評伝 田中一村 単行本 – 2018/7/24
大矢 鞆音 (著)
大矢 鞆音 (著)
先週の読了。本は手元にない。
”南の琳派”への軌跡という言葉にひかれ、検索に検索が続いて読了まで時間がかかった。
718ページもある大著。
718ページもある大著。
amazon の出版社からのコメントで概要がわかる。
一村はゴーギャンではなくゴッホだね。一村の青島での写生がその後の奄美作品にも反映している。「装飾的リアリズム」も一村画ならではの実感があった。
光と影、動と静の混在 くぐもった哀調と激しさー島唄 柔らかさと強靭さを併せ持つ 格調高さと独特さ どれも納得。どれも島のイメージにつながるが、決してそれだけではない。奄美だけで終わってはあまりにも・・・。この本は、地元紙南海日々新聞に平成17年6月から8年間にわたり連載されたものをまとめたものだが、島だけで終わるのもまたあまりにももったいない内容だ。上の出版社からにコメントにも「多くの方からの聞き取り調査が行われており、今後田中一村を知る方が一人また一人と居なくなる現在、聞きたくとも聞けない、調べたくとも出来ない事が沢山盛り込まれております。田中一村の研究資料としても、これ以上の出版物は今後出る事は無いと思います」とあるように、目からうろこの連続だった。連載も少しは読んだはずだのに、他の一村本もいろいろと読んだはずだのに、今までのわたしの一村理解はあまりにも浅はかだった。
amazon 登録情報
単行本: 718ページ
出版社: 生活の友社 (2018/7/24)