久しぶりに晴れたのを幸いに友人を誘って出かけたのは、石舞台よりもかなり山手に入った「案山子路」だ。
今年のテーマは「夢」であると説明書があった。
案山子といえば「山田の中の一本足の案山子・・・」の歌をイメージするが、明日香路の案山子は、コンテストなので、皆道路に向かって立っている。
作者の夢がそれぞれの案山子に託されているのが面白い。
私はこの案山子たちの背景となる、日本の原風景のような収穫を前にした明日香の地を、捉えてみたかった。
農作業は大変だとつい現実的なことを思ってしまうが、先祖が日当たりのいい地を選んで開いていき、それを引き継いでいった明日香の農家の人の心が、この穏やかな眺めの中に満ちているように感じた。
こんな中を、案山子を見ながら次第に登って行くにしたがって、棚田が視野の中に広がる。
可愛い子供の表情に、思わず語りかけたくなってしまうのもある。
あえて、説明はここで省き、ご覧頂く方の想像にお任せしよう。
友人が持ってきてくれた、サンドイッチやおにぎりが美味しい。
目の前を赤とんぼが無数に飛び交っている。
田の緑がすっかり黄金色になるのも間近であろう。
全てUPしたい思いがある。
それは、一体一体に託された「夢」が、楽しく共有できるような気がするからかもしれない。
しかし、全部はUPできないまま今日の記事とした。
田植えの頃の、棚田も見てみたいと思う。
明日香路の素朴な案山子の饗宴も、稲刈りと共になくなってしまうが。案山子に託された夢に向かって、この美しい自然を守り続けて欲しいとの願いでいっぱいである。
沢山の画像を最後までご覧くださったことに感謝します