「西郷隆盛」を子どもにどう教えるか 単行本(ソフトカバー) – 2019/6/14
山元 研二 (著)
山元 研二 (著)
5つ星のうち 4.0
1 件のカスタマーレビュー
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amazon内容紹介
西郷隆盛は歴史上の英雄の中でも特に人気の高い人物です。昨年の大河ドラマ『西郷どん』では維新の立役者、
愛溢れる指導者として描かれました。
のちに維新政府に反乱軍を率いたとして国賊となりますが、大日本国憲法発布の際、恩赦となります。
その西郷がいまや小学校の道徳教科書に「偉人」と紹介され子どもたちの「お手本」となっています。
愛溢れる指導者として描かれました。
のちに維新政府に反乱軍を率いたとして国賊となりますが、大日本国憲法発布の際、恩赦となります。
その西郷がいまや小学校の道徳教科書に「偉人」と紹介され子どもたちの「お手本」となっています。
一方で、西郷を「偉人」ととらえない人もいます。西郷が行った奄美の人々に対する過酷な収奪や征韓論をめぐって、評価が分かれています。
評価が難しい西郷隆盛を授業でどう扱うか? 神格化が浸透している地元鹿児島の社会科教師がさまざまな角度から西郷像を検討します。
名瀬の書店の奄美コーナーで見つけた。
大河ドラマは放送終了したが、一応最新の「西郷どん」本かな。
まえがきに「横目で見た郷土史」―言いたい放題でごめんなんせ 単行本 – 1996/11
片岡 吾庵堂 (著) (既読)が紹介されていたので読む気になった。
片岡 吾庵堂 (著) (既読)が紹介されていたので読む気になった。
「横目で見た郷土史」より、奄美の歴史もより多く紹介されコンパクトにまとめられていた。
他の西郷本にはあまり見られない奄美での西郷に対するマイナス評価の部分も取り上げられていて
、まあよかったのだが、最終章にきて、急に文字が頭に入りにくくなってしまった。
自分の小学、中学生のころを思えば、道徳にしろ歴史にしろ、西郷を理解することはおろか
まず、どれほどの興味を持つことができただろうか?と思ったのだった。
他の西郷本にはあまり見られない奄美での西郷に対するマイナス評価の部分も取り上げられていて
、まあよかったのだが、最終章にきて、急に文字が頭に入りにくくなってしまった。
自分の小学、中学生のころを思えば、道徳にしろ歴史にしろ、西郷を理解することはおろか
まず、どれほどの興味を持つことができただろうか?と思ったのだった。
西郷と言えば征韓論(遣韓論)ですが、わりと詳しく述べられています。
(余談ですが、”けんかんろん”と入力しても嫌韓は表示されますが、遣韓論は出てきません。
さらに余談ですが”しな”で支那も出てきません。)
さらに余談ですが”しな”で支那も出てきません。)
毛利 敏彦(1932年 - 2016年)が
『明治六年政変の研究』(有斐閣、1978年) オンデマンド版2004年
『明治六年政変』(中公新書、1980年)
で主張した、「(この政変は)征韓論を巡って政府が分裂した事件ではない。また西郷は公式の場で一度も朝鮮出兵を主張しておらず、むしろ砲艦外交を主張していた板垣退助を戒めるほどの道義外交(平和外交)論者であったwiki」という主張は本書でも現在の学説の多数派の意見をもって退けられている。
『明治六年政変の研究』(有斐閣、1978年) オンデマンド版2004年
『明治六年政変』(中公新書、1980年)
で主張した、「(この政変は)征韓論を巡って政府が分裂した事件ではない。また西郷は公式の場で一度も朝鮮出兵を主張しておらず、むしろ砲艦外交を主張していた板垣退助を戒めるほどの道義外交(平和外交)論者であったwiki」という主張は本書でも現在の学説の多数派の意見をもって退けられている。
なお伊藤前鹿児島県知事もこの毛利説を採り、教科書会社に、征韓、遣韓の両論併記を要請している。
鹿児島知事、教科書に西郷隆盛の「遣韓論」併記を要請 (読売2006/6/28)
鹿児島知事、教科書に西郷隆盛の「遣韓論」併記を要請 (読売2006/6/28)
征韓論、(遣韓論)の西郷つながりも、今でもまさに新しい問題なのではないか。
決して頑迷固陋、武断派、古色蒼然封建の棟梁といった西郷イメージの古い話ではない。
決して頑迷固陋、武断派、古色蒼然封建の棟梁といった西郷イメージの古い話ではない。
きのうきょう、連日ワイドショウを賑わす対韓輸出規制(管理)のニュースにも関連するので、
島の西郷も含めて、こうした西郷本を読むことも今を知ることに参考になることも多いのです。
島の西郷も含めて、こうした西郷本を読むことも今を知ることに参考になることも多いのです。