六甲山高山植物園の周りの山は、まだ冬が終わったばかりの状態で、木々の芽吹きの様子も少ない。
先日、奈良では雨だったが、六甲山は雪だったとの事だから、春の訪れは遅い。
しかしこの日には、早春の花福寿草が園に入り口に近い土手に少し見ることが出来た。
自生地の南限といわれる吉野で出会った福寿草は、地上の星のようだったと、その時の事をふと思い出した。
あの土地を訪ねることは、きっともうないと思うし、自生地保存のために、静かな環境で居させたいと今は思っている。
季節が進むと葉も出てくるのだろう、先ず花から早春のご挨拶といった感じである。
昔からおめでたい花としてその名を「福寿草」と命名した意味が、この色を見ていると分かるような気がする。
枯葉の布団から顔を出した早春の花、フクジュソウは、私の目にはやはり地上の星的存在である。