづけてきたP142
「沖縄とヤマトが出会い重なりあう不可視の境界」を求めて
1976年、中乃島から北上して二週間あまり滞在した口之島で、中平は「文化の国境」をはっきりと感じとるP145。
しかしそれ(見えない境界)が中平の写真に直接写っているわけではないP145)
この写真集は大きく4つにわかれ、初めに白黒写真で「沖縄・宮古」1974、次にカラーで奄美1975、次が吐カ喇(「吐カ喇」の「カ」は、「口へん」に「葛」 )、最後に再びこんどはカラーで沖縄1978となっている。
いずれも似たような?「南の島」の風景や植物などの写真が主だが、奄美大島に住む者としては、沖縄、奄美、吐カ喇の写真にはそれぞれ違いを感じることができる。「奄美」を通して見るからだろうか、漁港のコンクリートに無造作に釣り上げられた熱帯魚にあたる日差しがつくるつよいコントラスト。それはクロトンの葉や、締め切られた民家の壁にも、あらわれる。写真家の「肉眼レフ」「直感レフ」によってとらえられた、強い日ざしに静まり返る「沈黙」がうかがえる。吐カ喇の浜に照りつける日ざしとは違うのである。
島尾敏男は、奄美諸島について「それぞれの島に名づけられた固有の名前が弧絶しているように、お互いはずいぶん違った相貌を持っていて、、ひとまとめにして奄美と呼ばれることを拒んでいるようにも見える。(初出アサヒグラフ)」1975年4月25日)と述べている。
写真集では奄美は、奄美でまとめられていが、もちろんどの一枚も違った相貌をしているがやはり奄美が感じられる。
amazon 内容(「BOOK」データベースより)
沖縄とヤマトが出会い重なりあう不可視の境界を求めて南を目指した写真家が見たものは、無際限にやさしく、しかしその静けさをもって彼を突き放す孤立した島々だった。1977年の記憶喪失に至る病をはさみ、涯てなき地平・暗闇への志向が陽光をあびる表層への眼差しに変化してゆく作品群を収録。未発表作品多数含む104点(カラー74点)。登録情報
大型本: 160ページ
出版社: 未来社 (2012/4/10)
言語 日本語発売日: 2012/4/10
商品の寸法: 25.8 x 23.4 x 2 cm
中平卓馬写真集 沖縄・奄美・吐カ喇1974-1978 (沖縄写真家シリーズ 琉球烈像 第8巻) 価格:¥ 6,090(税込) 発売日:2012-04-10 |