エレベーターで11階のパノラマルームに上ることが出来る。
西に向かった場所から入陽を眺めた。
眺めているうちに、視野の中に無数の黒い点々が入ってきた。
ガラス越しにカメラの画面を見ているので、最初は、細かい虫かと思ったが、カメラから目を離して窓の外を見ると、鳥の群れであることが分かった。
何の鳥か分からないが、昼と夜の間の最後の飛翔の乱舞のようである。
やがて鳥の群れは姿を消し太陽の入ったのは淡路島の影だった。
外が暗くなるにつれ、パノラマルームの中の燈がガラスに映りカメラにも入る。
場所を変えながら室内の燈の入らない場所に移動する。
高速道路の光の帯と、町の明かりが次第に濃くなっていく。
すっかり夜になった和歌山方面へ走る高速道路の明かりの美しさに見入った。
「夜景の見える高速道路」といつかテレビで紹介していたので、是非行って見たかったのが実現した。
2時間余りの夕べから夜へのパノラマだった。